♪♪~
♪♪~
♪♪~
♪♪~
♪♪~
<長い事 労咳を患っていた
龍右衛門が亡くなりました>
(きみ)
じい様は 天寿を全うした。→
まっこて よかご生涯じゃった。
ただ一つ 吉之助の嫁の顔を見れんかったこっだけが→
心残りじゃっち
じい様は言うちょった。
(吉之助)なんちな? そげなこつ
おいは聞いたこっがなかど。
そいは おはんに
いらん心配をかけんための→
じじ心じゃ。
じじ心っ?
ちょっ待ってくいやんせ。
おいは まだ嫁は…。
(満佐)情けなかっ。
おはんも もう24。
はよ身を固めて
孫の顔を見せてくいやんせ。
じゃっどん。
だいか よか人はおらんとな?
こげな貧しか家に
来てくれるっちゅう→
奇特な人はおらんどん。
(吉兵衛)あ! 伊集院直五郎様の→
須賀さぁは どげんか?
そいはよか なぁ!
せっかくの よか話を
吉之助が一度断ったどん→
まだ あっちに
そん気があっかどうか→
聞いてくっで。
うんだも… 父上!
(正助)
こん書物は「海国図志」ちゅうて清国で刊行された…。
<正助は
いまだ謹慎中の身ながら→
郷中の二才に勉学を教え→
来るべき赦免の日を待ちわびておりました>
こん本には
軍艦や大砲をつくる技術を→
西洋から学ぶべきじゃち
書かれちょっ。
ジョン・マンさぁの
言うちょったとおりじゃ。
明日から こん本について
詳しく解き明かしていっでなぁ。
吉之助 嫁取りの話じゃが
あっちは わっぜ気に入ってたど。
父上! じゃっで
ちょっ待ってくいやんせ。
おいには まだ早か。
おはんがいつまでも嫁を取らんで→
後がつかえて 琴も嫁に
行きそびれちょっじゃろが!→
あいも よか年じゃ
売れ残ったら どげんすっとじゃ!
琴には おいが
よか相手を見つけもんで!
(吉兵衛)できもせん事 言うな!
ちょっ父上! 待ってたもんせ!
よし ほいじゃ
今日は これぐらいにしもんそ。
(一同)あいがとさげもした。
うちの畑で とれもした。(福)いつも あいがとなぁ。
(市来正之丞)大久保先生
ちょっよかでごわすか?
ないな 市来。
今さっきのエゲレスと清国の話じゃっどん→
こんままじゃったら 日本国も→
メリケンと戦をする事になっとでごわすか?
おいが
ジョン・マンさぁから聞いた話じゃと→
メリケン人ちゅうとは
根は穏やかな連中じゃち。
向こうだって
戦はしたくなかろうっち→
おいは思っちょっ。
先生が そげん言わるっなら→
安心しもした。
あいがとございもした。
また明日。
(琴)はい…。
吉之助さぁ!
おお。
おはんの頭ん中は
殿様の事でいっぱいで→
今は嫁取りどころじゃなか
そうじゃろ?
ないな いきなり。
来年には また参勤がある。
吉之助さぁは 殿について江戸まで
行きたかとじゃなかとな?
分かっとな?
そりゃ分かっとよ。
じゃっどん 西郷家の嫡男として→
いずれ嫁取りはせんにゃならん。
琴さぁのためにもな。
ん?
琴さぁは どうやら二才の
市来ん事を思っちょっようじゃ。
市来ん方も。
そいは ほんのこっか!?
吉之助さぁが はよ嫁をもらわんと
琴さぁも嫁に行けんじゃろ。
そいは そうじゃが…。
(大声で)おいも江戸に行きたか~っ!
じゃっどん 謹慎の身では
かなわん願い…。
ほんのこて はがいか。
今の おいには→
嫁も江戸も
遠か夢のようなもんじゃ…。
いや すまん。
今 言った事は忘れてくいやんせ。
<米が
少しでも多く収穫できるよう→
泊まりがけで
村々を見て回るのが→
吉之助にとっての
斉彬様へのご奉公でした>
おはんら
こいは 新しかお殿様から→
御貸し出しの牛じゃ!
(一同)あいがてぇ。
<という政治信条のもと
斉彬は→
新田開発を奨励したのです。→
その斉彬のもとに→
時代を大きく揺るがす知らせが
届きました>
(斉彬)いよいよ来るか。
(山田)は?
メリケンだ。 メリケンの軍艦が
この日の本に向かっておる。
メリケンの軍艦ですと!?
ジョン万次郎の申しておったとおりだ。
動向を探らせていた
長崎の商館から知らせが届いた。
殿 戦でございますか?
分からん。 だが いよいよ動く。
メリケンが動き 時世が動く。
山田 今度の出府で見込みのありそうな二才たちを→
江戸へ連れてまいろう。
選別を急げ。はっ!
♪♪~
(大山)吉之助!おっ!
(俊斎)吉之助さぁ!
おお どげんした?
おおっ どげんしたとな。
(俊斎)吉之助さぁ 驚くな。
今度 殿が江戸に参らるっ。
おお。
そんお供を広~く探しちょっ話を
上役様から聞いたとじゃ!
殿と江戸へ…。
ああっ!
そいは ほんのこっか!?
(一同)ああ!
(大山)すごかどが!
ほんのこて ありがたか話じゃ。
江戸に行きたかのう!
一緒に行けたらよかのう!
(一同)おお! 行っど行っど!
行っど~!
♪♪~(歌声)
江戸じゃ~!
(荒い息遣い)
(足音)
(琴)母上 大久保さぁの家に
野菜を届けてきもした。
(満佐)おやっとさあ。
母上 白飯ではあいもはんか!
新しかお殿様が下さった
お米じゃっち。
今日は 兄さぁが
帰ってくる日じゃっでねえ。
あん子の事じゃっで
村で泊まらせてもらう家では→
遠慮して
芋しか食っちょらんじゃろう。
じゃっかも。
さあ 準備をしもんそかい。
母上 どげんしもしたか?
大丈夫 何でもなか…。
あっ。
あっ 母上!
(吉二郎)どげんしたとな?
母上の様子が!
すごか熱じゃ!
ちょっと休めば すぐ治りもんで。
母上 無理をしたらいかん。
熊吉 はよ布団を!
(熊吉)分かいもした。
いまじゃした!
(琴)兄さぁ!
母上…。
どげんしもしたか?
ちょっと風邪をひいたもんで。
(せきこみ)
病知らずの母上が寝込むち…。
「鬼の霍乱」じゃっとよ。
もう大丈夫…。
(せきこみ)
こげん荒か息をして大丈夫じゃあいもはん。
ゆっくい休んでくいやんせ。
吉之助 ちょっと…。
おはんは こんところ
お役目で外に出っ放しじゃっで→
満佐の体が悪くなっちょっ事に
気付いちょらんどが。
おはんだけに話すが
どうやら じい様の死病を→
もろうたらしい。
母上が…。
(吉兵衛)この間も血を吐いてな。
じい様と同じじゃ。
満佐!
おはん…。
お願いがあいもす。
吉之助に一刻もはよ嫁をもろうてたもんせ。
そげな事より おはんの体が…。
あたいがいなくなったら→
こん家は どうなりもんそかい。→
小兵衛はだいが育ててくれもんそかい。
(せきこみ)
吉之助 頼む。満佐を安心さすっためにも→
嫁をもろうちくれ。
吉之助。
分かいもした。
♪♪~
<そのころ 斉彬は→
幕府に影響力を及ぼすための→
策を進めていました>
(斉彬)お~ よう参った!
突然呼び出して すまぬな。
めっそうもなか事でございもす。
何をしている。 ほら… 座れ座れ。
昨年の相撲大会以来じゃな。息災であったか?
はい。 お殿様におかれましても→
あの日の お怪我はもう癒えられもしたか?
怪我などしておらん。
皆の前で とんだ恥をかいた。
(笑い声)
一同 あれで お殿様の事が大好きにないもした。
明るくて ご闊達なお人柄
畏れながら 私もすっかり→
心引かれた一人でございもす。
そうか。
此度の御目通り
大変うれしゅうございもす。
そなたの父から
聞き及んでおると思うが→
これよりは わしの養女となり→
わしをまことの父と思うてほしい。
謹んで お受けつかまつりもす。
うん。
お殿様 一つだけ
お聞かせ願えませんでしょうか。
何じゃ? 申してみよ。
何故 私なのでございもすか?
あ~ それはな…。
畏れながら 何故?
まず よく食べる。 健やかである。
何よりも→
博打が強い! という事は
運が強いという事じゃ。
そいは 女子にあるまじき事では!?
いや~ そこがよい。
これからは 時世が大きく動く。
運は身を助くじゃ!
(笑い声)
そなたには江戸に行ってもらう。はい。
島津家当主の娘として
輿入れをしてほしい。
畏れながら 江戸にいらっしゃる
そんお相手は?
まあ いずれな…。
さあさあ さあさあ。
<恐ろしいような縁談が
まとまろうとしていた→
そのころ…→
西郷家では 吉之助のつましい婚礼が行われました>
(伊集院直五郎)吉之助どん
おいは 御前相撲で見て以来→
おはんに惚れちょっが 娘も多分
おはんに惚れるち思うちょっ。→
なあ 須賀。
(直五郎)こげな愛想のなか娘でごわんどん→
根は よか女子じゃっで
よろしゅうお頼み申しもす。
西郷吉之助でございもす。
能面みたいな花嫁じゃな。(有馬)じゃ。
(新八)笑わんし
ひと言も しゃべらんし。
花嫁は硬くなっちょっとじゃ。
じゃっどん そいにしてもりんとしちょっ。
(笑い声)
本日は あいがとさげもす。
こいが 嫁の須賀殿じゃ。
以後 お見知りおきを。
よかよか!
吉之助の次は こん琴の嫁ぎ先を見つけにゃならん。
どこかに よか人はおらんかのう。
今日は 遠慮なく飲んでいってくいやんせ。
(一同)頂きもす。
ほいなら 改めて。
(一同)いざっ。
母上さぁこん度は おめでとうございもす。
あいがとございもす。
ああ ところで吉之助 おはんも→
藩主様 江戸行きのお供を
願い出たとじゃろう。ああ…。
(俊斎)おいは いの一番に
願いを出しもしたど!
(新八)はよ江戸に行きたか~。
(有馬)こん中のだいが選ばるっかのう!
おいじゃ!
まず吉之助は選ばるっじゃろ。→
殿の覚えも めでたかで…!
んにゃ そいは分からん。
なあ こっちじゃ こっちじゃ。
おっ 待っちょいもした~!
ようこそ 西郷家へ!
吉之助のためによう来てくいやった!
(一同)おめでとうございもす。
嫁の須賀殿じゃ。おはんらも よろしく頼んだど!
(一同)よろしくお願いしもす。
さあさあ! 嫁殿も 一杯。
にゃにゃ 須賀どんは…。
(須賀)頂きもす。
初めて しゃべったど。
(一同)お~。
なかなかの嫁じゃのう。
ほいじゃ もう一杯。父上。
頂きもす。
♪♪~
お~ よか嫁じゃのう!
なあ 満佐!
はい。
(ざわめき)
♪♪~(歌声)
おお そうじゃ! そうじゃ!
ないな?
こいから我が家で→
ナンコをやりもんそ。
急に ないを言うちょっとか。
気分を一新して是非とも我が家で。
なあ 吉二郎!
お~ ナンコ! そうじゃ そうじゃ!
姉さぁたちも一緒にナンコをやりもんそ。
私たちも?
じゃ。(鷹)うれしか!
行かんち!
行きもんそ。
よいしょ。
ここでやったら よかどが!
痛か痛か痛か!
吉之助さぁ 須賀さぁ→
本日は まっこて
おめでとうございもした。
あいがとございもした。
♪♪~
さてと 婚礼も
無事に終わった事じゃし→
須賀さぁ 着替えて
布団でん敷きもんそかい。
はい。
♪♪~
伊集院のお父上から
こげんよか布団を頂いて。
明日は 夜が明けたら→
あたいと一緒に畑に行きもんそかい。
母上 須賀どんは
まだ うちに来たばっかいじゃ。
そげん せかさんでも。
そいに 母上のお体もまだ…。
須賀さぁ
おはんは こん家の事を→
一刻もはよ覚えてくいやんせ。
もう あまり時がなかかもしれんで。
吉之助と西郷の家の事
どうか よろしく頼みもす。
すんもはん!
こげな愛想のなか嫁ですんもはん。
もっと愛想よくせんかと 父には
ずっと言われちょいもしたが…→
笑おうと思っても
笑えんとでございもす。
許してたもんせ。
須賀どん。
こげな貧しか大所帯に来てくれて
あいがたかど。
いえ 貧しさは
恥ではございもはん。
あ~ よかよか。
無理に笑わんでよか。
はぁ よかった。
安心した。
そいでは おやすみなさい。
明日も早か。
しっかい休みもんそ。
はい。
須賀どん。
はい。
(吉二郎)こら! 信吾 小兵衛!
あっ!
(信吾)兄さぁ!
2人とも どげんした!?
ちょっ やめんか。
(信吾)新しか布団じゃ~ フッカフカじゃ!
(小兵衛)フッカフカじゃ~!
わいたちゃ…! すんもはん。
2人とも煎餅布団にしか
寝たこっがなかもんで…。
ほあっ こっち来んか。
すんもはん。
(小兵衛)気持ちがよか~。
こら 小兵衛! 信吾!
うん ちょうどよか頃じゃ。
須賀さぁ 西郷家では今ん時期は こんなた豆で→
みそ漬けを作りもす。
さあ やってみ。
あっ! 優しく優しく。
はい。
旦那さぁは 焼酎の肴に
こんみそ漬けを。
吉之助さぁと吉二郎さぁは
お茶漬けにして食ぶっとが→
好きじゃっで
覚えちょってくいやんせ。はい。
西郷家では 毎年 冬に
一年分のみそを仕込みもす。
信吾たちが悪さをせんごと
よ~う見張ってくいやんせ。
こげんたくさん…。
須賀さぁが来てくれて 11人とんだ大所帯じゃっでなぁ。
(須賀)はぁ…。
昔から 吉之助さぁはみそづくりが ほんのこて上手で→
コツを聞いたらよか。
そいなら おみそづくりは→
旦那さぁに全てお任せしもす。
(笑い声)
大丈夫けぇ…。
(熊吉)今年の みそは→
こん熊吉がつくりもんそ。
んにゃ どこにもおらんなぁ。
そろそろ 帰っか。
(吉二郎)兄さぁ。ん?
おいもした。
吉二郎~。ちょちょ…!あっ!
ないをしちょっとか!
あっ 逃げた?
どこへ!?
あっ!
ああ~!
(笑い声)
母上 鰻でごわす。
ああ あたいはよかでおはんらで食べやんせ。
母上 鰻を食って
精をつけてたもんせ。
義母上は
どこか悪かとでございもすか?
いいえ。
須賀さぁ よかったら どうぞ。
では 遠慮なく。 頂きもす。
うんまか。
須賀さぁ こん家には
なじめそうじゃろかい?
そいは まだ何とも…。
そりゃそうじゃ。 正直でよか。(笑い声)
須賀さぁ 吉之助は惚れたはれたで
嫁をもらうような→
軟弱な男じゃなか。
こん家の事を考えて→
おいが勧めた縁談で
おはんを嫁にもろうた。
父上…。
じゃっどん 男と女は分からんど。
おいも 母上から
こん満佐を押しつけられて→
しかたなく嫁にもろうた。
父上。
じゃっどん
妻になってくれた満佐は→
ひったまがっほど
よか女子じゃった。→
まず こげな おいの事を
好きになるよう→
努力しっくれた。
満佐の情にほだされて→
おいも 満佐に惚れてしもた。
もうよかで…!
自慢じゃなかどん もう何十年も
ずっと楽しか夫婦じゃった。
須賀さぁ
まず相手に惚れるこっじゃ。→
そっから夫婦は始まる。
大丈夫 心配いらん!
吉之助は よか男じゃ。
何しろ こん満佐が初めて生んだ子じゃっでな。
よかよか 無理して笑う事はなか。
吉兵衛 子どもたちん前でぬけぬけと→
よう そげん恥ずかしか話が
できるもんじゃ。
今日は お酒も飲んじょらんとに
酔っ払っちょっとじゃなかろかい。
やかましか!
日の本一の嫁の自慢をして→
ないが悪か!
(笑い声)
♪♪~
おはようございもす。おはよう。
(信吾 小兵衛)
おはようございもす。
(琴)父上 どげんしもしたか?
父上 起きてたもんせ!琴 どげんした?
いくら起こしても起きんとです。
旦那さぁ どこか お加減でも悪かとでございもすか?→
旦那さぁ。
冷たか…。
父上?
父上!(満佐)ああ…。
父上!
父上! 父上!
(満佐)ああ…!
目を覚ましてたもんせ! 父上!
<祖父 龍右衛門の死から
たった2か月。→
吉兵衛の死は あまりにも
あっけないものでした>
♪♪~
母上! 大丈夫でごわすか!?母上。
若さぁ。 若さぁ
奥様は先に おいが。おう。
さあ 奥様 つかまってたもんせ。
母上。
(熊吉)つかまってたもんせ。
母上。
♪♪~
<吉兵衛の死後 満佐の病状は悪くなる一方でした>
こげんなったら 墓に
人形を埋めなくてはいけもはん!
なんち 人形?
(須賀)はい。 一年のうちに→
死人を2人出した家は 墓に
人形を埋めなくてはいけもはん。
墓は2人入ったら 必ず→
3人目を欲しがるもんじゃち聞いちょいもす!
3人目?
こいは また不吉な…。
人形とは どげな人形を埋めれば
よかとですか?
さあ そこまでは
聞いちょいもはん…。
とにかく はよ人形を!
(熊吉)人形 どっかあいもしたっけ?
(吉二郎)兄さぁ どげんしもんそ?
兄さぁ!
(熊吉)買ってきもんそかい。
(きみ)落ち着かんか!
そげな話
こいまで70年生きちょって→
聞いたこっがなか。 迷信じゃ。
じゃっどん…。
そげなこつに
余計なお金をかけんでよか。
じゃっどん…。
須賀どん。
気持ちは分かったで。
<一方 斉彬はメリケン船来航に備えて→
大急ぎで江戸へと向かいました。→
江戸詰めに選ばれた二才たちよりも→
一足早い出発でした>
母上 せきに よう効くっちゅう薬を手に入れもした。
薬ち 高かったじゃろ。
金の事など気にせんでたもんせ。今すぐ煎じもんで。
すまんねぇ。
ないも ないも。
吉之助! 選ばれたど!
ないな?大山さぁと おいが江戸詰めに選ばれもした!
そいは ほんのこっか!
やいもしたな!
おめでとうございもす。
吉之助は?
いや そいが
おいは選ばれんかった。
(大山 俊斎)はあ?
な… ないごてな!?おいと俊斎が選ばれて→
二才頭じゃった
き… 吉之助が選ばれんち→
そげんおかしな話があっか!
吉之助さぁ まさかち思うが→
願い出んかったとじゃ?
いや 願いは出した。
≪(吉二郎)じゃっどん ないごて
兄さぁが江戸に行けんとですか?
≪こいばっかりは
お上が決めた事じゃ。→
残念じゃっどん 2人に任せた。
しっかい頼んど!
母上 起きられもすか?
あたいは よかでおはんらで食べやんせ。
食べんにゃ治るもんも治りもはん。
あ… 母上?
一つだけ お願いが。
何でごわすか?
♪♪~
ああ 美しか…。
生きちょっ間に どげんしてでん
ここに来たかった。
おはんが生まれてすぐの頃
おはんを抱いて→
父上と3人で ここに来たとよ。
小吉 おはんはあん桜島のように でっかく育ち→
お国のために
立派に励むんじゃっど。はい。
(赤ちゃんの泣き声)
あっ!
やりおった こいが。
あらあら!
おしめをしちょったとに。
よかよか!男ん子は こんくらい→
元気がなくてはいかん。
な! あ~ よかよか。
あん小吉が
こげん立派になってくれて→
一緒に桜島も見る事ができて→
もう思い残す事はなか…。
桜島ど~ん
母上の病を治してたもんせ!
桜島ど~ん!
(笑い声)
子どもんようじゃなぁ。
(笑い声)
おはん 江戸詰めの願い
出しちょらんなぁ?
あたいの体を気遣って→
あれほど行きたかった江戸を諦めてくれたとじゃね。
そげなこっはなかっ。
吉之助さぁは 昔っから嘘が下手。
おはんは 心が熱すぎっで
つい情に負ける。
幼か頃から→
母は 心配でした。
じゃっどん こいからは→
吉之助さぁの好きなように生きやんせ。
おはんが そばにいてくれて
うれしかった…。
あたいは 西郷吉之助の母親で→
ほんのこて幸せじゃした。
♪♪~
母上。
母上?
へ… 返事をしっくいやい。
返事をしっくいやい!
母上…!
<半年足らずのうちに じい様 父上
そして 最愛の母上を亡くし→
吉之助にとって 生涯で一番つらく
悲しい年となったのです。→
西郷どん チェスト 気張れ!>
行ってくっで~っ!
(山田)江戸は
大騒ぎになっております!
(阿部)すぐに砲撃を開始すると!
ない。
その船をご覧になった事が
あるのでしょうか?ない!
西郷 次は江戸で会おう。
夫婦の縁を切りもんそ。
このやっせんぼが!
(琴)兄さぁ!
おはんは
不吉な嫁なんかじゃなか。
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩藩の領内には
巨大な噴火によって出来た→
シラス台地が広がっています。
米作りに適した土地は少なく→
シラスの崖がのぞく谷あいなどでも
米を生産していました。
鹿児島では
米を使った みそではなく→
シラス台地でも育つ
麦と大豆を使って→
麦みそがつくられていました。
その家の味は 親から子へと伝えられていきました。
西郷も自ら みそをつくったという
その様子を伝える→
親戚の肉声が残されています。
市内には 西郷の先祖や子孫など→
一族だけの墓所があります。
祖父と両親を立て続けに失い悲しみに暮れる吉之助は→
大黒柱として
一家を支えていくのです。
2018/02/24(土) 13:05〜13:50
NHK総合1・大阪
西郷どん(7)「背中の母」[解][字][デ][再]
祖父龍右衛門(大村崑)が亡くなり、母満佐(松坂慶子)は吉之助(鈴木亮平)の結婚を急(せ)かす。斉彬(渡辺謙)に従い江戸に行きたい吉之助は結婚を拒むが…。
詳細情報
番組内容
祖父龍右衛門(大村崑)が亡くなり、母満佐(松坂慶子)は吉之助(鈴木亮平)の結婚を急(せ)かす。斉彬(渡辺謙)に従い江戸に行きたい吉之助は結婚を拒むが、母は倒れ寝込んでしまう。母のために何ができるか…吉之助は伊集院家の須賀(橋本愛)と結婚するが、実に不器用で無愛想な嫁だった。そんな時大山(北村有起哉)と俊斎(高橋光臣)の「江戸行き」が決まり吉之助は人選から外れる。
出演者
【出演】鈴木亮平,瑛太,黒木華,桜庭ななみ,北村有起哉,高橋光臣,渡部豪太,堀井新太,増田修一朗,塚地武雅,藤真利子,水野久美,小柳ルミ子,青木崇高,鹿賀丈史,風間杜夫,松坂慶子,渡辺謙,橋本愛ほか
原作・脚本
【原作】林真理子,【脚本】中園ミホ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – 時代劇