<今夜は 横浜住民はまっこが殺到する→
行列レストランのお話>
< お昼どき その店内を覗いてみると…。
すでに満席。
中の待合スペースも…。
この状態>
<並んででも食べたい!
客のお目当ては…>
<ジュージュー音を立ててやってきたハンバーグだ!
目の前でカットしてもらい
待つこと60秒>
<同じやり方をしている店は
他にもあるが→
最初に始めたのは この店だ>
< さぁ これで食べ頃!どうでしょう?>
うま!
<客の8割が頼む このハンバーグ。
平日のランチなら
ライスとドリンクつきで 1,350円。
添えられるのは
肉汁をベースにした[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<創業以来変わらない
醤油仕立てで→
この味に やみつきのファンも
多いんだとか。
ソースは おかわり自由。
こちらは 2人で3つ!>
<好きなんですねぇ。
まだいく!?>
< この はまっこのハートを
がっちりつかんだ店の名は…。
ハングリータイガー!
神奈川では知らない人のいないハンバーグレストランだ>
< この店
やってくる客層を見ると→
ライバル店とは いささか違う。
こちら 高橋さん一家は家族7人 3世代で ご来店。
超のつく[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<子供の頃から連れてこられていた→
お母さんには 思い出もいっぱい>
<今は 娘さんが同じことをしている。
ここは 子供からお年寄りまで
3世代に愛される店なのだ。
こっちの家族連れは お祝いの宴>
<息子さんが 婚約者を家族に お披露目>
<特別なときはハングリータイガー
というわけだ>
<客単価は 平均 2,200円。
ファミリーレストランの平均が1,000円なので→
2倍以上だが…。
それでも客が押し寄せる理由とは?>
<ハンバーグのパテは[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<普通 牛肉だけだと 焼いた際に型崩れしてしまうことが多いが→
ハングリータイガーのハンバーグは
きれいな形を保っている。
その理由は→
子供が覗き込みたくなるこの場所に。
あえて丸見えにしているのは…。
ハンバーグを一手に焼く[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<使うのは ナラやクヌギの炭。
800℃以上の高熱になり焼きムラも出やすいとされるが…>
< その焼き方は 独特。
ハングリータイガー流[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
< まず 広い面から。
向きを変えて 2回焼きクロスの焼き目を入れる。
ひっくり返して
裏面も同じように3→
4と焼いて→
更に 側面 5→
反対側で 6と焼いていく。
縦の面も7→
8。
こうしてすべての面を焼き上げる。
炭火で一気に焼くので
型崩れしなくなるのだ。
更に…>
< そう 8面焼きには→
旨みたっぷりの肉汁を
閉じ込める効果も。
だから…>
< お客さんに店のよさを聞くとこんな声が>
< どこが他の店と違うのか?
接客ぶりを見てみよう>
< ん? 普通に
お客さんの前に運んだぞ>
< どこがすごいか
わかりました?
別のお客さんで もう一度>
< おわかりでしょうか?
スタッフは 誰が何を頼んだのか
聞かずに出している。
お客さんは黙ったままでいい[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<更に驚きの接客が。
その要となるのが→
店を見渡す炭焼き台にいる[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<炭火と向き合って 29年の[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<実は 肉を焼いているだけじゃない>
<焼きながら→
チラチラ 客席のほうを見ている。
そして>
<小平が指示したのは→
この客席>
<スープやサラダの進み具合を見て→
ハンバーグを焼いていいか
聞きに行かせたのだ>
<焼きながら あんな
遠くの席まで見てるんだ>
はい かしこまりました。
< そう チャコールマンは店全体に目を配り→
客の望みを実現していく→
いわば[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<小平が また ホール係を呼んだ>
<用意したのは→
ハンバーグソース>
< それを 客席へ>
< どういうことなのか>
<小平が気づいたのは>
<ソースの器を持って
かき出すしぐさを見て→
お代わりを指示。
ここまでやるんですね>
ワンランク上?
< そんな繁盛店を作り上げた男は→
オーストラリアの牧場にいた>
<大草原をバイクで かっ飛ばし>
<牛を追い回す>
カモン! ほっほっほっ!
<牛をゲートに追い込んだ お見事>
社長 すごいですね。
< この男こそ…>
< ここはおいしい牛肉を作りたいと→
15年前に始めた牧場。
ようやく今年から店での提供を始めるという>
<牛は 放牧で育て
草だけを食べさせている>
< どうすれば
おいしい牛に育つか→
ここで追求しているのだ>
<オーストラリアで牛と向かい合う一方で→
日本でも欠かせない仕事が
井上にはある。
店の味の最終決定だ>
< この日 開かれたのは[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<用意されていたのは
牛の肩肉の薫製。
ブリスケットという アメリカ料理だ>
<狩人のように 大きな塊肉にかぶりつくのが→
理想という 井上>
<手づかみで食べる提案を受け>
<気に入った様子>
< そんな井上が→
ハングリータイガーで目指すものは
ひたすらシンプル>
<ハングリータイガーは[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
<驚きは[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
週3回? 週3回!?
え?19日。
< そして よく見るのが
こんな光景>
<今夜は はまっこが
愛してやまない ハンバーグの物語。
熱いファンを生み出す
信念の経営に迫る>
厚めのパテを鉄板にのせて→
お客さまの目の前で焼くスタイルというのは→
ハングリータイガーが最初にやられた
ということなんですけども。
そうです 私が 1969年9月10日に
第1号店をオープンしました。
そのときから ずっと ほぼ50年間。
変わらずですよね。変わらずです。
そこで…。
そういうものを[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
パサパサになってしまったり。
そうです…。
だから たまにですね…。
いちばん おいしい状態で食べるには やっぱ お店に…。
おいでいただきたいと
そう思います。
そして お店で重要な
カギを握る存在であります→
焼き担当の方 チャコールマンと
呼ばれているそうですが→
全部のハンバーグを1人で焼かれる→
っていうことなんですよね。そうです はい。
すごい。
火加減を見ながらそして客席 見ながらですもんね。
そうです。
その人たちのためにっていう気持ちは ありますよね。
すごいな。
スタッフの方は どうやって教育されてるんですか?
そうですね。
もちろんです。
ないです。
<ハングリータイガーのスタッフは→
毎日 油断できないらしい>
< それは 井上が突然やってくるからだ>
< まっすぐ
店に入るかと思いきや→
植え込みの中へ?
ゴミを見つけた>
<予告なしの
店舗チェックというわけだ>
すみません
ありがとうございます。
< もちろん料理もチェックする。
実は チェックのなかで最も重点を置いているのが→
これ ハンバーグの焼け具合>
<生焼けのハンバーグは絶対に出さない。
そこにこだわるのは
過去のあってはならない失敗→
苦すぎる経験があったからだ>
♪♪~ <吸う人も 吸わない人も→
心地よい社会をつくりたい>
<火を使わないたばこ→
煙の出ないたばこ→
においがつかないたばこ>
<さまざまな研究とともに→
共存の明日をつくっていきます>
<ひとつずつですが 未来へ>
<横浜で圧倒的な人気のレストラン[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
< その創業者 井上は
波乱万丈の人生を歩んできた>
<1942年
神奈川県で生まれた井上>
<実家は精肉店。
毎日 肉を食べて育った>
<日本の大学を卒業後→
当時は珍しかった アメリカ留学へ。
向こうで
レストランの経営学を学んだ>
<帰国後 27歳で
ハングリータイガーをオープン。
すると時代の追い風が吹く>
<井上が店を開いた翌年に→
ファミレスの元祖
すかいらーく1号店がオープン>
< さらにその翌年には
マクドナルドの1号店がオープン>
<外食がブームとなり
身近になったのだ>
<ハングリータイガーも
次第に客足を伸ばし→
井上は勢いに乗って
多店舗化を進める>
<創業から5年後の
1974年には 東京に進出>
< その店 六本木店は→
今はホテルが建っているこの場所に>
ここ。 ここですね。
[外:1A0D5448F0C7AD3592867EF1822625D0]これ 100%ビーフ。 ハンバーグ。
< こんなCMまで作っていた>
[外:1A0D5448F0C7AD3592867EF1822625D0]ローストビーフ。 ハングリータイガー。すべて本格。
<実際 最大33店舗にまで拡大>
<時代をつかんだと思った。
しかし 思わぬ落とし穴が…>
<2000年 ハングリータイガーで食事をした14人の客が→
O157による食中毒に>
<原因は アメリカから輸入していたハンバーグのパテ。
アメリカの工場で加工する際
O157の菌が混入したのだ>
<全店が営業停止。
死者は出なかったが→
子どもを含む
4人が入院する事態となった>
< さらに その翌年には>
<2001年 国内でBSEに感染した牛が見つかり→
消費者の牛肉離れが進む。
焼き肉店など牛肉を扱う店は相次いで潰れ[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
ハングリータイガーも深刻な影響を受けた>
前年対比の売り上げが[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
60%とか 50%になって…。
<銀行にも背を向けられ金策に窮し[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
ハングリータイガーは[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
< そんなときに再び前を向かせたものが>
< それは ファンだという[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
地元の客から届いた励ましの手紙。
井上は それを朝礼で読んだ>
<聞きながら泣きだす者も>
<食中毒以来 世間から
冷たい目で見られていた[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
従業員の心に
優しい言葉が染みた>
<井上は出直しを決断。
従業員ごと店を引き取ってくれる別の外食チェーンを見つけ[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
3店舗を残し 売却。
そして 残した3店舗から再び歩きだしたのだ>
<店を愛してくれる客に応えよう。
そう誓った井上がまず見直したのは肉の仕入れ先。
O157の原因となった
アメリカ産牛肉をやめ[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
衛生管理が徹底されている
オーストラリア産に切り替えた>
< さらに 調理法も
根本的なところから見直し。
実は 炭火で丁寧に焼いても…>
<外は こんがり焼けていても中心部分は まだ生の状態>
< そこで独自に開発したのが
業界初となる こんな機械>
<炭火で焼いたハンバーグを
ここにセットすると…>
<仕上げは 280℃に熱した
鉄板での余熱調理>
<切り分けて加熱すると[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
< この方法なら肉も硬くならず かつ安全。
同じ過ちを犯さない仕組みを
作り上げたのだ>
< さらに もう一つ[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
出直しのなかで井上が決めたことが。
それは…>
<例えば 週末のピーク時。
客は 2時間以上
待つことになってしまう>
< その待ち時間も
楽しいものに変えられればと[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
本店の地下を改装して
待合室を造ったのだ>
<ゲームなども各種 揃っていて
おじいちゃん おばあちゃんは[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
孫と楽しい ひと時が
過ごせると好評>
< こうした姿勢で 多くのファンを
取り戻したハングリータイガー>
<92歳のおばあちゃんも
その一人>
<客の満足を
追いかけるようにして[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
ハングリータイガーは
復活ロードを走っている>
こちらに ハングリータイガーの[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
売上推移をまとめてみました。
O157の事故が 2000年。
BSE問題が 2001年。
その後 2年間は激減しましたが[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
また現在はピーク時の半分くらいまで[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
復活しているという。
普通 潰れないですかね?
O157とBSEのときに[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
お客さんの励ましっていうか[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
信頼の表明が 再建の
一番の動機だったんですか?
サバイバルって言い方が適当か
わからないんですけど…。
飲食業にとってですね
従業員っていうのは→
それほど大事な存在なんですか?
だというふうに思ってます。
<大切にされている
ハングリータイガーの従業員。
過重労働が問題となる
外食業界にあって→
みんな 生き生きと働いている>
<実は井上 早くから働き方改革を実施!
従業員が幸せに働ける環境を
作ってきた>
<例えば 勤務シフトは…>
<全員が 週休2日制>
< さらに 年に2回は→
なんと 4連休を取っていいことになっている。
だから…>
< しかも4連休を取ったときは→
楽しんでこいと
3万円のお小遣いまでもらえる>
もう ほんとに[外:8E5B873AC8E1BF84246B281B3548C2FF]
< まだまだある ハングリータイガーのうらやましすぎる社員制度!
いちばん喜んでいるのは
奥さん!?>
< うらやましい社員制度が
いっぱいの ハングリータイガー。
室伏が この日
家族とともに出かけたのは…>
<キッズスペースが充実した
話題の飲食店だ>
< たっぷり遊んだあとは
夕食を大盤ぶるまい。
6歳の息子さんは 2,100円の
牛たんプレートを ご注文>
<家族全員 値段を気にせず
ごちそうを楽しんだ>
< お代は しめて…>
本日のお会計が12,340円でございます。
<結構 いきましたね>
< でも 心配は無用!
ハングリータイガーでは
リポートを提出すれば→
視察費用として 年間12万円まで
会社がもってくれる。
家族の分もOKだ>
< さらに従業員のやる気を刺激する制度もある。
それが…>
<始めて10年になる>
<1人につき
50万円の費用がかかるが→
自分たちが提供する
商品の生産現場に行き→
牛と触れ合う意義は
大きいという>
ヘイ ヘイ ヘイ…。
< この日は生後2か月の子牛に→
タグをつける作業の お手伝い。
こうした仕事をとおして→
生産者の苦労や思いを
共有するのだ>
そのまま… OK!
はい じゃあ 次 黄色。
<社員が幸せでなければ
客を幸せにできない。
これが 井上の持論>
< かくして明るく強い組織が生まれた>
従業員に優しい
ハングリータイガーの制度ですが→
こちらに
簡単にまとめてみました。
外食費をもってもらえる
視察費用は店長で12万円。
4連休は年2回までで
特別手当は3万円出ます。
最優秀店長は20万円と→
ほかにもいくつかあるんですけれども→
龍さん いかがですか?
従業員の方たちだけじゃなくて→
その ご家族のことまで
考えてらっしゃるんですね。
これだけの制度があると その分
コストもかかると思うんですけど→
そのコスト分の価値が
あるっていうことなんですかね?
というふうに思ってますね。
< おいしさと安全性を求め→
オーストラリアで育てている牛たち>
<15年越しの 夢の牛肉がついに日本で ふるまわれる!>
<ハングリータイガーを作った井上の
長年の夢。
それは自分たちで育てた
牛の肉で料理を出すこと>
<オーストラリアの牧場で
子牛から出荷するまで→
エサなど すべての過程を
自分たちで確認してきた→
安心安全な肉>
<井上の夢は15年の時を経て実現に>
< まずは この春から
数量限定でステーキを先行販売>
< いつかは店で出す
すべての料理を この牛肉で!
井上の夢は
未来へと続いていく!>
<収録を終えて 村上龍は
こんなことを考えた>
2018/04/19(木) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
カンブリア宮殿【家族3世代が殺到する元祖・鉄板ハンバーグ店の逆転劇!】[字]
県民のソウルフード!牛肉100%鉄板ハンバーグに地元客が熱狂!超・地域密着型ハンバーグチェーン「ハングリータイガー」の人気の秘密!▽倒産寸前からの復活劇!
詳細情報
番組概要
熱々の鉄板に乗せたハンバーグを客の前で切り分け、特製のグレイビーソースをかけて仕上げる絶品ハンバーグで、地元・神奈川県民から熱狂的に支持される大人気レストラン「ハングリータイガー」。転機が訪れたのは、2000年2月。経営が著しく悪化し、グループで33店舗あった店をわずか3店舗にまで縮小する事態に陥った。倒産寸前という危機的状況の中で、完全復活を果たしたハングリータイガーの感動の逆転劇に迫る!
出演者
【ゲスト】ハングリータイガー 会長 井上修一
【メインインタビュアー】村上龍
【サブインタビュアー】小池栄子
関連情報
【ホームページ】
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
【公式Facebook】
http://www.facebook.com/cambrian.palace
【公式Twitter】
https://twitter.com/cambrian_palace
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