<今日の世界遺産は南米 ブラジルにある>
<大西洋岸の森です>
<そこは 世界でここにしかいない>
<珍しい生き物の宝庫>
<カラフルな幻の鳥に…>
<ライオン
そっくりのサル>
<そして 南米最大のサル ムリキ>
<森を守る彼らのある営みとは?>
<ブラジルの大西洋岸>
<大都市サンパウロの南に点在する>
<25カ所の森が
世界遺産になっています>
<今日は
珍獣を探しながらの森探検>
<まず 海沿いの
スペラグイ国立公園から始めましょう>
<撮影隊が
ボートで到着すると>
<迎えに来たのは馬車>
<道路がないので荷物は馬車で運んでもらいます>
<小さな漁村があるだけで>
<観光客もあまり訪れません>
<この森で
新種のサルが発見されたのは>
<30年ほど前でした>
<地元の人が撮影した貴重な映像です>
<映っているのは
スペラグイライオンタマリンといって>
<絶滅が心配されている
小さなサル>
<体長は40センチほどです>
<ライオンさながらのたてがみがトレードマーク>
<この周辺に
700頭ほどしかいません>
<彼らのすむ森に…>
タマリンが食べる木の実です
<この森の
多様な食べ物が>
<珍獣を養っています>
<世界で ここだけ>
<森は固有種の宝庫でした>
<森の間を流れる川>
<川をさかのぼり珍獣を探します>
<淡水と海水が混ざり合う場所に広がる>
<マングローブの森>
<そこに驚くほど真っ赤な鳥がいました>
<彼らが このマングローブの森で
暮らしているのは>
<大好物がいっぱいあるから>
<それは…>
<小さなカニです>
<干潟や木の根元にたくさん生息しています>
<実は ショウジョウトキが赤いのは>
<このカニを食べるから>
<カニに赤い色素が
含まれているのです>
<食べ物が
たっぷりある この水辺が>
<ショウジョウトキを支えています>
<こちらは 国立公園の中にある小さな島>
<岩でできた島の周りは
断崖絶壁です>
<夕方になると ここに
とても珍しい鳥がやってきます>
<瞬く間に1000羽ほど
飛んできました>
<インコです>
<崖に囲まれ天敵が入れない この島は>
<かっこうのねぐらなのです>
<彼らは この周辺でしか見ることのできない幻のインコ>
<黄色と赤の尾羽や>
<カラフルな顔が特徴の[外:6F03A512FAAD6B4DC4B66DA4818CF6EB]>
<高値で売れたので
盛んに密漁され>
<激減したのです>
<昼間は 川岸の森にいます>
あれがアカオボウシインコにとって
なくてはならないグアナンジです
<このグアナンジがあるから
彼らは ここにいるのです>
(調査員)インコは このグアナンジの
木の実を食べたり→
幹に
巣を作ったりするんです
<様々な固有の命を守る
大西洋岸の森>
<はるか向こう
内陸の山の森にも>
<世界で ここだけの
珍しい動物がいます>
<今度は その山の森へ>
<ここは海岸線から80キロほど内陸に広がる森>
<標高は およそ800メートルあります>
<背の高い木々が日差しを遮り>
<森の中は昼でも この薄暗さ>
<ここを すみかにしているのが>
<南米最大の珍しいサル
ムリキです>
<早朝5時>
<研究者の調査に同行します>
<向かったのは 昨日の夜>
<あらかじめ見つけておいたムリキのねぐら>
<カメラを構えて
起きるのを待ちます>
<あの黒い塊がそう>
<起きました>
<赤ちゃんが一緒のようです>
<すぐに枝を伝って移動し始めました>
<カメラも急いで追いかけますが>
<急斜面に悪戦苦闘>
<そして ようやく…>
<見つけました>
<中でも
ミナミムリキは>
<この森にしかいない
固有種です>
<体長60センチ>
<ほとんど地上には下りず>
<一生を木の上で過ごします>
<一番の特徴は>
<体より長い このしっぽ>
<高さ30メートルもある木の上を>
<彼らは素早く移動できます>
<第5の手と呼ばれるしっぽで>
<巧みに枝をつかむことが
できるからなのです>
<しっぽの先の裏側に
黒い部分があります>
<一体 何なのでしょう?>
ムリキのしっぽの裏側の黒い部分は→
滑り止めのようになっていて→
木の枝にくっつくのです
だから 移動しながら しっぽを
こうして枝に巻き付ければ
決して 滑りません
このしっぽのおかげでムリキは安心して
森の高い場所で
暮らすことができるんです
<高い木の上で暮らすために>
<ムリキはしっぽを進化させたのです>
<しっぽを使って こんな遊びも>
<数匹が しっぽでぶら下がっています>
<形がブドウの房に
似ていることから>
<グレーピングと呼ばれます>
<森の奥へ>
<3時間ほど歩いたところに
それはありました>
<世界最大の洞窟です>
♪♪~
(竹内)<それは 今日が輝いているという証>
<私の世界が 輝いているという証>
<写真とは 私の人生 そのものだから>
≪(シャッター音)<ミラーレスも キヤノン>
<「EOS Kiss M」>
<そのミラーレスは 撮る人の感じる世界を変える>≪(シャッター音)
<初めての人も>
≪(シャッター音)
<写真にこだわる人も>
<その一瞬が 驚きの美しさで撮れるのは→≪(シャッター音)
新世代オートフォーカス技術>
<デュアルピクセルCMOS AFで 迷わず素早く捉える>≪(シャッター音)
<心にとまった一瞬を 心を動かす一枚に>
≪(シャッター音)
<キヤノン ミラーレス>
<シャッターを切れ>≪(シャッター音)
<疑いようのない衝動が 呼び掛けてくる>
<撮らされるな>
<もう一つの意思が そう叫ぶ>
≪(シャッター音)
≪(シャッター音)
<心を突き動かす “Live”な瞬間を見逃すな>
<シャッターを切った後の答えは
写真が教えてくれる>
≪(シャッター音)
<この瞬間を刻む すべての者へ>
<小型・軽量 バリアングル・フルサイズ>
<「EOS 6D Mark II」 登場>
<ブラジルの大西洋岸に広がる森は>
<世界でここだけの珍獣の宝庫です>
<カラフルなインコに…>
<ライオンそっくりの小さなサル タマリン>
<南米最大のサルも>
<なぜ固有種が多いのでしょう?>
<ここは孤立した森でした>
<撮影隊が目指したのは>
<森の奥にあるという
世界最大の洞窟>
<この森の成り立ちが
分かるといいます>
<現れました>
<カサ・デ・ペドラ洞窟です>
<入り口の高さは
215メートル>
<世界一です>
<岩からしみ出た水が>
<小さな滝となって落ちています>
<このような自然の造形美が>
<世界遺産に登録された
理由のひとつ>
<これは 石灰岩の層です>
<この一帯が海から隆起した時に>
<押し曲げられました>
<隆起してできた山に>
<海からの
湿った風がぶつかって>
<大西洋沿いに マタ・アトランティカ
という森が生まれました>
<山と海に挟まれ 孤立した森>
<閉じ込められた生き物達が>
<独自の進化を
遂げたのです>
<そして 固有種の宝庫となった
マタ・アトランティカの森>
<動物だけでなく
植物も独自に進化しました>
<ムリキがすむ森に
遊歩道があります>
<ここに マタ・アトランティカ
特有の植物が集められています>
これは ムルシャーナです
甘い実がなり動物が好んで食べます
マタ・アトランティカ
特有の木なんです
<マタ・アトランティカでしか
見られない植物は8000種>
<その数は 固有種が多いことで
知られるアマゾンの森を>
<はるかにしのぎます>
これはパウブラジルです
実は この木から
ブラジルという国の名前がついたんです
この木の皮からとれる
赤い染料を
ヨーロッパ人が
盛んに染め物に使いました
<パウブラジルは
16世紀以降>
<ヨーロッパで好まれた
赤い染料をとるために>
<大量に
伐採されました>
<今 絶滅が危ぶまれています>
<ヨーロッパ人が来る前は>
<ひとつの巨大な森だった
マタ・アトランティカ>
<伐採や開発で失われ>
<残されたのはたった8%の森でした>
<それが 世界遺産
となりました>
<森が消え ジャガーなど>
<貴重な動物も数を減らしました>
<ここは そんな生き物を
保護するために>
<一人の医師が
個人で作った施設です>
<132ヘクタールもの広大な敷地に>
<マタ・アトランティカの植物を植え>
<190種もの動物を
保護しています>
<珍しいのが ヤブイヌ>
<最も原始的なイヌともいわれます>
<森にすみ 集団で狩りをします>
<ここで保護しているのは6頭>
<繁殖させて
自然に戻すのが目標です>
ブラジルでは多くの動物が
森の減少で絶滅しています
それに
歯止めをかけるための環境を
私は整えようとしています
ここで十分に繁殖させれば
動物を
森に帰すことができるのです
<あのショウジョウトキも…>
<珍獣 コアリクイも>
<皆 森が消えれば
居場所を失います>
<この森が世界遺産になったのは>
<ここでしか生きられない>
<多様な命を
守るためでもあるのです>
<さて 再び 南米最大のサル
ムリキがすむ森へ>
<あのすばしっこかった彼らが>
<なぜか いやにもたもた動いています>
<一体どうしたのでしょう?>
♪♪~
(医師)だいぶ良くなってると思いますよ。
<キヤノンのヘルスケアITでは→
病院をまたいだ治療の経過も
時系列で一元管理>
<AIを活用しながら
的確な診断をサポートします>
<生きるを支える
もっと優しく もっと確かに>
♪♪~
(竹内)<それは 今日が輝いているという証>
<私の世界が 輝いているという証>
<写真とは 私の人生 そのものだから>
≪(シャッター音)
<ミラーレスも キヤノン>
<「EOS Kiss M」>
♪♪~
(女子生徒)クシュン!
(医師)一度 検査しますので 鼻をかんでみましょう。
<キヤノンの体外診断システムでは→
鼻をかんだだけでインフルエンザをその場で判定>
<患者さんへの負担を限りなく減らします>
<生きるを支えるもっと優しく もっと確かに>
<南米のブラジルで
多様な命を守る>
<大西洋岸の森>
<森を守っていたのはムリキでした>
<ムリキの研究者と
再び 森に分け入ります>
<7~8頭が集まって
暮らすムリキ>
<一日のほとんどを 木から木へ>
<移動しながら食べ物を探すことに費やします>
ムリキは この森の生態系にとってきわめて重要です
南米最大のサルで活動範囲が広いため
森の維持には
なくてはならない存在なのです
<森の維持と深い関わりがあるのはムリキの食事>
<ひとつの集団が木の上で盛んに実を食べています>
<赤ちゃんがいるの
分かりますか?>
<かわいい手が動きました>
<やっと顔を出しました>
<赤ちゃんも
乳離れをすると すぐ>
<木の実を食べるようになります>
これはウルクラーナという木の実です
(研究者)ムリキが木の上で
食べていたのは この実です
この森には
たくさんなっています
<地面には…>
見てくださいフンから芽が出ています→
中にあった種が芽吹いたのです→
これは バクのものですが→
ムリキのフンもこうなります
<これが ムリキのフン>
中に種が見えますね
ムリキは毎日 500メートルから1キロの範囲で移動し
あちこちでフンをして
種を森にばらまいているんです
<ムリキがばらまく種から
新しい木が芽吹くことで>
<森は維持され
守られていたのです>
<ムリキは葉っぱも大好物>
<中でも タンパク質や糖質>
<繊維などをたっぷり含む
若い葉を食べまくります>
<すると おなかが
大きくふくれました>
<すばしっこかった彼らが
何だか体も重そう>
<おなかがいっぱいになって
眠かったようです>
<葉っぱは
消化に時間がかかるので>
<食べたら あとは眠って
消化を待つのみ>
<ムリキが平和に過ごせるかぎり>
<森の平和も続きます>
<南米ブラジル 大西洋岸の森>
<かつての巨大な森は消えても>
<残された
わずかな森が>
<命の奥深い営みを
支えていました>
<ここでしか
生きられないもの達を>
<たくさん
守りながら>
2018/04/22(日) 18:00〜18:30
MBS毎日放送
世界遺産【南米最大のサルが守る森】[字]
ブラジルの大西洋岸のジャングルで出会ったのは、南米最大のサル<ムリキ>!長いシッポの裏に、木の上から落ちない秘密が!固有種だらけの原始の森に分け入ります。
詳細情報
番組内容
ブラジル・サンパウロの南の大西洋岸に森がモザイク状に点在しています。それが今回の世界遺産で登録エリアは何と25箇所。元は1つの広大な森でしたが、16世紀以降、人間が開拓した結果バラバラになってしまったのです。それでもなお、森にはたくさんの貴重な動物たちが暮らしています。中でも珍しいのが南米最大のサル「ムリキ」です。エサを求めて木の上を自由自在に移動するムリキ。その秘密は長い尻尾に隠されていました。
ナレーター
杏
遺産情報
<遺産名>大西洋岸の森 南西保護区群
<登録年>1999年
<登録理由>(�Z)自然美(�\)生命進化(�])絶滅危惧種
テーマ曲
<メインテーマ曲> 「鳥のように」大橋トリオ
<エンディングテーマ曲> 「つくる世界」大橋トリオ
次回内容
次回は、イタリア、スーパーカー・フェラーリを生んだ職人の町モデナ。古代ローマのエミリア街道、通称‘美食街道’沿いに栄えた町モデナは、バルサミコ酢発祥の地としても知られるグルメの町でもあります。
公式ページ
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 文字(字幕)