ったんですけれども、まずは少額
から、小銭の部分からちょこちょ
こ挑戦したいかな。
それは
思いもよらない現実だった。
世界で夢破れ もはや
日本のエースでもなくなった。
だが メキシコで
私たちが目にしたのは→
闘い続ける男の姿。
(実況)ホンダ ホンダ ホンダ…!
ゲームオーバーに
屈しない男。
栄光も。
挫折も味わった4年に一度の大舞台。
どん底からの逆襲→
孤独な闘いに 独占密着。
(本田)あ~!
♪♪~(主題歌)
人生最大の苦悩を
赤裸々に語った。
土壇場での…
本田の 秘めた思いとは。
♪♪~
取材を始めたのは 2月初め。
本田は この時
「過去の人」になりつつあった。
ワールドカップまで4か月という
重要な時期にもかかわらず→
日本代表から遠ざかり→
メキシコの小さな街でプレーしているという。
行き着いたのは
実に簡素な練習場。
それまで イタリアの名門で
プレーしていた本田にとって→
このパチューカに来る事は
「都落ち」を意味していた。
だが 撮影を始めて 驚いた。
悲壮感は 微塵も感じられない。
そればかりか
やけに笑顔が目についた。
(笑い声)
本田は この地で一体 何を企んでいるのか。
本田は一躍
世界の注目選手に成り上がった。
外国人選手に当たり負けしない→
屈強なフィジカル。
(実況)
本田だ! チャンスになった!→
日本 先制点!
「ここぞ」という場面での並外れた決定力。
4年後 イタリアの
ビッグクラブに移籍。
幼い頃からの夢をかなえた。
だが 結果は惨憺たるものだった。
レギュラー争いに敗れ
ベンチで過ごす日々。
去年 チームをお払い箱となった。
なぜ新天地に レベルの下がるメキシコを選んだのか。
本田が
インタビューに応じた。
「まあ 見ていて下さい」と
言わんばかりの不敵な笑み。
その2日後。
本田の企みを かいま見た。
チーム練習を終えたあと→
本田は一人グラウンドの奥へと向かった。
居残りで ドリブルとダッシュを
繰り返し始めた。
♪♪~
パチューカは 標高2,400メートル。
平地よりも
空気は 20%薄いという。
かつてない高地で
心肺能力を徹底的に鍛え直す。
それが 本田の大きな狙いだった。
個人トレーニングは→
チームメートが休んでいる間も
行われていた。
誰もいないグラウンドで
また一人 走る。
その脳裏には 一人の男がいた。
就任以来 「縦に速いサッカー」を標榜してきた。
ボールを奪ったら 一気に前線へ。
攻撃の選手は 長い距離をスプリントする能力が求められる。
だが 本田は
スピードで勝負する選手ではない。
♪♪~
指揮官の求めるプレーができず→
それが 代表から遠ざかる
一因となっていた。
♪♪~
這い上がるためには→
どれだけ苦しかろうとも
走り続けるしかない。
本田を突き動かす 流儀がある。
♪♪~
来る日も来る日も
個人トレーニングに打ち込む本田。
その成果が表れた
象徴的な試合がある。
(歓声)
自陣から 50メートルをドリブル。
4人をかわして ゴールを決めた。
これこそが本田の 真の企みだった。
メキシコに来てから→
自らの長所である「決定力」を磨き直してきたという。
心肺能力が高まった事で
勝負どころでのキレが増し→
ゴールラッシュが始まっていた。
31歳。アスリートとしては 下り坂。
あ~!
それでも闘い続ける訳がある。
取材を始めて 3週間。
本田が いつになくピリピリしていた。
ある人物が 日本から
視察に来る事になっていた。
ハリルホジッチ監督の右腕…
代表から遠ざかっている本田にとって→
これは 最後のチャンスだった。
この視察で結果を出せばワールドカップへの道が開ける。
だが逆に ここで評価を落とせば
事実上のジ・エンド。
いかに 自らの変わった姿を
見せられるか。
スピードに乗ったドリブルを
繰り返す。
3度目のワールドカップまで
3か月半。
ここまで追い込まれるとは
思ってもみなかった。
だが このあと
本田を待ち受けていたのは→
更なる試練だった。
あ~!
♪♪~
♪♪~
この日 本田さんから
思いがけない話を聞かされた。
それは イタリアで味わった→
大いなる挫折。
本田さんの人生は その夢を
かなえるためだけにあった。
日本を飛び出したのは 21歳。
だが そこで いきなりつまづく。
チャンスでゴールを決められない
メンタルの「弱さ」を露呈。
「役立たず」と罵られた。
更に 日本代表として出場した北京オリンピックでも 3戦全敗。
そう思い知らされた。
それでも本田さんは自らの可能性を信じ続けた。
弱点を克服すべく→
めげずにひたすら シュートを打ち続けた。
その信念が 本田さんを変えた。
(歓声)
相手選手に当たりながらも
ゴールにねじ込んだ。
ここから 成り上がり人生が
一気に加速していく。
本田さんは
弱点を見つけては→
一つ一つ克服していった。
最も欠けていた…
利き足の左足に比べ
「棒」と揶揄された右足。
そして 27歳。
世界最高峰の名門クラブでエースナンバーを与えられた。
でも 待っていたのは
かつてない試練。
そこにいたのは 世界のトップを
争う スーパースターたち。
どれだけ背伸びしても届かない
圧倒的な差を見せつけられた。
4年目のシーズン
先発したのは 僅か2試合。
「世界一のサッカー選手になる」
という成り上がり人生は→
完全に行き詰まった。
長年 絶対的存在として君臨した日本代表からも 脱落。
31歳 ピークを過ぎたエースは
忘れ去られた。
このまま 夢を諦めるか否か。
当時の心境を 本田さんは静かに語り始めた。
メキシコで本田さんは
自分の長所を一から見つめ直した。
ドリブルやシュート→
世界のトップとは差があるかもしれない。
それでも逃げずに 磨いていく。
まだまだ 終わらない。
挫折だらけの人生を→
貫いてきたからこそたどりついた→
流儀がある。
♪♪~
♪♪~
ワールドカップまで 3か月半。
本田の命運を左右する
大一番がやって来た。
スタンドには…
この時点で 本田は ハリルホジッチ監督の構想外と思われていた。
代表復帰に向け
どれだけアピールできるか。
(ホイッスル)
本田は いつにも増して果敢に攻めた。
ハリルホジッチ監督を
振り向かせるには→
どうしても結果が必要だった。
だが ゴールは遠い。
運にも 見放された。
ワールドカップへの道が断たれたと思われた→
試合終了間際。
ペナルティーキックが本田に託された。
これが ラストチャンス。
(ホイッスル)
(歓声)
「ここぞ」という時に 決めきる。
本田圭佑が健在である事を
自ら示した。
手倉森コーチは
どう評価したのか。
ワールドカップへの
希望をつないだ 本田。
あふれ出す思いを 語り始めた。
これが 最後のワールドカップ。
「俺の全てを見てくれ」と
言わんばかりの口ぶりだった。
ワールドカップまで 3か月。
2018/05/14(月) 22:25〜23:10
NHK総合1・大阪
プロフェッショナル 仕事の流儀「ラスト・ミッション 本田圭佑のすべて」[解][字]
W杯開幕まで1か月、本田圭佑が登場!エースとして君臨した日本代表からの落選。どん底からはい上がるメキシコでの闘いに独占密着。極秘トレーニングの全貌が明らかに。
詳細情報
番組内容
W杯開幕まで1か月、本田圭佑が登場!エースとして君臨した日本代表からの「落選」。イタリアからメキシコへの「都落ち」。『本田は終わった』とささやかれるなか、本田はひとり、W杯出場、そして悲願の世界一をあきらめていなかった。標高2400mで繰り広げられていた「極秘トレーニング」。どん底におちた男の孤独な闘いに独占密着。本田圭佑の「すべて」に迫る。
出演者
【出演】プロサッカー選手…本田圭佑,【語り】橋本さとし,貫地谷しほり
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ
スポーツ – サッカー