幼いころに 兄を亡くしたそうで。
そのときの悔しさを
今も忘れられないんだと思います。
絶対 小児外科医になって
全ての子供を大人にしたいって。
その夢をかなえるために→
今も 一生懸命頑張ってるんですけどね。
♪♪~
♪♪~
お~っとっと…。
飲み過ぎですよ~!もう若くないんですから~!
(高山)大丈夫だよ。 フフッ。
あー そういえば弟さん いらっしゃったんですね。
副院長が おっしゃってたんで…。
《そんなに重なりますか?弟さんと》
あれ どういう意味ですか?
瀬戸。
もう一杯 付き合え。
(美智)そうですか。 分かりました。
(美智)ハァ…。
[外:802C4C49E53C07BCFDB665BF935CACAC](呼び出し音)
[外:802C4C49E53C07BCFDB665BF935CACAC](高山)どうした?
今 少しいい?相談したいことがあるの。
(高山)悪い。 かけ直す。
大丈夫ですか?(高山)ああ。
(高山)
新堂には 夢があると言ったな。
はい。
俺の弟にも 夢があった。
弟も 新堂と同じ自閉症だった。
子供のころから 車が好きで→
車の整備士になりたいと
話してくれた。
(雅也)
《自動車の整備士になりたい》
(高山)弟が 自ら何かをやりたい
って言ったのは 初めてで→
俺は どうしても
かなえてやりたかった。
《いつまでも 母さんたちが
面倒 見るわけいかないだろ?》
《あいつが
一人で生きてくためには→
自立が必要なんだよ》
(高山の父)《学校にもちゃんと行けなかったんだぞ》
《無理に決まってる》
(高山)《弟を ここで働かせてください》
(工場長)
《彼 ホントに大丈夫?》→
《こういう子に
うちの職場は厳しいと思うよ》
(高山)《大丈夫です。
雅也なら きっと やれます》→
《お願いします》
(工場長)《じゃあ よろしく》
(高山)俺は 親の反対を押し切って弟を 工場で働かせ始めた。
頑張れば 必ず 夢はかなうと背中を押した。
でも…。→
想像以上に 世間は自閉症のあいつに厳しかった。
《あっちの車 やっとけ
って言っただろう》
《いいかげんにしろ》
≪(同僚)《それは ねえよ!》
(同僚たちの笑い声)
《あれ?》
(同僚)《おい 高山。
何してんの?》
(高山)帰宅途中…。
《挨拶ぐらい しろよ》
(高山)
パニックを起こした あいつは…。
(踏切警報機の音)
何もさせないことが弟のためだったんだ…。
「自立なんてできるはずない」
「夢など諦めろ」そう言うべきだった。
新堂を見てると… 弟を思い出す。
いずれ 傷つくことになるあいつを見たくないんだ。
♪♪~
そろそろ 帰るか。
悪かったな 付き合わせて。
いえ こちらこそ。
[外:802C4C49E53C07BCFDB665BF935CACAC](高山)
あした 二日酔いで寝坊するなよ。
[外:802C4C49E53C07BCFDB665BF935CACAC]先生こそ。
[外:802C4C49E53C07BCFDB665BF935CACAC]俺は 大丈夫。
♪♪~
響。 今日の夕方の便で…。
失礼します。 どういうこと?
響君がいなくなったって。
(橋口)申し訳ございません!
さっきまではいたんですけど…。
(徹郎)まったく この病院は
どうなっているんですか?
息子に何かあったら
責任 取れるんですか!?
大変 申し訳ございません!
申し訳ございません!
とにかく
手分けして 捜しましょう。
(一同)はい。