川の水が地下深く染み込んでしまい→
水を利用しにくくなります。
しかも 那須の扇状地は日本最大。
当然 水がない範囲も広大で→
江戸時代までは不毛の原野となっていました。
この辺は 少しはできたけども
ここは全くできない。
なので…
(金井)そのとおりですね。
でも…
それでは…
行きましょう。
はい。
そこで向かったのは
扇状地の中央を流れる川の近く。
不毛な原野で 水をどのように
確保したんでしょう?
おぉ~ 水が流れてますね。
いや知らないですけども これは…
なるほど。
明治政府が全国から石工を集め最新の技術でつくった水路。
これが 那須疏水です。
水は 扇状地の中でも→
高い場所を流れる川の上流から
引きました。
驚くべきは 建設のスピード。
70kmに及ぶ疎水を 僅か2年足らずで完成させたんです。
…と考えて間違いないんじゃ
ないかなと思いますね。
(笑い声)
ところで この那須疏水ですが地図を見て…
そうなんです。
(金井)そうですね。 じゃあ…
見てみましょう。
確かに 疎水は2つの川を越えていますねぇ。
実は この場所に…
早速 疎水と川が交わる場所で確認してみましょう。
あら?
へえ~。
あれ?
(鳥の鳴き声)
鳥が鳴いてますよね。
現れたのは 幅が100m以上もある石だらけの風景。
実は これでも
れっきとした一級河川なんです。
でも 疎水どころか
川の水すらありません。
えっ?
干上がっちゃってはいない。干上がってはいない?
どっか行っちゃう事
あるんですか? 水だけが。
水は どこに行ったのか
確認してみましょう。
じゃあ ちょっと
こぼしてみて頂いて。
いいんですか。
(伴)はい。
ん?
全然たまんないね。(伴)瞬く間に…。
あ~!
(伴)水たまりが全く出来ないですよね。
全然… えっ!?
これだけ こう 4人がやっても…
(金井)これだけの量でもね。
えっ なくなっちゃった。
へえ~。
扇状地は石が多いので川の水が染み込んでしまう→
という話はしましたよね。
この川は 地下7mを流れていて→
増水した時だけ
地表に出てくるんです。
でも この水無川が
あったからこそ→
那須疏水を短時間で
完成させる事ができたんです。
一体どういう事なんでしょう?
(金井)はい。
トンネルですね。
(金井)そうですね。
でも 那須疏水は…
(金井)無いですから まあ ある意味簡単に出来たといいますか…。
そうですね。
つまり 地中を掘る事なく→
川の石をよけて
管を埋めるだけで→
疎水を通す事ができたんです。
水不足を生んだ 水無川。
その性質を巧みに利用して→
短期間で疎水を完成させる事ができたんです。
こうして疎水は 川の下を通り
反対側へと渡りました。
明治19年には 華族農場全体を
潤す事になったんです。
おぉ~。
おぉ~。
すごい水量ですね。
勢いがありますね。勢いがありますね。
セレブの別荘地となった那須。
大正15年には御用邸がつくられ→
その地位は