では今回の地震の被害、改めて地図で整理していきます。
未明の地震で厚真町で
震度7を観測し、
震度6強や6弱の揺れのほか
札幌市北区で震度5強、函館市でも震度5弱を観測し
ました。
震源地の胆振地方では
土砂崩れが相次ぎました。
札幌市では道路の陥没や液状化の
被害が起きました。
新千歳空港の空の便は、すべて
欠航になり
ターミナルビルは開業以来初めて
全面的閉鎖になりました。
また、停止中の泊原発は、一時
外部からの電源が供給されない
状態になりました。
北海道全域の停電のきっかけと
なったのが
苫東厚真火力発電所の緊急停止
です。
北海道の需要全体のおよそ半分を
賄っていました。
この発電所があったのが
震度7を観測した厚真町です。
北海道で震度7の揺れが
観測されたのは初めてです。
この厚真町を中心に人的被害も
相次いでいます。
厚真町では大規模な土砂崩れが
起きました。
3人が亡くなり、3人が心肺停止
31人の安否が分かっていません。
安否が分からない31人は
吉野地区の22人、富里地区の5人、
幌内地区の4人です。
また
厚真町の東側のむかわ町で1人、
新ひだか町で1人が亡くなりました。
札幌市でも1人が心肺停止の状態
です。
また、
けがをした人は道内でおよそ300人に上っています。
震度7の揺れを観測した厚真町の
被害の状況です。
厚真町の住宅です。
時計は地震が発生した午前3時8分ごろを指したまま
止まっています。
この住宅では土砂崩れが真横で
起き
台所の食器棚が倒れて食器が
割れたり、照明器具が天井から
落ちたりするなどの被害が出たと
いうことです。
こちらは大規模な土砂崩れが
起きた厚真町吉野地区の上空から
撮影された映像に立体的な処理を
施した画像です。
地震で崩れた土砂が
幅数百メートルにわたって住宅に
押し寄せた状況がよく分かります。
厚真町の被害は
どれほど大きかったのか。
地震の前に撮影された画像と
比べてみます。
地震の前の様子です。
山あいの地区に緑の木々が生い茂っていましたが。
地震のあと、山の姿は一変し
至る所で山肌がむき出しになっています。
数え切れないほどの土砂崩れに
よって辺り一面、茶色になってい
ます。
こちらの山でも。
土砂崩れが山全体で起きました。
山あいに点在する建物。
土砂や倒木で壊れ、
道路も塞がれています。
救助活動が続けられています。
警察や自治体によりますと
厚真町で男性2人と女性1人が
死亡、3人が心肺停止の状態です。
このほか厚真町では吉野地区で
22人、富里地区で5人、
幌内地区で4人、合わせて31人
の安否が分かっていないという
ことです。
この男性は母親や親戚など3人が暮らす実家が土砂崩れに
巻き込まれたということです。
厚真町では町内の10か所の
避難所に多くの人が避難している
ということです。
気象情報は再び平野さんです。
大きな地震のあった北海道あすは雨が降りそうです。
あすの午後は日本海側から雨が
降り始めそうですね。夜から
あさっての朝にかけては、
雨の範囲が広がりそうです。
地震で地盤が緩んでいるところも
かなりありますよね。
そうなんです。土砂災害の危険度