読レビ

◆うわあ、若いわ。
メンテ、行き届いてるよ。
◆はい。でも、主人はそれが普通やと思っ
てはるから。
◆うわあ～。
ご主人のこと、何て呼ばれるんで

すか。
◆お父さん。
◆お父さん、いつもきれいにして
るよって言うてあげて。
◆えっ…？
◆カメラに向かって。
◆お父さん、今までも愛してるよ
って。
◆涙、出てくるねん、
そんなん言おうと思うたら…。
◆泣かんでええやん。
◆幸せやから。
うわあ～！幸せなん？
ご主人の今一番好きやなと思うと
ころは
どこですか。
◆普通なんですけど、
何か一緒にいててそばにいてるだ
けで
幸せやなって思えて…。
◆ああ、そう。いるだけで幸せなん？
◆一緒に、そばにいてはるだけで
ね、何かすごく幸せやなと思う。
◆今でもちょっと…。


すごいなあ…。
こんなこと言うたらあれですけど、
まあ、どっちが先に死ぬとか…。
どっかというと、ご主人が死ぬか、
私が死ぬか、同時に死ぬかやったら
どっちにします？
◆主人は、
自分が先に死ぬこと考えてるんで
すよ。
ワシが死んだらどうのこうの言う
けどね。
でも、やっぱりね、
一緒には死なれへんしね。
◆一緒には死なれへんな。
これだけはな。
◆でも、やっぱりあの人が残った
ら大変やと思うから。
やっぱり私がちゃんと見送ってあ
げて…。
◆それで、自分も後でゆっくりな。どうですか、
結婚して、
本当にパートナーにめぐり合えた
と思います？
◆思います。
◆それ以外は考えられない？
◆もう生まれ変わっても
お嫁さんにしてなって言うて…。
私、泣き虫なんですよ。
◆泣き虫やね。ご主人…。
ご主人のことを思うたり、ご主人

のこと言うだけで
涙がぽろぽろと出るの？
◆このことだけじゃなくてもね、
何か感動したら
すぐ泣いてしまうの。◆ああ、そう。
うわあ、ええわ。
これ、渡しときます。
◆えっ、こんなんいただけるの？
◆道路でこんなん渡すの初めて。
◆すいません。
◆余りにもね、すばらしい人生を
送られて。
◆そんなにお金はないんですけど
ね、お金とかじゃなくて。
本当に…、
小さいときすごく貧乏やったから
ね、
今がもう本当に
ちゃんと３食食べられるのが
幸せ。
私、いつもそれ人に言うんですけど、
普通が幸せ。
◆そやけど、お金がなかったら、
服、買われへんのちゃうの？
◆多少なりに。◆奥さん、ちょっと矛盾してる。
◆生活必死で…。
悪いけど、１回、預からせもらうわ。
◆生活の範囲で、小ぎれいにして
いることが
口には出さないけど。

◆もうもらってください、やっぱ
り。
◆いやあ、もうええ人と出会ったわ。
◆うれしい。
いつも「ちちんぷいぷい」見てて、
円さん。
◆返してもらうわ。
「よ～いドン！」や。
◆あっ、ちゃう。
ごめん。