台湾に米の増産を要請＞
＜目を付けたのが
東京都の２倍以上の面積を誇る
この嘉南平原＞

＜その半分を開拓すれば
日本の米不足は
解消されると言われていました＞
＜しかし…＞
＜八田は日本の米不足解消のため
ダム建設を命じられます＞


＜しかし八田が嘉南の地で目にしたのは
水不足に苦しみながらも
なんとか農作業にあたる
農民たちの姿でした＞
＜その時の事を八田は、こう語ったといいます＞
＜八田は、日本のためではなく
ここ、台湾の農民のための灌漑工事を行うと決意＞
＜こうして、当時、類を見ない
超巨大ダム建設が始まったのです＞
＜日本人労働者を含めた
２０００人もの作業員を動員し
かつてない大規模な灌漑工事に
着手したのだが…＞
＜着工から２年後
悲劇が起きた＞
＜掘削作業中の爆発事故＞
＜作業員５０名以上の犠牲を出す大惨事となった＞
犠牲者の遺族
一人ひとりの家を回って
＜工事再開は絶望的＞
＜そんな時ある犠牲者の家族から
こんな言葉があったという＞
＜地元の人々からの強い後押しにより
八田は工事を再開＞
＜しかし、再び大きな問題に直面する事に＞
＜それは…＞
＜この震災により予算は大幅に削減＞
＜八田は、作業員の解雇
リストラに迫られた＞
＜最大のピンチ＞

＜しかし、八田はこれをある方法で切り抜け
地元民の支持を得る＞
＜その方法とはある基準を満たす人々から
解雇していく
というものでしたが
一体、どんな人物から
解雇していったのでしょうか？＞
大下：リストラをするために
ある基準を設けたという事なんですが
それは一体、なんでしょうか？
大下：ちょっと意外な基準。大石：意外な基準？
大下：カズレーザーさん
「有能」。
カズレーザー：そういう基準で
解雇したんじゃないかな。
大下：そして
生駒さん、タイチさんチーム。
「作物がたくさん作れた人から」
これは？
大下：ＭＣチーム。
「ハゲてるヤツから」。
小峠：まあ、そうですね
ハゲてるヤツっていうのは
やっぱり、僕もわかりますけど
基本、サボろうとするので。
大体そうなんです。
大下：全く違います。
＜予算削減に伴う
八田が行ったリストラとは？＞
＜という事で、正解は

「優秀な人材から解雇していった」＞
＜八田は
解雇した者にボーナスを与え
更に、再就職先の
面倒も見たといいます＞
＜そして、ついに
その時が訪れます＞
＜１９３０年
着工から１０年の時を経て
烏山頭ダムが完成＞
＜干ばつに悩まされていたこの土地を
台湾最大の
穀倉地帯に変えました＞
＜現在では、米の自給率が
９９％にも及ぶ台湾において
その、およそ半分を
この嘉南平原で賄っています＞
＜そんな彼の偉業は
今も、さまざまな形で残っており…＞
＜更に…＞
＜そんな彼の銅像は妻とともに眠る墓前に鎮座し
その像が見つめる先には…＞
＜自身が造り上げたダムと
その生涯を通して
守り抜いた嘉南平原＞
＜今なお
その行く末を見守り続けている＞
＜更に、八田の命日には
墓前祭が開かれ
なんと７６年間、欠かす事なく