年間の依頼件数は、およそ400件。
さらに外出支援の輪を広げるため、
仕事の合間を縫って、
施設で働く現役のヘルパーに勉強
会を開催している。
>>25年になります。
ニーズがやっぱり、
外出したいっていう声が多くって。
やっぱり施設内のフロアの状態と、
外出っていう道路事情と全く違い
ますので、25年やっていようが、
全然、
新しい新鮮な形になるので、全然違います。
>>失礼します。
こんにちは。
>>こんにちは。
>>お邪魔いたします。>>この日訪れたのは、
淡路島に1泊2日の旅行を計画し
ている戸田さんの自宅。
旅行スケジュールの最終調整と、
同行する女性ヘルパーとの顔合わせのためにやって来た。
妻の敏子さんは、5年前に脳出血
を発症。
後遺症で左半身のまひがあり、
車いすの生活が続いている。
そんな妻のために、
夫の五郎さんが杉野に相談を持ちかけた。
>>こうやって旅行に行けるって
聞いたときは最初。
>>うれしかった。
>>本人が満足してくれたらええ
なと。
思い出作りというようなきれいな
ことば言うとるけど。
>>戸田さんの旅行2週間前、
事前の下見にやって来た杉野。
>>トイレを確認します。
>>見るのは、
トイレや車いすの導線が中心。
ストレスなく旅行を楽しんでもら
うためには欠かせないという。
1泊旅行のサポート費用は、
ヘルパー1人当たり16万8000円。
打ち合わせに始まり、
旅行先の下調べ、
同行するヘルパーとの面談、
そして旅行中の24時間態勢の介護などが含まれている。
>>もしお客さんがお店行ったと
きに、やっぱり、
テーブルなかったんで無理ですわ
って言うとね、悲しむと思うんで
す。
下調べっていうのが、もうほぼほぼ、外出っていうのは決定するの
かな。
>>下見のラストは、実際に泊まる部屋の確認。
車いすのままでも問題なくくつろ
げるか、
廊下の幅やベッドの高さなど、
当日困ることがないか、
入念にチェックしていく。
>>車いすごと行けますね、洗面台は。
>>下見の情報はすべて同行する
ヘルパーと共有。
あとは当日を迎えるだけ。
>>いいお天気でよかったですね。
>>いよいよ、
その日がやって来た。
>>よろしくお願いいたします。
>>旅行中の移動は、
すべて杉野が手配した、
貸し切りの介護タクシーを利用する。
途中、
敏子さんのお友達も合流。
敏子さんとは幼稚園からのつきあ
いで、
旅が楽しくなるようにと、
夫の五郎さんが声をかけた。
自宅を出発して1時間半。
>>海の上、
渡りますよ。
>>明石大橋?もうこれ。
>>はい、そうです。
>>ああ、そう。>>ほら、海です、海です。
わー、すごい。
>>一行は最初の目的地、道の駅
に到着。
>>広いトイレあるかな?>>広いトイレありますよ。
>>事前に下見してあるから大丈
夫よ、敏子さん。
旅先でのトイレを心配していた五
郎さんも、
これには一安心。
そして、
この旅最初の食事。
下見のときに確認しておいた、
車いすでも利用できるお店へ。
敏子さんが選んだのは、
たい飯。
>>もうちょっとだけ前行きましょうか。
>>同行するヘルパーは、