思わず逃げようかなと思った。これって、
何?
ペナン島がどうのって書いてるけどどういうこと?
◆ペナン島で修業して、レシピを
持って帰ってきた。
◆ペナン島ってどこにあるの?
◆マレーシアに。
◆日本でも食べてる人は少ないの
?
うちだけだと思います。
◆ごめんやけど、正直に言うで。うまい!
あっ、うまい!
いけるわ。でも、
俺、
これ、初めて食べたとは思えんで!
◆何か懐かしい味がしますよね。
◆うん。
◆ココナッツタルトとは、
マレーシアはペナン島の
とある有名店でつくられている、
人気のお菓子。店主の竹本さんは、
10年前まではシンガポールの一
流企業で
働くキャリアウーマンでしたが、
出張で訪れた
ペナン島で
ココナッツタルトのおいしさに衝撃を受け、会社をやめ、
店の門をたたいたそうです。
◆日本で紹介したいんで、
レシピをくださいってお願いしに
行きました。
◆行っても
いいよって、
渡してくれへんでしょう?
ペナン島独特のものやから。◆そうですね、家族で守ってはっ
た味なので、ノーと。
◆ノー、ノーと言われたん?
◆言われ続けて、
何回もしつこく通って…。
◆うそやろ、それ。
何回通ったん?
◆10回ぐらいかな…。
◆マジで?
北島三郎の弟子か!
◆半年かかって弟子入りを果たした
竹本さん。
しかし、いざ習い始めるも、
そこには大きな壁が…。
◆言葉が通じなくて。
この家庭は中国語をしゃべっては
って、
中国語全くわからないので。
あと、
師匠は感覚的なところが多くて、
何グラムとか、
一々はからない。
◆ほな、
メモしても無理なんや?
◆そう、だから。
ちょっとはからせてくれって。
はからせてもらって、
自分でメモを取ってという感じで
…。
◆おいしいものを求めて、
世界を回って、おいしいものをついに見つけたと。
何か恋愛とよく似てるね。
気がついたら、もうこれ一筋で、
何も。
◆日本にないものを日本で広めたいというのはずっとあったから、
それが…。
◆そんなん、考えたこともないわ。
◆雨や…。
ああ、これはもう住宅街やな。
立派な。
これまた、えらい旗が…。またわからんな。
うわあ~。
これ、
こんな住宅街に…。
誰かいてはるわ。
こんにちは。
こんにちは。
関西テレビの
朝の「よ~いドン!」で。
ちょっと住宅街ですね。
◆そうですね。
◆住宅街で何屋さんですか。
◆出版社です。
◆出版社ですか。
こちらは…?
◆こんにちは。
編集の石川です。
◆石川さん?
これはドニエプル出版といいまして、
私、ウクライナに住んでましたの
でね。
◆誰が?
◆私が。
◆ウクライナ?
ウクライナやったら、
旧ソ連とちゃいますの?