>>つまりはこの1か月半の間に、
どのような検討が行われて、判断
されるに至ったのか、そこを明ら
かにすることが、この裁判におい
て、とっても大事なポイントにな
ってくるということですね。
>>そのとおりですね。
これまでの武藤元副社長の側です
が、津波の計算は試行的なもので、
計算どおりの津波が実際に襲って
くるという予見可能性はなかった
と主張しています。
>>なかったという主張ですね。
>>そして対策を保留した判断に
問題はなかったというのです。
一方で、東京電力の元幹部の供述
調書では、当時の経営状況につい
て、柏崎刈羽原発も停止していて、
会社の収支が悪化していたですと
か、津波対策を行えば国や地元か
ら運転停止を求められる可能性が
あり、なんとか避けたいことだっ
たなどと述べています。
こうした状況が判断に影響してい
たのかどうかも注目です。
>>そしてこの裁判の焦点のもう
一つですけれども、これ、原発事
故、では回避できたのかどうかと
いうところですが、これはなんら
かの対策を取っていれば、事故を
防ぐことができたかというもので
すよね。
>>裁判では2人の専門家が証言
しました。改めて見解を聞きまし
た。
地震調査研究推進本部の委員を務
めた、島崎邦彦東京大学名誉教授
です。
東京電力が原発を止めてでも、津
波への対策を進める根拠が十分に
あったと指摘しています。