♪♪~
(島の言葉で)
(糸)ほんのこて賢そうなお子でございもすね。
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩には 寅太郎さぁっちゅう
ご子息がおられもす。
菊次郎さぁが来られるのを
わっぜ楽しみにしちょられます。
はい。
(菊草)兄ぃや…
旦那さぁは いっつも言っちょいもす。
流された島で愛加那さぁに命を救われたち。
愛加那さぁがおらんかったら→
自分は どげんなっちょったか分からんち。
ほんのこて お礼申し上げもす。
ほんのこて そんとおりでございもす。
(愛加那)この子を よろしくお願いします。
はい。
<その時
2人の母が どんな思いだったのか→
当時の私には分かりませんでした>
<この年 父は それまでの借金を返し→
市中から少し離れた
武村へと→
居を移していました>
♪♪~
(西郷 清)ああっ!
(園)清さぁ! 大丈夫け?
<西郷家は
叔父 信吾の嫁となった清さんも加わり→
再び大所帯となっていました>
戻いもした。(雪篷)おお おやっとさあ!
(2人)お帰りやったもんせ。
<大島を発って数日後私も その家族の一員となったのです>
(雪篷)おお 菊次郎か!
菊次郎さぁ今日から ここが あなたの家ですよ。
(小兵衛)ほあほあ 遠慮すっこつはなか。
2人とも兄弟じゃろが!→
寅太郎 おはん 菊次郎兄さぁが来るこつを
楽しみにしちょったどが!→
ほあ 兄さぁち呼んでみ。 兄さぁち。
あ痛っ。(雪篷)おはんのせいで余計に話しづらくなっどが!
のう 菊次郎。
(小兵衛)雪篷さぁこそ菊次郎が おびえちょいもす。
ん? おいは怖くなかど!
ベロベロ ベロベロ…。
まあまあ! 熊吉さぁ
菊次郎さぁを案内してくいやんせ。
はい。 さあ 菊次郎さぁ 案内しもす。
(寅太郎)こっちがゴジャ。(菊次郎)ゴジャ。
(寅太郎)こっちがツン。
(菊次郎)ツン。
さすが若さぁのお子じゃ。
犬が お好きじゃ。
菊次郎さぁ 寅太郎さぁ
もうすぐ お父様が帰ってこられもす。
(熊吉)あっ ほいなら
こん熊吉と一緒に迎えに行きもんそ。
うん そいがよか。 なあ。
いまじゃった。(雪篷)おやっとさあ。
(一同)お帰りやったもんせ。
おやっとさあ。
<初めて見た父は→
母から聞かされていた立派な侍という印象と まるで違い→
少し拍子抜けしたことを覚えています>
菊次郎か 大きゅうなったのう。
よう来たな。
(雪篷)最後に会ったのは2つか3つのはずじゃ。→
覚えてるはずがなかのう。
おはんの父じゃ。
よろしくの。
♪♪~
さあ。
(雪篷)おお~。(園)よかよか。 ねえ?
(清)うん よか二才じゃ。
さあ ほら 遠慮せんで…。
(小兵衛)長男の席は ここじゃっで。
ん?菊次郎さぁ?
そこは 寅太郎さぁが座るとこだりょっと。
そいなら…。
寅太郎!
ほうか。 菊次郎は そこがよかとな?
はい。
そいならよか。
<島を出る時
母から言い聞かされていました。→
寅太郎が西郷家の嫡男であると>
どげんな?よう寝ちょいもす。
長旅で疲れたんじゃろう。
旦那さぁ。
愛加那さぁに お会いできて
よかったです。
あいがとさげもした。
あいがとな。
明日から気張らんと。
そげん肩肘張らんでよか。 じきに慣れる。
<翌日から私は
一人前の[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩武士になるために→
郷中の稚児や二才に交じって
読み書きや剣術などを学びました>
次! チェストこ~い!