2018/10/29(月) 00:55〜01:25 NNNドキュメント「薫ちゃんへ。認知症の妻へ1975通のラブレター」[解][字]

私の名前を呼んでくれる。
そのことで
コーヒーもジュースも→
食パンもサラダも
何一つ分からなくても→
楽しく朝食が取れる


はい 食パン食べてね』。

はい次は 少しコーヒー飲もうね』。

はい サラダも食べようね』。
だから
 薫ちゃんの世話も楽しくやれる。
でも
 私の名前が→
最後の1枚の記憶の葉っぱが
なくなったらと思うと→
とても悲しいが→
その時は その落ちてしまった葉っぱを探して→
大事に
 しまって→
薫ちゃんと生きて行こうと思う
」>
おはよう
 おはよう おはよう。
起きますか?
<金森さん夫婦の一日は→
朝6時30分に始まります>


大丈夫? フフフフ。
はい
 いいよ こっち来て。(薫さん) よいしょ。
はい
 はい~ おはよう おはよう。
おはよう
 おはよう。
<まずは
 おむつの交換です>
お尻
 拭くんやけど。
はいはいはい…
 替えましょう。
ダメなんですよ
ベッドのすぐ横に…。
もう
 そこで しゃがんでしたりなんかするけん。
紙おむつに変えても
ダメなんですよね。
紙おむついうのは
 自分がしとるおむつと一緒やけん。
やっぱり
 その紙おむつを脱いでそこで するんですよ。

 その時には→
どうしようもないがな

ほんで
 トイレに行ってもトイレの横でしたりとか→
トイレ中が


 もう水浸しになっとる時があるんよな。
そんな時は
 もう…。
うわ~!とか


「薫ちゃんは 私の妻です。
今朝
 早く トイレの失敗で→
私が
 つい我慢できなくて→
声高に叱ったりして
気分が落ち込んだ。
一日ずっと
『ごめんね 薫ちゃん』と→
謝っている自分がいる

笑って
 お散歩してくれる薫ちゃん。
よかった
今朝のことは覚えていない。
忘れてくれている

自己嫌悪の気持ちが
少し和らいだ」>

「妻の薫ちゃんが認知症と診断されてから→
10年近くになる

交際し始めて

 そして 結婚して→
50年の2人の思い出は
もう ほとんど→
彼女の記憶の中には残っていない

私のこと
 『優しいね本当に優しいね』と言ってくれる。
そんな時
 『そんなに優しい人は誰でしょう?』と言うと→