本当に大変なことだ。
薫ちゃんは
　それを→
４０年近くも

やってくれていたのだから→
これからは
　ずっと→
できれば料理を作って行きたい
。
今日も料理本と


　にらめっこ」＞
ハハハ…
。
オホホ
。ハハハ…。
うまい？
うまっ。
＜
「薫ちゃんには　今日はある明日もある。
でも
　昨日はない。
この先
　ずっとあるけど→
どんな大きな過去も
小さな過去も→
もう
　薫ちゃんには　ない」＞
よっしゃ～
　はい　ＯＫ。
＜
「平成２７年６月１日。
最近になって時々
薫ちゃんの夢を見る。
同じような夢を見る
。
夢の中でも確かに夫婦なのだが→
一緒に生活していない。
どうも
　薫ちゃんは→
実家に帰っているような

感じなのだ。
会いたいと言っても
会ってくれない。
夢の中の僕は→
あんなに長く生活していたのに→
どうして嫌われたんだろう？と→
自問自答を繰り返す。
その夢の中の薫ちゃんは→
認知症なんかじゃなくて→
ちゃんと僕のことを見た上で→
素っ気なく対応するので苦しいのだ。
どうして？
　どうして？と→
苦しんだところで目が覚める
」＞
＜平成２９年９月７日
。
認知症の妻
薫ちゃんの口から→
私の名前が
突然　消えてしまいました。
ついに
　最後の葉っぱが落ちてしまった。
薫ちゃんの葉っぱが
散ってしまった。
誰を見ても
『おばあちゃん』。
私も
『おばあちゃん』。
『

薫ちゃん　薫ちゃん→
私の名前は
金森　誰でしょう？』と→
何度
　繰り返したでしょう。
でも
　もう薫ちゃんの口から→
『
一臣さん』の言葉は出て来ない。
今日も
　時々　問うている。
そして
　奇跡の起こることを願っている」＞
♪～
　私は♪～　私は
♪～
　私は　私は誰でしょう？はい。
♪～
　私は　私は誰でしょう？
はい
　私の名前は　金森…。
おばあちゃん
　ハハハ…。ハハハ…。
（
薫さん）　おばあちゃん…。ハハハ…。
ガクっ
。おばあちゃん…。
私の名前は？
金森…。ウフフフ…。
一臣さん