はっ。
♪♪~
<その年の11月 ついに岩倉使節団に→
欧米渡航の勅命が下されました>
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「今般 汝等を使として→
海外各国に赴かしむ。→
朕 素より汝等の能く其職を尽し→
使命に堪うべきを知る。→
仍て 今 国書を付す其能→
朕が意を体して努力せよ」。
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<このころ 隆盛は 大蔵省を預かり→
財政をも監督する立場にありました>
≪お見えになりました。
ああ 岩倉様。
西郷! 後は頼んだで。
ええ お前がおるから
安心して 欧米行けるんや。
旅の御無事を祈っちょいもす。
あとは 後藤と江藤や。
くれぐれも用心せえよ。
実権を奪い取るにはどんなことでもしよるからな。
こん大事な時に
政府の方針を動かしてはならん。
ああ。
そや そんとおりや。
まろが帰ってくるまで
何もしたら あかんど。
何も?
新しいことは 何もしたらあかん。人事も動かすな。
ほな 頼むで 西郷。
西郷! 約束は守るんやで。
いまだ 税収は安定せず→
新しか政に手を出す余裕はなかちいうのが本音じゃ。
政府に銭がなかとは よ~う分かっちょっ。
そいと もう一つ。
鹿児島のこっじゃ。
国父様とはいずれ話をせんにゃいかんじゃろのう。
吉之助さぁ 頼んだど。
気を付けてのう!おう!
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<こうして岩倉使節団はサンフランシスコへと旅立ちました。→
隆盛は 名実ともに→
留守政府を取りしきる立場となったのです。→
そして 大久保たちのいない間に
主導権を奪おうとする者たちが→
牙をむいたのです>
大久保殿がおらん今 おいたちの急務は→
すぐに新しか大蔵[外:725B24C5997D38268FD2127520E5B3E8]ば
立つっことだと存ずる。
わしも同意じゃ。 何をするにも
銭の算段ができんがやったら→
話にならん。
(井上 馨)お言葉ではございますが→
大蔵省のことは この井上と
西郷参議が全てを任されております。
今は これまでの取り決めを守ることが
何より大事でごわす。
留守を預かる我々が勝手をするこつは
許されもはん。
もう ここでよか。
はい。おやっとさあ。
おい 見てみろよ。
今度は 岡山で7,000人だってよ。
その前は確か 福山の方でも大きな一揆が
あったって言ってなかったかい?
もう新聞見りゃ 福山で打ち壊しだ
姫路で焼き打ちだって→
これだったら 徳川様の世の方が
天下太平だったんじゃねえか。
(お房)そうだよ。
たまに偉そうに歩いてる お役人を見ると→
石でも投げてやろうかって思うよ!
あっ…。
あ… 今 戻りもした。
あっ いや… その…今のは違うんですよ 西郷さん。
分かっちょっ。
(お房)お役人の中でも西郷さんだけは 違いますから。
よかで。
仕事 仕事!
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(別府)西郷先生! 西郷先生!
晋どん どげんした?
すぐに来てくいやんせ!
大変なこつにないもした。
ないがあった?
桐野さぁ!
はなせ はなさんか!
こん男は 陸軍の恥さらしじゃ!
やめんか 半次郎!西郷先生 止めんでくいやんせ。
こん男は とんでもなく
汚かこつをしちょっとじゃ!
半次郎!
山県さぁ。
陸軍の銭を 勝手に持ち出しちょったとは
ほんのこっでごわすか?
ええ ほんなごっですよ 西郷参議。
おいたちが徹底して調べましたけん。
陸軍出入りの山城屋とゆう御用商人に→