て運用されていて、
今の仕組みは平成20年度から始
まりました。
学生に対し、

都道府県が奨学金などを出す代わりに、卒業後、おおむね9年間、
指定した地域や診療科で勤務する
ことを義務づけている入学枠で、
大学側は、その分の定員を臨時で
増やせることになっています。
この地域枠の学生数について、


厚生労働省が初めての調査を行った結果、今年度の入試では、
合わせて22の大学が設けている
地域枠で、2割以上の欠員が生じ
ていることが分かりました。
2割以上の欠員が生じていたのは、
国立大学では千葉大学や東北大学
など12の大学、
私立大学では近畿大学など10の
大学が、
設けた地域枠で対象となる自治体
は23の府県に及んでいます。
>>ここからは社会部厚生労働省
キャップの小川記者に聞いていき
ます。
小川さん、
まず問題になっている地域枠とい
うのは、どういう制度なのか教え
てください。
>>地域枠とは、
地方の医師不足を解消するための
医学部の定員の枠です。
大学と都道府県が協力して設けて
います。
大学の医学部の定員は国が決めて
いるんですけれども、大学側は地
域枠の分、定員を臨時で増やすこ
とができます。
この仕組みでの地域枠は、平成2
0年度に運用がスタートしました。
>>医学部というと、多くの受験

生が集まって、
競争率も高い印象ですが、それな
のに、
地域枠が欠員というのは、どうし
てなんでしょうか?
>>こちらのイメージで説明しま
す。
例えば、50人の定員の大学があ
ったとします。
そこに地域医療の担い手のための
特別な定員として、
地域枠10人を設けるとすれば、
この大学の定員60人に増やすことができます。
>>合わせて60人ですものね。
>>厚生労働省は、
地域枠と一般枠とで別の入試を行
っているはずとしていました。
ところが、実際にはですね、多く
の大学が、区別をせずにまとめて
同じ入試を行っていたんです。
大学では、
この同じ基準による入試で合格を
決めたあとなどに、地域枠の希望
者を募っていましたが、希望者が
少なければ、
地域枠には欠員が出ます。
大学の全体の定員は埋まっている
のに、地域枠の定員は満たされて
いないんです。
地域枠の分を一般枠の学生が満た

してしまう、そんなケースも見ら
れました。
>>なんですか、そうしますとそ
の地域枠が、その定員を増やすた
めの、口実、抜け穴のように使わ
れてるんじゃないかなというふう
に思っちゃったりもするんですが、
自治体にとっては、地域の医療を
支えてもらうための医師が確保で
きないということにはなってしま
いますよね。
>>そのとおりですね。
一部の県からは、改善を求める声
が上がっています。
このうち、奈良県では近畿大学に
2人の地域枠を設けているんです
けども、多くの年で欠員となって
いまして、その分は一般の学生が
入学していました。
県の担当者に聞きました。
>>これ、
大学側はこの状況、
どう捉えているんでしょうか?
>>各大学に取材したところ、さ
まざまな答えがありました。
中にはこんな答えがありました。
>>確かに10年前からの仕組みなんですが、
厚生労働省が欠員に関する調査を
行ったのは今回が初めてです。
専門家からも、


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