そいしか道はなかな。
おはんら よかか!
おいたちが 西郷先生の矛となり盾となり何としてでん 東京に行っど!
おはんら やっど~!
(一同)おう!
<こうして
後に 西南戦争と呼ばれる戦いに→
突入していきました>
先生! 斥候から知らせが入りもした。
福岡方面より 政府軍が高瀬に南下し
集結しておるとのこと。
そん数 およそ8,000。
8,000…。えっ!
政府軍は 高瀬に集結し→
そこから一気に熊本城までの血路を切り開くつもりでごわんそ。
(久武)
今 もし 熊本城の囲いを破られたら→
おいたちは腹背を狙われる。→
そん前に食い止めんといかん。
向こうは 二手に分かれて
攻め寄せるに違いなかな。
一つは 吉次峠。
もう一つは 田原坂。
先生
ここは おいたちに任せてくいやんせ。
吉次も田原も!
政府軍には越えさせもはん。(篠原)おう。
おいの体は おはんらに預けたで。
よし 行っど!
菊次郎 震えちょっとか?
すんもはん。
(宗介)来たど。 来たど。
よっしゃ~。
今じゃ! 撃て~!
(銃声)
大分 中津隊にも動きあり。
(川路)熊本からは熊本隊 協同隊 竜口隊→
宮崎からは延岡隊 佐土原隊 飫肥隊など→
続々と各地の不平士族たちが決起し→
西郷のもとに
駆けつけているとのことでございます。
(岩倉)ああ… 1万3,000の私学校生徒→
更に 7,000か。
(川路)
兵の数より 我が軍が苦戦しているのは抜刀による斬り込み戦術です。
そら あかんわ。
刀も握ったことのない農兵ばっかりやさかいなぁ。
あの西郷が 何で こないなことに…。
向こうが刀で来るならこちらも受けて立つまで。川路。
直ちに警視庁警視隊を編成し
戦地へ向かいます。
頼む。
はっ。
<南下する政府軍に対し→
西郷軍は 熊本に続く要所である田原坂と吉次峠で迎え撃ち→
激しい戦闘となりました>
何じゃ おはんらは!?警視抜刀隊じゃ! かかれ~!
<この警視抜刀隊の多くは [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩士族で→
両軍の戦闘は まさに かつての同志たちによる殺し合いとなりました>
([外:B050B783E1401CDA1EAE32C4741BA775]原)伴さん! おのれ~!
<「雨は降る降る 人馬は濡れる→
越すに越されぬ 田原坂」。→
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩士族に限らずかつての仲間同士 兄弟同士が→
血で血を洗うこととなったのです。→
両軍 一進一退を繰り返し→
十数日が過ぎていきました>
♪♪~
<警視抜刀隊による斬り込みをきっかけに
政府軍の圧倒的兵力と→
最新式の銃や大砲による
攻撃に押され始め→
我ら 西郷軍は 劣勢へと転じ→
ついに田原坂を突破されました>
川路 わいか…。
退却じゃ 退け!
一蔵さぁは ないを考えちょっとじゃ。
こんままでは無駄な血が流れ続けるだけじゃ。
おいが行って
はよ 兄さぁを止めんにゃならん。
(清)もし 旦那さぁが行っても→
義兄上を止められんかったら…。
旦那さぁと義兄上は 敵同士。
兄弟で命を奪い合うことにないもはんか?
こげんこつなら
おいも いっそ兄さぁのもとへ帰って→
共に戦いたか。
やめてくいやんせ!
そいだけは やめてくいやんせ!
私は… 私は旦那さぁまで→
賊軍になってほしくなか。
お願いしもす。 お願いしもす!
(宗介)おおっ 弾じゃ 弾じゃ!
こっちもあっど!
おはんら やめんか!
ほかの小隊と合流すっとが先じゃ!
じゃっどん…。
ほあ!
(銃声)
あっ!
菊次郎!