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2018/12/16(日) 21:10〜21:59 NHKスペシャル「アウラ 未知のイゾラド 最後のひとり」[字]

命さざめくアマゾンの地で→
その男だけは違っていた。
未知の部族の最後の生き残りなのだ。
(話し声)
この独特の抑揚を持つ言葉も誰にも分からない。
話すのも 理解できるのも 彼一人だ。
30年前 彼は イゾラドとして現れた。
イゾラドとは文明社会と接触していない→
先住民のことだ。
今なお アマゾンでは→
イゾラドが現れ騒然となることがある。
だが 彼の出現は あまりに特殊だった。
姿を現したのは たった2人。
しかも 2人の言語は
2人にしか分からない。
ブラジル政府は 一方をアウレ→
もう一方を アウラと名付け→
ほかの先住民が保護されている居住区へ
2人を連れていった。
30年が過ぎ そのイゾラドは
一人になっていた。
アウラと名付けられた男は→
推定で 60歳から65歳。
足が不自由で もはや狩りはできない。
三度の食事や身に着ける衣服は政府機関から与えられていた。
アウラに関する政府の報告書は
こう結ばれている。
「いまだ 言語は不明。→
間もなく 未知の部族が消え去ることになる」。
♪♪~


ブラジルには 先住民を守るために300を超える保護区がある。
アウラは その一つ
急速に文明化している小さな集落にいた。
文明化された先住民にとって→
弓矢は もはや玩具でしかない。
電気 テレビ 携帯電話。
文明の利器が次々に入り込み暮らしは大きく変わっている。
だが そうした品々に
アウラは何の関心も示さなかった。
飾り物を作って
一日を静かに過ごしていた。
30年前 アウラたちは
まさに こつ然と現れた。
開拓民からの通報で
政府が現場に急行した時→
2人は粗末な小屋に住み→
椰子の葉を地面に敷いて 眠っていた。
食べていたのは→
素手で捕まえることができる小動物だけだった。
政府が最も驚いたのは その言葉だ。
ブラジル中を探しても→
2人の言葉を理解できる者は
誰もいなかったのだ。
毎朝のことだ。
隣に住む男がアウラの小屋に ゆっくりと近づく。
白人の男は 3つの先住民の言葉なら
完璧に話すことができる。
だが 片言のやり取りは
そのどれでもない。
(話し声)


アウラだけが話す 未知の言語だった。
政府の命を受けた
ノルバウは→
30年近く 2人の言語調査を
続けてきた。
恐る恐る 同居をしながら
周りのものを 一つ一つ指さし→
しゃべる単語を集めていった。
形容詞が少なく名詞が ほとんどではあったものの→
800の単語が集まった。
♪♪~
いつ どのように2人きりとなったのか。
より多くの単語を集められれば→
その謎は解き明かせると考えていた。
ノルバウが同行し アウラの小屋に向かう。
しばらくすると ノルバウに向かって
アウラが話しだす。
依然 分からない単語は多い。
ノルバウでも理解できる単語を結び付けて→
話の内容を推察するしかなかった。
(話し声)
(話し声)
小屋に入って15分後 アウラが背を向けた。
顔見知りでない者が来ると
強いストレスを感じるのだという。
更に 奥へと籠もってしまう。
直接 話を聞くことは難しそうだった。
何日かして→
小屋から 50mほど離れた保健所にアウラがやって来た。
気分がいいと 昼下がりに ふいに訪れ→

間食を食べていくという。
ノルバウ以外
アウラの言葉が分かる者はいない。
だが やがて アウラが話しだした。
(話し声)
身振りや手振りからすると→
見えるものや 聞こえてくる音について話しているようだった。
(話し声)
突然 声が激しくなり 表情が変わる。
(話し声)

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