2組はきょうそろって、スタンダ
ード部門に出場する。
弓椰組の夏海さんは、赤いドレス。
スタンダードの王者と組む蘭羅さ
んは黒いドレスだ。
いよいよ兄妹対決の決勝戦が始ま
る。
予選を勝ち抜いたせいえい6くみ
がワルツ、タンゴ、ヴェニーズワ
ルツ、
スローフォックスストロット、クイックステップの5種目を踊り、
総合得点で優勝が決まる。
まずはワルツから。
振り子のようなスイングダンスを、
いかにしっかりと見せられるかが
ポイントとなる。
まずは石原組。
石原組がゆったりとしたスイング
ダンスからポーズを決めると。
弓椰組も滑らかなスイングダンス
を見せる。
続いて曲のアクセントがつよいタ
ンゴ。
スピード感とキレがポイント。
石原組が素早い回転からポーズを
決めると。
弓椰組も豪快に回ってポーズを決める。
3種目目、
ヴェニーズワルツでは、
優雅で素早い回転をともに披露。
4種目目、スローフォックストロ
ットでは、両ペアとも表情豊かに
フロアを舞う。
最後は軽快で素早い動きのクイッ
クステップ。
動きだしたそのとき。
石原選手が後頭部を強打。
減点にはならないが、大丈夫か。
一方、
弓椰組は軽快なステップで、
するするとほかのペアをかわし、
会場を沸かせる。
すると終盤。
俺は石原だ!と言わんばかりのど
派手なダンスで、会場が大いに沸く。
最後に大きく軽やかなステップで、
序盤のアクシデントは帳消しに。
兄妹対決、結果の行方は。
>>6位から発表いたします。
>>2組とも3位以内に残ってい
る。>>第3位、背番号19番、
久保田弓椰・徳野夏海組。
>>なんと弓椰組が3位に。
>>準優勝、背番号3番、
グザー・オレクシー・太田吏圭子組。
>>ということは、優勝は石原正
幸・蘭羅組。兄妹対決は、妹、
蘭羅組に軍配が上がった。
>>今回は本当にうれしいですけ
れども、また次回に向けて、
気を抜かずに頑張っていきたいと
思います。
>>当たっても優勝されましたか
らね。
>>アドバイスとしては、よく冷
やしてほしいです。
>>こうなったら三笠宮杯の兄妹対決まで、ぜひ取材をしたい。
現在、
弓椰さんは、
札幌国際大学大学院スポーツ健康
指導研究科で、
専門的な知識を学ぶ学生兼選手兼
指導者という三足のわらじを履い
ている。
この日は小学生に基本的なステップを指導中。
>>下りて上がって、
下りてまた上がって戻ってくる。この動きがなきゃいけないね。
>>はい。
>>これ、いい?>>先生になんか言われたら大き
い声で、
うんって返事して、はいじゃなくて。
>>速くしても一緒。次、ワン、
ツー、ワン、ツー。次、
ノーマルなテンポでっていったら、
ワン、ツー、速くやってみてほし
いの。
>>うん。
>>そのときにここで止まったら
だめね。>>うん。
>>OK。
あっこれ、昔、
僕がうんって言ったやつですよね。
思い出しました。
うんってふだん言わない子なので。
何か指示しました?>>ばれましたか。ごめんなさい。
>>懐かしかったです。
>>すべての指導が終わったあと、はるばる茨城から駆けつけた、
パートナー、
徳野選手とようやく2人だけで踊り始める。
その熱心な練習のかいあって、