獲物も 活動時間も劇的に変化させる事で→
この川の主となった。
生きものたちの都市への進出。
それが極度に進行すると
何が起こるのか。
衝撃の世界が広がるのが
ここ インド。
かつての王国の首都 ジョードプル。
街なかを 我が物顔でかっ歩するのは ハヌマンラングール。
ヒンズー教の神 ハヌマーンの使いとされ
人々から崇拝されてきた。
街なかにいても
追い払われない事を→
彼らは知っている。
それどころか 寺院では食べものが ささげられる。
新天地での豊かな食生活は
ベビーブームをもたらした。
都市のメスは 森で暮らすメスの
2倍の数の子供を産む。
自然界では ほとんど見られない
双子も珍しくない。
食べものを探すための時間や
エネルギーが減り→
遊びの時間が たっぷりある。
森から都市へと移り住む事で→
その暮らしぶりが
大きく変わったのだ。
ところが
爆発的に数を増やした事により→
縄張りを巡る争いが激しくなった。
徒党を組んで現れたのは若いオスたち。
迎え撃つのは
群れを率いるリーダーのオス。
挑戦者たちから
縄張りを守るのが役目だ。
若者たちに負ければ→
これまでの豊かな暮らしは全て失われる。
更に メスが奪われ 子供たちは
殺されてしまうかもしれない。
相手は 15匹。
(鳴き声)
リーダーは1匹で
侵入者を追い出しにかかる。
気迫に押され 逃げ出す若者たち。
リーダーは 縄張りを守りきった。
(鳴き声)
しかし 挑戦者は毎日のように やって来る。
都市は 今や 大自然の森以上に
しれつな戦いの場となっている。
都市への進出を加速する
野生動物たち。
インド最大の都市 ムンバイでは→
ついに こんな者まで姿を現すようになった。
夜のとばりが下りると
そいつが 姿を現す。
ヒョウだ。
30年ほど前から 街なかで頻繁に目撃されるようになった。
闇に紛れて歩き回る ヒョウ。
一体 何が目的なのだろうか。
♪♪~
周囲より温度の高いものを明るく映し出す→
特別なカメラを使って
暗闇での行動を探る。
現れた!
日中は 街の周りに広がる森で暮らすヒョウ。
しかし 毎晩のように やって来る。
その狙いは…→
家畜のブタだ。
人に飼いならされ警戒心が薄いブタ。
寝床へ押し入り
子ブタをさらった!
狩りは あっさりと成功。
街のけん騒に紛れ天敵を知らない獲物を襲う。
都市の環境を利用した
新たな狩りを見いだしたのだ。
生態系の頂点に立つ
肉食動物の出現。
都市は もはや
人間だけのものではないと→
告げているかのようだ。
生命が誕生して およそ40億年。
生きものたちは 地球上の
あらゆる環境に進出してきた。
飢えと渇きの世界
砂漠に生きる者。
食べものと水を手に入れるため→
命懸けの攻防を繰り広げる。
天空にそびえ立つ高山に
生きる道を見いだした者。
限られたチャンスに懸け 子孫を残す。
豊かな熱帯の森で繰り広げられるしれつな生存競争。
その中で 驚きの技を磨き上げ
生き抜く。
♪♪~
大地の姿を激変させる自然の猛威。
♪♪~
生きものたちは たくましくしなやかに試練を乗り越える。
♪♪~
どんな場所にも生きる道を見いだし→
そこで 命をつなごうとする