中国兵が集結していた。
その様子を伝える 中国政府の宣伝映画。
♪♪~
毛沢東は 正規軍に加え
中国各地から人員を集め→
大部隊を仕立てようとしていた。
中国の内陸部にある農村。
当時 鴨緑江に向かったという男性に
話を聞くことができた。
役場の掲示板にあった
「食事つきの仕事」の募集を見て→
参加したという。
国連軍が中朝国境まで あと一歩に迫った時→
突如 26万の中国軍が越境してきた。
怒濤のように押し寄せる兵士たちの数に→
国連軍は圧倒された。
戦況を大きく変えた中国の参戦。
資料をひもとくと そこに至る過程で
権力者たちが腹を探り合い→
駆け引きを繰り広げていたことが
分かってきた。
自らは 矢面に立つことを避けてきた
スターリン。
国連軍の反撃に遭い
援軍を求めるキム・イルソンに→
ただ 奮起を促すだけだった。
「勝利には少しばかりの挫折や敗北は伴うものだ。→
北朝鮮は アジアにおける
帝国主義に対抗する解放運動の旗手だ。→
キム・イルソン同志よ 忘れないでほしい。
あなたは孤立していない」。
苦境に陥ったキム・イルソンは
毛沢東に援軍を求めた。
「敬愛する毛沢東同志!→
我々の力だけではこの危機を乗り越えることは困難です。→
中国人民解放軍を出動させ
敵と戦って下さい」。
しかし 毛沢東は キム・イルソンを
相手にせず→
スターリンに
参戦は難しいと弁明していた。
「慎重に検討した結果 軍事行動は→
厳しい結果を招くという結論に達しました。→
我が軍の装備は貧弱で
アメリカ軍に勝つ自信はありません。→
更に 中国が参戦すれば→
アメリカとの全面戦争に突入する危険があります。→
今は 我慢の時ではないでしょうか」。
ところが スターリンは毛沢東をとがめ参戦をけしかける。
いずれ 戦火は中国に及び→
日本の軍国主義が復活すると揺さぶりをかけた。
「戦争に巻き込まれることを
恐れるべきではない。→
戦争が不可避なら
むしろ 今 起こせばいいのだ。→
さもなければ 数年後には
日本がアメリカの同盟国として→
再び軍事力を持ち
中国大陸への足場を築くだろう」。
スターリンとのやり取りのあと
毛沢東は決断を下す。
現地の部隊に こう命じた。
明日 夜…
北朝鮮と中国をたきつけ
戦争を長期化させた スターリン。
その狙いは どこにあったのか。
このころ スターリンは モスクワに東ヨーロッパの指導者を集め→
こう呼びかけている。
無敵といわれていたアメリカは北朝鮮にさえ勝てない。
これでアメリカは 今後2~3年
アジアで足止めされるだろう。
これは 我々にとって好都合だ。
ヨーロッパにおける軍事基盤を固めるため→
このチャンスを有効に活かすべきだ。
アメリカをアジアにくぎづけにしヨーロッパでの覇権争いを→
有利に進めようとしていたのだ。
朝鮮戦争は 中国軍の人海戦術によって泥沼化していく。
マッカーサーは
ワシントンに緊急電報を送っていた。
「我々は これまで経験したことのない
戦争に直面している」。
戦争を 更に凄惨にしたのが
アメリカによる大規模な空爆だった。
今回 見つかったカラーフィルム。
映し出されていたのは中国の参戦後にエスカレートしていった→
無差別とも言える空爆の実態だった。
2019/02/06(水) 00:49〜01:39
NHK総合1・大阪
NHKスペシャル「朝鮮戦争 秘録〜知られざる権力者の攻防〜」[字][再]
2回目の米朝首脳会談の焦点となる朝鮮戦争の終結。大国の思惑が複雑に絡み合った戦争は、なぜ始まり、なぜ終結できずにいるのか。秘録から知られざる歴史をひもとく。
詳細情報
番組内容
2回目の米朝首脳会談の焦点の一つとなる朝鮮戦争の終結。1953年に休戦協定が結ばれたが、依然として“戦争状態”が続く朝鮮半島。アメリカ・ソ連・中国といった大国の思惑が複雑に絡み合った戦争は、なぜ始まり、なぜ終結できずにいるのか。NHKは、その謎を解く手がかりとなる秘密文書を入手。見えてきたのは、当時の権力者たちの野望や謀略が戦争を泥沼化させていく軌跡だった。朝鮮戦争の知られざる歴史をひもとく。
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