もらおうと
映画やドラマのロケの誘致と、支
援を続けています。
松下さんは、観光地だけでなく、
地元の人も知らないような場所を
写真に収め、映画を引き立たせる
ロケ地として制作サイドに薦めます。
「山、海へ行く」。
それは、山の土砂を海に運び、
海上都市をつくった当時のキャッ
チフレーズ。
ベルトコンベヤーの撤去後、トン
ネルの一部が残り、
今や、土砂が流れていたトンネル
は、
ロケ地として脚光を浴びていると
いうのです。
「はい。素敵な作品が、ここから
生まれてます」
これまでに支援した映画は、およ
そ220作品。
映画「GO」では、日本で初めて
地下鉄線路でのロケを実現させた、かと思えば。
「主なロケ現場となったポートア
イランドで
は、大胆な爆破シーンが行われま
した」
と、記者も逃げだすほどの特撮。
これは、ウルトラマンの歴代ヒーローが、
神戸に集結し、怪獣と立ち向かう
映画で、
ロケが困難といわれた場所も、
神戸フィルムオフィスの力で次々と実現。
須磨海浜水族園では、こんなシー
ンも撮れました。
「キャー!」
当時、神戸フィルムオフィスの代表だった田中まこさんは。
そんな田中さんの想いを引き継ぎ、
3年前、代表に就任したのが
異色の転身を重ねてきた松下さん
でした。
奈良で生まれ育ち、大学を卒業し
た後、神戸ポートピアホテルに入
社。
ブライダルや、広報などを担当し、
街の魅力をアピールしながら、憧
れていた神戸で充実した日々を送
っていた松下さん、でしたが。
震災後、元気を取り戻していく
神戸の街を、より多くの人に知っ
てほしい。
ホテルの次に選んだ仕事が競争率
24倍だったという、
この仕事。
それは、神戸市が初めて民間から公募した
広報専門官というもの。
震災20年の年には、神戸市民の想いを発信する
プロジェクトの中心メンバーとし
て、
象徴的なメッセージを生み出しま
した。
それが、「BEKOBE」。
神戸愛がハンパない、松下さん。
最近いちばん力を入れて向き合っ
た映画がこちら。
愛する人の「死の運命」が見えた
とき、
あなたはどうしますか?観る人に
究極の選択を問う
この映画は、オール関西ロケ。
神戸では、海が見える坂道として
塩屋9丁目のほか、東遊園地横の
フラワーロード、デートスポットとして
アジュール舞子やハーバーウォー
クなど
20カ所でロケが行われました。
「はい、本番!」
死ぬ運命の人が透けてみえる主人
公が、
公園で遊ぶ園児の異変に気づき
物語がクライマックスへとつながる重要なシーン。
数ある公園の中からロケ地として
選ばれた、
この場所は、一体どこ?
「ここが『つつじケ丘公園』です」
そこは、神戸市垂水区つつじヶ丘
の
高台にある、ごくフツ~の公園。
自治会長は、地域で大切にしてきた
想いが報われたと、振り返ります。
ちなみに、「絵になる、
ジュエリーショップを」と、リク
エストを受けた松下さんが、迷わ
ず薦めたのが、神戸元町にあるこ
の店。
「『クアラントット』といいます
」
ジュエリーショップ、クアラント
ットでは、
主人公演じる神木之介さんが