2019/02/13(水) 15:50〜17:53 ten.【若一調査隊…吹田で世界旅行!「国立民族学博物館」】[字]


工事中っていう雰囲気ですね。
>>木材の組み立てが進む現場で
は、
1300年前から立っている貴重
な柱がむき出しに。
あれから9か月。
修理が大詰めを迎えている東塔を再び訪れました。
>>おはようございます。
去年の春以来なんですけれども。>>そうですかね。
>>かなりこの東塔の解体修理が



進んだということで。
>>順調に工事が今、進んできて
おりまして、今ちょうど、
瓦を乗せて、そして壁を塗ってい
るという段階ですので。
ご案内させていただきます。
どうぞ。
>>失礼します。
おお。
>>こんな感じで、
ずいぶんと壁がね、
間が全く開いてたと思う、前はね。
>>そうですね。
>>柱の間が。
>>去年来たときは、
この壁は全くありませんでした。
>>この壁はどういうふうに塗られているんですか。
>>大体4回ぐらい、
上から順番に塗っていくと。
最後は姫路城のように白い壁にな
ります。
>>この壁、まず柱の間に、
芯になる木の細い板を編み込んでいます。
そこにわらを混ぜ込み、
何年もの間、
寝かせた土を塗ります。
これを荒壁といい、
この土は乾くととても頑丈になる
んだそうです。
荒壁が乾くと、

その上にきめの細かい土を塗っていくのが、中塗り。
さらにその上に塗るのがしっくい
で、
海藻を煮込んで作ったのりと、
麻の繊維、石灰の粉を丁寧に練り、白く滑らかに仕上げます。
>>何層も重ねていくことに意味
はあるんですか?
>>人の体になぞらえて考えると、
大工さんのお仕事が骨組みを作るところ、
それで骨格が出来て、筋肉という
のが、
壁で言っていくと、荒壁になりま
す。
中塗りというのは、
その皮膚と同じような感覚っていうふうに捉えていただければ。
>>日本伝統の壁の作り方、
丈夫さと美しさを兼ね備えた壁にする工夫です。
さらに、工事が進む塔の上へ。
>>ここが6階でございますね。>>瓦が。
>>実はこの屋根は、
9か月前に来たときにはありませんでした。
その後、
柱が立てられて屋根が形作られ、
瓦がふかれていったのです。
屋根のさらに上には。
>>屋根の上にもこうやって、足
場が組まれていますよね。
>>相輪といいまして、柱になっ
てます。
そこに今から順番に30の銅製の

部品が、上から順番に突き刺さっ
ていくんですね。
>>屋根の上を飾るのが、
銅で出来た相輪です。
相輪の一部、水煙は、その美しさで知られ、
炎のような形をした4枚の板に、
音楽を奏でたり、
舞を踊る天人が、透かし彫りにさ
れています。
34メートルの高さから地上に降
ろされた水煙には、史上初の科学
的調査が行われました。
レントゲン撮影や成分の分析。
>>亜鉛が入ってます。
>>亜鉛が入ってるな。>>中心になって調査を進めたの
が、古代の技術、
特に金属に詳しい村上隆さんです。
村上さんも参加する東塔の専門委
員会。
さまざまな調査で、
1300年間、
風や地震の影響を受け続けてきた
水煙は、傷みが激しいことが分か
りました。
委員会では、
忠実に再現した複製を作って、
塔の上に上げ、
現在の水煙は地上で保管すると決
まりました。
>>3Dデータを