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2019/02/14(木) 13:00〜14:00 ごごナマ おしゃべり日和「立川志の輔」[字]


志の輔≫あんなエンディングができるのは
本当に条件がそろった
劇場だけですので
それこそ地方へ行ったりしますと
今、言いましたように
本当に劇場のスタッフさんに
でき得る限り
お客さんが楽になるような状態を
こしらえてくださいというのを
お願いするようになりましたね。



それがホールとか劇場とか公民館とか
市民会館とか、そういうところで
やることが中心の自分たちだから
そういうことを。
船越≫そういう発想になったと。
志の輔≫そういう発想が
自然に生まれたんですね。
阿部≫最初、談志師匠のお考えで
寄席ができなくなるんですが
そのときの志の輔さんの
ご心境としてはどうでしたか。
志の輔≫それは驚きました。
そういう予定じゃなかったので。
船越≫入門して僅か半年目
くらいだったんですよね。
志の輔≫その翌月くらいに
寄席に入る準備が
もうできた状態で
バスに一緒に乗っていましたらつり革につかまっていた談志が
私を見て、俺もう出るって
言うんですよ。
どこの劇場に出るのかなと
思ったら
寄席を出る。
寄席に出るじゃなくて寄席を出る。
どういうことだろうと思ったら
とにかく俺は協会を出る。
俺はお前を1人で育てる。
いいだろう俺が1人で育ててもって。
いやですとも

なかなか言える状態じゃないので。
とにかく俺は1人でお前を育てる
いいな。
とにかく、修業というのは
理不尽に耐えることだと。
阿部≫逆にどんな場所でも
落語ができるという
ご苦労もあったと思いますが
自信にもつながりましたか。
志の輔≫談志がそうでしたから。
どこでも。
俺の座ってやるところは
すべて神殿だと
どこででもやる。
いいんだよ、どこにでも探せばお客はいる。
1人だろうが2人だろうが
100人だろうが
1000人だってかまいやしない。
どこへでも行けともう究極の言い方でしたからね。
でもって言う言葉が
出ないですから。
でも、師匠…という言葉が
出ないまま、ずっと。
船越≫寄席を通過しない
噺家さんなんて
今までいらっしゃらなかった
わけですよね。
そういう意味じゃ、それこそ
ためしてっていう
感じでございますよね。

志の輔≫俺の実験台第1号だとはっきり言われましたから。
船越≫実験を談志さんがされて
ある程度の成果が出て
何か、おっしゃって
いらっしゃったんですか。
志の輔≫成果が出たかどうか
分かりませんけども
ただ、劇場で今、VTRに
紹介していただいたような
新作落語をやっているときに
劇場にそっと来てくれまして。
それで
3本立ての落語で
2時間半あるのを
休憩も入れてずっと座っててくれたんです。
僕は来てるっていうことを
スタッフから
前半は聞いてたんですけど
あきれ返って、休憩で帰るから
もう間違いないから
あんまり騒がないほうが
いいよって言っていたら
僕、最後にいないものだと思って
ステージの上から
今日は師匠の談志が
見に来てくれたんで
本当にうれしかったんです。
今はもう帰っていないと
思いますけどって言ったら
いるよ!って言って。


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