保育所の待機児童ゼロの実現です。
吉村市長の任期最後の予算で、ど
のような案が打ち出されたんでし
ょうか。
>>大阪の成長と次世代への重点予算、
これが基本的な考え方、背骨にな
ってます。
>>先ほど発表された、
大阪市の新年度予算案。
金額の大きなものでいうと。
2025年の大阪・関西万博の開催に向けて、
会場整備の調査費用などに1億5
400万円が、さらに、
夢洲の埋め立て費用などに57億
7300万円が盛り込まれるなど、
万博関連の予算が目立ちます。
その中で、
ten.が注目したのは。
>>新規事業として保育士ウェルカム事業。
保育士ウェルカム事業。
>>待機児童ゼロを目指すための予算です。
>>待機児童になっているという
ことは、保育士さんが足りない。
そうなると、保育士さんがいない
と、待機児童は解消できない。
そうなれば保育士さんの確保競争
になるのは、これは必然だろうと
いうふうに思っています。
>>これまで、
新卒採用の保育士に最大20万円
を支払うなど、
ほかの自治体とは違う策を打ち出
してきた大阪市。
それに上乗せする形で、今回、
全国的にも珍しい、
新たな予算が盛り込まれました。
それは。
大阪市内に引っ越しして、
認可保育園などに就職した保育士に、
ユニバーサル・スタジオ・ジャパ
ンの年間パスポート代に当たる2
万5000円を支給。
さらに。
大阪市で保育士になってくれた人
には、
地元への帰省に使う飛行機や新幹
線代など、
最大6万円を支給するというもの
です。
こうした保育士確保の取り組みは、
460人を対象としていて、
合わせて2800万円が予算案に
計上されました。
これほどまでに大阪市が次々と策
を打ち出すのはなぜなのでしょう
か。
実は大阪府の保育士の有効求人倍率は右肩上がり。
去年1月時点では、
5.13倍と、
保育士1人を5つの園が取り合っ
ている状況なのです。
大阪市住之江区にある認定こども
園を取材すると、
保育士の採用の難しさに頭を抱え
ていました。
>>本当に深刻な状況ですね。
ですから本当に有資格者が希望に来れば、まずまあ、
採りますね。
もう選んでるなんてことはありえないですよね。
>>課題はそれだけではありませ
ん。
それが離職率の高さです。
大阪市によると、
採用から1年以内に、3割ほどが
辞めたというデータもあるといい
ます。
保育士を辞めさせないために、
この園で今、
取り組んでいるのが、保育士の働き方改革です。
時刻は午後1時。
>>すみません、
もう上がられます?
>>上がります。>>これから帰ります?
>>はい、帰ります。
>>午前7時半から出勤していたこの保育士は、この日、
定時の退勤時刻に仕事を終えるこ
とができました。
この園の保育士の勤務記録を見る
と、
定時に帰宅できるだけでなく、
予定では午前9時半から午後5時半の勤務だったところを、
午後1時に仕事を終えている日も。
園が保育士の勤務時間を徹底的に管理しています。
これができるようになったのは、
働き方改革に保護者を巻き込んだからです。
この園では、
保護者の休み予定をおよそ1か月先まで調査し、
子どもを預ける必要がない日を事
前に把握します。
そして、