こに、いま京都市が
ある施設を建てようとしているん
ですが、周りの住民
からの反対で、計画がストップし
てしまっているんで
す」
その施設は、障害などがあるために
ひとりで生活するのが困難な人を
受け入れ、
支援をする救護施設。
生活保護法に基づく施設で、犯罪で服役した後、
身寄りの無い人も受け入れます。
「計画が難航している理由のひとつはこの立地にあり
ます。この建設予定地自体は京都
市伏見区ですが、こ
こから先はというと隣の向日市に
なるんです」
建設予定地は、国道と新幹線に
挟まれた場所で、住所は、ギリギリ京都市。
向日市との境にあるのです。
向日市側を歩いていくと。
「この辺は、住宅がずらーっと並
んでいます」
建設予定地のすぐ隣は住宅街。
さらに、学校もあります。
最寄り駅もあり、入所者の生活圏
は向日市になるとみられます。
住民が不安を募らせる救護施設。
一体、どんな施設なのでしょうか。
大阪・吹田市にある救護施設・千
里寮。
この千里寮を運営する社会福祉法
人・みなと寮が、
今回、京都市の救護施設を運営す
ることが決まっています。
千里寮を利用している人は、現在
１５０人。
平均年齢は５８歳。
全員、生活保護を受けています。
入所者の多くは、身体や精神など
に
障害があり、将来、
自立した生活ができるよう、介護士や看護師など
総勢５０人のスタッフがサポート
します。
寮で生活する期間は、平均で４年
弱です。
入所者は主に昼の間、就労に向け
た内職作業などを行います。
この日行っていたのは、クリップ
の組み立て作業。
自立に向けた訓練を重ね、少しず
つ、外での生活に挑戦していくの
です。
いまや利用者にとってかけがえのない施設。
しかし、この千里寮が出来るとき
も、
近隣住民の間で反対運動が起こっ
ていました。
千里寮を建設する際、みなと寮は
住民への説明会を６回にわたって開きました。
管轄する大阪市も協力的で心強か
ったといいます。
そんな救護施設のノウハウを持っ
た、みなと寮。
なぜ今、向日市の住民との間に
溝が出来てしまっているのでしょうか。
先月、京都市とみなと寮が、向日
市民向けに開いた
２度目の住民説明会。
集まった５００人もの住民たちの多くは、怒っていました。
住民は、危機管理体制などについ
て
十分に話を聞けていないというの
です。
みなと寮は、去年８月に施設を運
営することが
決まった直後、京都市や向日市に
対し、
住民説明会について相談はしてい
ましたが、
開かれたのは、工事を始めるわず
か１ヶ月前でした。
さらに住民は、向日市側にも説明
会に
出席してもらうよう求めていまし
たが。
当事者意識のみられない２つの市
に対し、
住民の不信感は募るばかりです。
向日市の住民たちは今月、京都市と向日市に対して、
十分な説明がなければ計画の見直
しを求める
署名活動を始めました。
今あの方もおっしゃってましたけど、
しっかりとした説明というわりに
は
京都市は
計画的にやってましたよというんですが、
工事が始める一月前に