目撃されていない→
幻のサメです。
ところが このサメが→
頻繁に現れる場所があります。
なんと そこは日本。
全体の1/3近くが
日本沿岸で見つかっています。
とりわけ 富士山の麓に広がる→
あの深海ザメ王国の海域に集中しているのです。
♪♪~
そのメガマウスを追い続けてきたのが田中さんです。
田中さんは 16年前から→
メガマウスが発見される度に調査に参加するなど→
その謎だらけの生態を
解き明かそうとしてきました。
海底大峡谷の どこにいるのか。
一体 何を食べているのか。
口の中は光るのか。
潜水艇を使った 今回の調査は→
幻のサメ メガマウスの
生きた姿に迫るチャンスです。
サメ王国に残された この
最大のミステリーを解き明かそうと→
私たちは 田中さんと一緒に
準備を進めました。
同じ頃 藤原さんの
クジラの観察は→
佳境に
さしかかっていました。
クジラを海底に落としてから 9日。
この日は そばに仕掛けておいたタイマー付きのカメラを回収します。
このカメラが クジラの変化を
克明に記録しているはずです。
映像を確認するの
非常に楽しみです。
果たして どんなサメたちが
集まってきているのでしょうか。
クジラを落としてから
7日目の映像です。
おっ? 何だ? 赤いの。
(一同)お~!
巨大なサメが現れました。
カグラザメです。
おや?
クジラを食べるのかと思ったらすぐに やめてしまいました。
1時間後
再び カグラザメが現れました。
体の模様から このカグラザメは→
クジラを落とした直後に現れたのと同じサメだと分かりました。
しかし 今度も
あまり食べようとはしません。
おなかが
いっぱいなのでしょうか。
それでも 獲物から離れません。
今度は 遠巻きに様子をうかがっています。
タイマー付きカメラで撮影された映像は
20分に1分ずつ。
その多くに
カグラザメが映っていました。
しかし 不思議な事に→
この 同じカグラザメ以外のサメは全く登場しません。
なぜなのでしょうか。
深海ザメが縄張りを作るという生態が捉えられたのは→
初めての事です。
ほかのサメを寄せつけないこの行動が→
大きな意味を持っていました。
アナゴの仲間が群れています。
世界最大のカニ タカアシガニも
やって来ました。
いろんな種類のサメが
いっぺんに やって来れば→
小さな生き物は
食べ物に ありつけません。
一匹のカグラザメのおかげで
周囲の小さな生き物たちは→
おこぼれに あずかる事が
できました。
その結果 砂漠のような深海に→
多様な生き物があふれる光景が生まれたのです。
世界で初めて捉えた
クジラを巡る 2か月間の映像。
全ては 巨大なサメの一かみから
始まりました。
ヒトデ ウニから深海魚まで。
実に さまざまな種類の生き物が→
入れ代わり立ち代わり
集まってきました。
縄張りを守り続ける カグラザメ。
ほかのサメたちがやって来ないよう見張りながら→
少しずつ
獲物を食べていきました。
この行動が 限られた食べ物を
多くの生き物たちに分かち合い→
海底に いっときのオアシスを
生み出していました。
これまで知られていなかった
深海での生き物たちの暮らしが→
少しずつ
解き明かされてきたのです。
幻のサメ メガマウスを探し出すため