ものです。
サルの1年間のモニタリング。
それをやるために居場所を365日、追います。
>>この30匹以上の群れ。
リーダー格のサルには、
発信器がついているという。
発信器がつけられているのは、貴重な存在だから。
というのも、
世界中にサルの仲間はおよそ200種類。
そのほとんどが赤道付近の気温が
高い地域で暮らしている中、
ニホンザルは最も北に住んでいる
珍しい種類。
その中でも、ここ、
下北半島のニホンザルは、
サルが暮らせるぎりぎりの最北端
に住み、北限のサルと呼ばれ、
国の天然記念物に。
1960年ごろには、
絶滅寸前まで減少したこともあり、
生活に支障のない場所に発信器を装着。
行動を見守ることで、やっと今、
およそ2600匹まで数が回復。
サルから発する電波を受信器が拾
い、
そのときに鳴る、このぴっ、
ぴっという音の強弱で、サルまで
のおおよその距離や方角が分かる。
>>こう持ってくる。
>>あっ、聞こえた。
>>こちらですね。
たぶんこの距離だったら、
200メートル以内にいる。>>あっ、あの山?
>>山。
少なくともあの山のちょっと広がった所に、群れはいると思います
ね。
>>しかも、そのサルの群れ、
磯山さんによると、
まさに電話線を渡ったあのサルたちの可能性が高いという。
>>ということで、アプローチ。
>>サルがいる雪山へは、
履くと体重が分散され、足が雪に
めり込まない、かんじきで。
>>沈まない。
>>もうサルの足跡、あるね。
>>えっ、足跡?
>>これは本当に、
30分以内ぐらいについた足跡で
す。
ちょっとその上まで上がりましょ
う。
>>結構とげとげがあるので気を
つけて。>>結構急ですね。
>>今、
小さく鳴いたね。>>聞こえました?
>>そこにたぶん、
>>いた、いた、いた。
>>おーい。
毛繕い。>>目を凝らすと、辺り一面に。
その中に。
>>あっ、発信器。
>>ここにいるのは、
αオスと、
その発信器のαメス。
それぞれがオス、メスともリーダ
ー。
この群れの核でしょうね。結構この関係は、密度が濃いね。
今、
交尾期でもないから、あんまりこういう毛繕い、
しないんですよ。
結構、この2匹はつきあい、
長いんだろうな。
>>そして。
>>ここにいる群れがですね、
電話線渡りをした、
A2ー85群。
>>実はここ、下北半島に暮らす
北限のサル。
確認されているだけでも70の群
れが。
しかも群れごとに縄張りがはっきりと分かれていて、
あの映像が撮られた場所、そして
今スタッフがいる松ヶ崎エリアは、
このA2ー85群の細長い縄張り
の中。
この中を、餌を探して、行ったり
来たり。
しかも、
毎日通るルートは調査で分かっていて、
人が暮らす街を避けた山をう回し
て移動。
しかし、電話線がある場所は、
いつものルートとは大きく離れている。
なのに、一体なぜ、あの日だけ、
人目につく危険を冒してまで電話線を渡ったのか?
その手がかりが。
>>木の皮食べてる。
>>木にすごく絡まるマメ科の植
物で、
冬は木の皮だけを丹念にしごきな