2019/02/17(日) 13:50〜15:00 あの日 あのとき あの番組▽シリーズ平成 巨大津波の脅威〜東日本大震災から8年[字]
町への侵入を防ぎました。
しかし その5分後。
10mを超える巨大津波が押し寄せます。
海側の防潮堤を乗り越え→
更に 陸側の防潮堤も越えていきます。
津波は 2重の防潮堤を突破し→
僅か4分で町のほぼ全体をのみ込んだのです。
田老地区で生まれ育った
小林義一さんです。
あの日 妻と自宅にいた時に
大きな揺れを感じました。
津波が襲ってくると思った小林さん。
妻と一緒に自宅近くの高台に避難しました。
しかし しばらく たって→
それほど大きな津波が来ないと思った小林さんは→
カメラを持って
高台から下りていきました。
この時 既に 高さ5mの津波が
押し寄せていましたが→
防潮堤が食い止めていました。
数分後 別の人が高台から撮った写真です。
10mを超える巨大津波が迫っていました。
しかし 町の中にいた人は津波の接近に気が付いていません。
防潮堤が視界を遮っていたのです。
小林さんも 津波が近づいていることに気付かないまま→
カメラを回していました。
その時の映像です。
うわわわわ~!
わ~ わ~ わ~ すごい!
もと来た道を戻る小林さん。
あっという間に津波が迫ってきました。
小林さんが撮影していた
津波が来る直前の映像です。
画面手前の国道には
車が行き交っています。
この白い軽トラック。
直後に 大変な事態に巻き込まれることになります。
軽トラックを運転していた
漁師の山本源一郎さんです。
隣町にいた山本さんは
地震のあと 母親と妻が心配になり→
急いで自宅に向かっていました。
山本さんのトラックが撮影されていたのは この位置。
およそ 30秒後。
防潮堤の中心に近い交差点にさしかかりました。
この瞬間 トラックは強い突風に襲われ
吹き飛ばされてしまいました。
この時 何が起きていたのか。
交差点に さしかかったトラックは→
右側から強い風を受けて
角にある建物に激突しました。
大きな津波に伴って発生する→
あおり風と呼ばれる突風と考えられています。
津波は この時
まだ100m以上離れた防潮堤付近。
そこでは 意外なメカニズムで
津波が高さを増していました。
港に向かって押し寄せてくる津波。
右側の防潮堤で反射した波が加わります。
互いの波が重なり合って 高さを増し→
防潮堤の2倍にまで達したと考えられるのです。
巨大化した津波は 防潮堤を乗り越え→
あおり風を吹かせます。
津波は 一気に市街地に流れ込み→
山本さんのトラックをのみ込んでいきました。
急いで脱出しようとしましたが
シートベルトが うまく外れません。
なんとか シートベルトを外した山本さん。
しかし…。
それで
ここから こういう感じで出たんですね。
頭にケガをして
水の中で 息もできなかった山本さん。
ちょうど そのころ撮られた写真です。
付近は濁流に覆われ水深は5mに達していました。
一瞬 流れが弱まった隙に
山本さんは ガレキをかき分けて浮上。
なんとか 水面に出ることができました。
目に飛び込んできたのは変わり果てた田老の町でした。
そんな中で やっとこさ…
田老の町を襲う津波の映像です。
2重の防潮堤を乗り越えた津波は→
一気に 町の奥へ流れ込んでいます。
津波の進む先に映っていた白い車。
このあと 津波に追われることになります。
最短距離で高台に逃げられるよう
整備された 一直線の道路が→
皮肉にも
津波の通り道になってしまったのです。
白い車を運転していた澤口栄子さんです。
娘の倫代さんを学校から連れて帰ろうとした時→
防潮堤を乗り越える津波を目にしました。
パッと見えて 何か…
急いで ガ~ッと来るんじゃなくて
うわ~っていう感じで。
もう ねずみ色の 灰色の…。
バキバキっていう音もしたし。
急いで車に乗り込んだ澤口さん。
高台に向かおうと無我夢中で車を走らせました。
しかし 慌てて