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2019/02/20(水) 00:40〜01:30 NHKスペシャル 東京ミラクル 第1集「美食の街 受け継がれる“築地の魂”」[字][再]


じいちゃんを喜ばせるためだ。
隆一よ。

うん?
うまいものにかぶりつく。 人間にとって
これに勝る幸せがあるかい?
それが何だい?
こんな体になっちまって 情けねえよ。
辛抱だよ じいちゃん。
おい そいつは何だ?サプリメントだよ。
お前 きちんと飯 食ってるのか?
会社辞めるまで仕事忙しくてさ。
昼夜関係なく倒れるまで働いてたら
飯の味が分かんなくなった。
まぁ 栄養さえ とれていればさ
それでいいんだ。
病気になるぞ。
病人に言われちゃ おしまいだね。
ヘッへッ…。
(テレビ)「今年 10月6日 築地市場が83年の歴史に幕を閉じました。→
かつて活気にあふれた築地市場では


現在 解体作業が進んでいます」。
築地市場が移転になっちまうなんてよ。
気になるの?
去年10月 83年の歴史に幕を下ろした
築地の在りし日の映像です。
私たちは 閉鎖前の築地で
職人たちの一日に密着しました。
そこからは 日本の食文化を支えてきた→
築地の魂が浮かび上がってきます。
夜10時。
一人の職人が出勤してきました。
築地の主役 仲卸の長濱谷光紀さん。
この道30年の職人です。
取り引きが始まるまで
まだ3時間ありますが→
それまでに
できるだけ多くの魚を見て触って→
これぞという魚を選んでおきます。
時には 欲しい魚を手に入れるために採算を度外視することもあります。
築地に集まる魚は 一日1,500トン。
取引額は 16億円に及びます。
市場は 主に3つのポジションの
人たちから成っています。
全国の海から魚を集める大卸。
それをセリなどで買い付ける仲卸。
仲卸から魚を買い取る飲食店や
スーパーなどの買い出し人です。
この中間業者である仲卸が
日本独特の存在です。
築地市場の仲卸は 500軒余り。

ここで魚は さばかれ 生け締めなど→
食卓に届くまでの時間を考えた処理が
施されます。
市場には 魚ごとに専門の仲卸がいます。
マグロ専門 エビ専門 貝専門。
生魚を食べる食文化が育んだ
専門家集団です。
長濱谷さんのいる仲卸は
寿司種全般を扱っています。
80年以上の伝統を引き継ぐ店です。
仲卸は 別名 目利きと呼ばれます。
魚の品質を鋭く見極め
高級料理店から町のスーパーまで→
客のニーズに応じて 魚をそろえます。
長濱谷さんの後輩 田中正行さん。
若手ながら 目利きの鋭さは1級品。
特に青魚の目利きには若手随一と定評があります。
それを各地から来るとこから…
朝6時。
市場に 料理店 スーパーなど
買い出し人が訪れる時間です。
田中さんの店には
名だたる料理人が足しげく通ってきます。
「築地が料理人を育てる」と
しばしば いわれます。
その日 買い付けた魚の特徴を見抜き→
それに応じた調理法までアドバイスするからです。
時に 料理人の求める品質の魚が
ない場合もあります。
その時は 正直に

買いを控えるように勧めます。
築地では 利益よりも信頼です。
食べる人の満足を何よりも大切にする。
それが 築地魂です。
そういう日に おいしいものを食べに…
仲卸が選び抜いた魚は→
大切なバトンのように料理人たちに託されます。
築地魂が ここにも貫かれています。
金坂真次さんは 寿司界に現れた新しいスターといわれています。
寿司は 背筋で握るもの。
30年に及ぶ鍛錬から生み出される一貫は芸術の域と評されています。
絶妙な力加減で握られた一貫。
口の中で香りが広がるよう シャリには空気の層が閉じ込められています。
思いますね。
杉田孝明さんは国内外のレストランガイドが→
日本のトップクラスと評価する
料理人です。
江戸前の伝統に
科学的な手法も導入し→
革新的な寿司を追求しています。

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