見つかりました。
隣人すら 名前を知らなかったといいます。
取材を進めると 亡くなったのは1人暮らしの60歳の男性と分かりました。
孤独死でした。
自治会にも加入しておらず→
どんな生活をしていたか
分かりませんでした。
自治会長で 自らも被災した
庄司宗吉さんです。
庄司さんは 見守りの必要な住民を
把握しようと努めてきました。
こういうふうに
部分的に…
現在 自治会には
半数しか加入しておらず→
残りの住民は名前すら分かりません。
どこに誰が住んでいるか教えてほしいと行政に 度々 要望しましたが→
個人情報の保護を理由に
教えてもらえずにいました。
誰にもみとられずに亡くなる孤独死。
災害公営住宅では入居者の増加とともに増え続け→
去年は 76人。
前の年に比べ4割も増えました。
ちょっとずつ ほぐれてきたでしょうか?
この公営住宅の入居者はもともと 宮城や福島など→
別々の地域に暮らしていた人たちです。
住民同士の交流会も開かれましたが集まるのは同じ人ばかり。
新しいつながりは
なかなか生まれませんでした。
そうした中で 住民の健康に
新たな異変も起きていました。
どうぞ。
あっ お邪魔します。
5年前に入居した相澤辰雄さんです。
それまで経験したことのない不眠の症状に苦しんでいます。
宮城沿岸の港町 名取市閖上で生まれ
にぎやかに暮らしていた相澤さん。
津波で自宅を失い→
80年以上過ごした ふるさとを離れざるをえなくなりました。
相澤さんは 息子や妹の家など
5回も転居を繰り返し→
ここに入居後
不眠に悩まされるようになったのです。
周りとの交流は
めっきり減ってしまいました。
2,000人以上の被災者を対象にした
最新の調査です。
転居の回数が
増えるにつれ→
睡眠障害の疑いが
ある人の割合が→
高くなっていることが
分かりました。
4回以上転居した人では
実に4割近くに上っています。
この調査を行った
東北大学の[外:C9F2FDA15B722253C625AEBE73F4B1D9] 一郎教授です。
移転による健康被害→
リロケーションダメージが起きていると指摘します。
あるいは…
終の住みかを得たものの かえって孤立が深まる現状を→
行政は どう捉えているのか。
仙台市は これまで 見守りなどの支援に力を入れてきました。
しかし 住まいの再建を機に→
住民同士の支え合いに委ねていく方針です。
自分たちで見守ろうにも
必要な情報が手に入らない。
危機感を強めた自治会長の庄司さんは→
行政側と話し合いの場を持ちました。
孤独死した男性が
1人暮らしだと分かっていれば→
対策を打てたはずと考えています。
しかし 行政側の回答は「個人情報は教えられないので→
自分たちで対処してほしい」
というものでした。
被災者の見守りを 住民たちが→
手探りで進めてきた地域があります。
岩手県釜石市の住民ボランティア
暖チーズです。
すいません。
はい。
お久しぶりです。
メンバーは 12人。
震災前から この地域に住む主婦たちです。
名前には 暖かい団地にしたいという思いが込められています。
活動を行う野田団地は
50年前 内陸部に造られました。
現在 320世帯が暮らしています。
震災後 この地区に災害公営住宅が完成。
周囲の一戸建てにも
沿岸から被災者が移り住み→
住民の1割を占めるまでになりました。
暖チーズのモットーは…
見守りが必要な人を把握するため
時には 敷地内に入ることも。
名前や暮らしぶりなどを把握して
支援につなげようとしています。
ポストに郵便物がたまっていたら→
周りの人にも連絡を取って安否を確認します。
おはようございます。