最近 特に注目されているのが 海。
間近で生きものに出会えると
大人気なんです。
シャチが見られる時期は
観光船は大にぎわいです。
すごい人ですね!
これからシャチを見に行きます。見られますかね? 楽しみですね。
あれ? 井上さん 行っちゃったんですか?
そうなんですよ。 研究チームの一員でシャチ探しの達人 斎野さんに→
案内してもらいました。
この日は 海も穏やかで条件はバッチリ。
シャチを探して海を見つめていると…。
大きな背ビレ。 シャチです。
運がよければ 港から出てすぐに
こんな群れに出会えるんですよ。
シャチのほうから
船の近くにやって来ました。
シャチだけではありません。
知床の海では 他にも魅力的な生きものに出会えるんですよ。
あっ 早速 何か発見。
フサフサした毛が特徴のキタオットセイです。
大きなものでは
2mにもなります。
今は繁殖地のロシアなどに向けて
旅の途中。
豊かな知床の海で
ちょっと一休みでしょうか。
大きな生きものが現れました!
体長20mもある ナガスクジラです。
世界で2番目に大きい
生きものなんですよ。
さらには ちょっと意外な出会いも。
あっ! いた!いた!
あっ 波打ち際を
ヒグマの親子が歩いています。
アハッ かわいい~!
ヒグマも よく食べ物を探しに海岸にやって来ます。
見つけたのは…。
命を終えたクジラ。
ヒグマにとっては
またとない ごちそうです。
知床の豊かな海は
陸の命も育んでいるんですね。
知床の豊かな海に集まってくる
たくさんのシャチ。
その最大の謎が 幻の超大群。
時に 100頭ものシャチが一堂に会するというんです。
見られるのは わずかな時間だけ。
しかも いつ現れるかは分かりません。
いくつかの目撃情報以外
手がかりは一切なし。
(鳴き声)
ひたすらシャチを追跡しその時を待ち続けます。
そんな ある日。
地元の船から シャチがたくさん集まっているという連絡が入りました。
急いで現場に向かいます。
遠くに たくさんの背ビレが見えてきました。
いくつかの群れが
集まっているのかもしれません。
今まで見たこともないような数です。
ついに 超大群が見られるかもしれません。
二つのシャチの集団が見えます。
どんどん近づいて…。
一つの大きな群れになりました。
見えるだけでも30頭近く。通常の群れをはるかに超える大群です。
ずらっと一列に並んだシャチ。
きれいな隊列を保ちながら泳ぎ続けます。
こうしたシャチの行動が
空から克明に撮影されたのは→
今回が世界で初めてです。
おや?
列が崩れました。
今度は塊になって泳ぎ始めました。
互いに体がぶつかりそうなほど
近づいています。
こちらのシャチは
おなかをこすり合わせています。
これは「ラビング」と呼ばれる行動。
よ~く見ると あちらこちらでラビングをしていますね。
シャチは こうして
お互いの親密さを確かめます。
数分後 シャチたちは
再び一列に並びました。
何回も並び直すという行動を
繰り返しています。
大群は 謎の行動を繰り返し
1時間ほどで消えていきました。
シャチたちは
一体 何をしていたんでしょうか?
研究チームのリーダーで シャチを
見分けるスペシャリスト 大泉博士に→
この行動の分析をしてもらいます。
大泉博士が使うのは今までの調査で確認された→
400頭以上に及ぶシャチの記録。
これでシャチたちを 一頭一頭 調べます。
すると 11頭は
一つの群れに属し→
それ以外は これまで
記録されたことのない→
未知の群れの可能性が