(ドアベルの音)(マヌ子ママ)いらっしゃ~い。
お お前は吟太!
そういうお前は… 銀次!
お前 俺が狙ってた
中古物件 買っただろ!
俺は あの家買って ギン子ちゃんに
プロポーズするつもりだったんだぞ!
モタモタしてるからだろ!
俺は あの家でギン子ちゃんと→
小さいながらも
あったかい家庭を作るんだ!
流血沙汰は やめてちょうだい!
(ドアベルの音)
あの~ 席あいてます?
(銀次 吟太)ギン子ちゃん!
あら。
(銀次)だ 誰? その男。
あ 旦那さん。 結婚したの。
え?
彼の家 都心の大豪邸なの。
ガ~ッ…。
もう何も信じられない。
海へ帰ろう…。
新しい恋 見つけなさいよ~。
生物巨大化の謎を探る調査隊。
やってきたのは
神奈川県の海岸です。
ここに
謎を解く生きものがいるというんです。
素早い動き。
ウミコオロギです。
小型ですが 孀婦岩のものに
近い種類です。
魚の切り身を置いて
観察することにしました。
おや
ハサミムシも現れました。
向かう先は 魚の切り身。
よく見ると… ウミコオロギもいます。
同じ場所で 同じものを食べるんですね。
こちらの岩場ではハサミムシが獲物を独り占め。
そこに ウミコオロギが忍び寄ります。
ハサミを振って威嚇するハサミムシ。
間合いを詰めるウミコオロギ。
両者接近。 あっ!
見事な早ワザで ウミコオロギが
獲物を持って行っちゃいました。
そう 両者は 食べものを奪い合う
ライバルだったんです。
孀婦岩でも その関係性は
変わらないと考えられます。
ドローンでとった標本を丹念に調べると
驚きの事実がわかりました。
実はハサミムシ200匹の中に ウミコオロギ
8匹分の破片が交じっていたんです。
研究者の推測が こちら。
エサに誘われ まず現れたのが俊敏なウミコオロギ。
そこへ遅れてハサミムシ。
大勢で押しかけます。
獲物をめぐる壮烈な争い。
狭い箱の中では 俊敏さより強いハサミを持つほうが有利。
ハサミムシが ウミコオロギを襲って
食べてしまったというんです。
強力なライバルの存在が
巨大化の謎を解くヒントだといいます。
「子ども科学電話相談」でおなじみの
バード川上先生。
お~ 出ちゃってる 出ちゃってる。
お~!
「島」の生態系を長年研究する川上さんは
巨大化の訳を こう推測しました。
わずかな食料を巡る激しい競争が
原因ではないかというんです。
つまり 普通
鳥やネズミなど敵がいると→
巨大化した虫は目立って
食べられてしまいます。
でも 孀婦岩にいるのは
魚やイカなどを主食にする海鳥ばかり。
敵がいないなら デカくなれ!
ライバルと獲物を奪い合っているうちに→
互いに巨大化の方向に進化した
というんです。
川上さんには気になることがあります。
孀婦岩の生態系はこれから どうなっていくのか。
火山が噴火して誕生した孀婦岩。
その後 火山活動が止まり 波や風で陸地がどんどん削られてきました。
数百年すれば
孀婦岩は 海の中に消えゆく運命です。
2年がかりで調べてきた 秘境 孀婦岩。
他にも不思議な生きものが見つかっています。
これは ナワヨツボシオオアリの
女王アリ。
枝の中に巣を作るアリで→
巣ごと「ノアの箱舟」のように流れ着いたと推測されています。
さらに 鳥の羽毛を食べる
変わったガ。
そして 種類がはっきりわからないクモ。
これから研究が進めば また新たな進化の物語が見えてくるはずです。
♪♪~