たとえ傷だらけになってでも限られた巣穴を奪い合うんですよ。
う~ん! そういうことだったのか。
オスたちのバトルは→
巣穴の場を取り合うため。 これぞホントの
「バ・トル」で「すあな~」なんて。
巣穴をめぐる争いが
ようやく落ち着いてきました。
巣穴の前に立つオス。
激しい戦いの末 手に入れた自分の巣穴を見張っているんです。
(鳴き声)
オスが高らかに鳴き始めました。
メスへのアピールです。
「立派な家もあるし 誰かお嫁においでよ」とメスに伝えているんです。
オスがメスを見つけて接近。
メスの周りを ぐるぐると回り始めました。
さらに メスを抱くように
翼で優しくたたきます。
こうして
自分の巣へ誘おうとしているんです。
こちらでは
1羽のメスに 3羽のオスがアプローチ。
でも メスにその気はないようです。
マゼランペンギンの恋の決定権はメスにあります。
メスが興味を持ってくれるまで
オスはアピールし続けます。
こちらでは
くちばしを打ちつけ合っています。
そして 互いに「見つめ合い」。
なんだかいい感じ。
メスが巣穴に入ってくれれば
カップル成立です。
マゼランペンギンの夫婦は
絆が深いといわれています。
ヒナが独り立ちするまで 3か月以上
夫婦は協力して守り育てます。
数日後。
こちらの巣では メスが卵を抱いています。
マゼランペンギンは
普通 卵を2個産みます。
巣の外では オスが巣穴を守っています。
こうして 夫婦は仕事を分担して子育てするんです。
メスが卵を産んで 40日ほど。
あっ ヒナです。
卵から かえったばかりのようです。
まだ目も開いていません。
この年 プンタトンボでは
およそ20万羽のヒナが生まれました。
親鳥たちにとって
一年で最も忙しい季節が始まります。
第2章では
子育て中の親鳥の背中にカメラを装着。
集団での狩りの様子を初めて捉えます。
一方 繁殖地では ヒナが大ピンチ。
天敵のカモメが大接近。
果たしてヒナの運命は!
♪♪~
アルゼンチンのマゼランペンギンの繁殖地の多くは→
自然保護区の中にあります。
立ち入りを禁止するのではなくペンギンの暮らしを間近で見られるよう→
観察路が整備されています。
ペンギンがよく通る場所には橋を架け→
通行の妨げにならないように
配慮しています。
ペンギンの暮らしを
間近で見られるとあって→
観光客に大人気です。
オラ! オラ!
ペンギンの観察は 学校の授業にも
取り入れられています。
この日は 地元の小学校の3年生が
観察にやってきました。
講師を務めるのは 主婦や大学院生です。
子どもたちは 親鳥がヒナを守っている様子を見て大喜びでしたが→
衝撃の場面を目撃します。
カモメがペンギンのヒナを襲っていたんです。
子どもたちは 自分の目で見ることで
自然の厳しさを学んでいきます。
こうした地道な環境教育を通して→
世界屈指のマゼランペンギンの繁殖地は守られているんです。
50万羽のマゼランペンギンが暮らす
プンタトンボです。
子育てが始まると 親鳥たちは大忙しです。
茂みに向かうペンギンたち。
砂地に巣穴を持つことができず→
低い木の下で子育てするものもいるんです。
深い穴を掘ることはできませんが
木の枝が日ざしを遮ってくれます。
子守をしていた父親と
海から戻った母親が交代しました。
くちばしをつついて食べ物をせがむヒナ。
母親は吐き戻して与えます。
子守を交代した親は 海に向かいます。
波打ち際にはたくさんのペンギンが集まっています。
あっ! 一斉に泳ぎだしました。
マゼランペンギンは集団で狩りをするといわれていますが→
その詳細は わかっていません。
そんな謎に満ちた狩りを研究している人がいます。
博士は 2013年から 小型のビデオカメラを
使った研究を始めました。
狩りに行く親鳥の背中に取り付けます。