日本人が愛してやまない カレー。
今 新たな定番が。
何十種類ものスパイスを駆使して作る…
人気を牽引するのが 46歳 独身 この優男。
スパイスカレーの激戦区 大阪で名を上げ東京に乗り込んできた。
一見 チャラっと見えるが その実→
カレー作り20年の一本気な男だ。
スパイスカレーを
全国区に押し上げた料理人。
これまで生み出してきた
オリジナルカレーは…
意外な食材とスパイスで
どこにもない味を作り出す。
対照的に 伝統の手法で
カレーを究める男もいる。
3坪に満たない厨房で 37年。
小美濃のカレーは いわゆる王道。
丁寧に下ごしらえした
とびきりの食材と→
1週間 寝かせたルーで
手間暇を重ねて作り上げる。
有名グルメサイトでは
カレー部門日本一を獲得。
開店1時間前には大行列が。
この日も 開店前に完売となった。
東京・荻窪 朝6時前。
店主の小美濃 清が店へとやってきた。
営業日も定休日も関係なく
必ず この時間に出勤する。
一日の始まりは いつも同じ。
(ラジオ音声)
ラジオをつけ コーヒー豆をひく。
カップをお湯で温め丁寧にコーヒーをいれる。
(ラジオ音声)
仕込みが始まった。
取り出したのは 国産の牛タン。
オープンした37年前から変わらずタンカレーが看板メニューだ。
柔らかくなるまで
6時間かけ 煮込んでいく。
カレーの要である
ルー作りに取りかかった。
まず タマネギを素揚げし
甘みを引き立てる。
だが…。
ルー作りの鍵となる小麦粉などの配合は教えられないという。
(小美濃)どうも どうも…。
1時間後 再び撮影が許された。
秘密のレシピで作られたルー。
これをオーブンで じっくり焼きながら水分をとばし コクを出す。
(タイマーのアラーム)
10分焼いては かき混ぜ また10分。
このルーの作り方は かつて
洋食店の主流だったが→
手間が かかりすぎるため
ほとんど なくなったという。
ルー作りが始まると 小美濃は
オーブンの前から動かない。
ただ ひたすらルーと向き合う。
一つの思いを溶かし込む。
♪♪~
♪♪~
♪♪~
ただ こすだけ。
♪♪~
なんか 食感が悪いもんね。
どこまでも余念なく 手間暇をかける。
それが 37年 カレーを追究してきた小美濃の答え。
花が咲いてきちゃった…。
妻の涼子さんが店を整え客を迎える準備を始めた。
どうぞ。
時間より 少し早く開店。
これもまた いつものことだ。
深いコクによって もたらされる滋味豊かな味わい。
6時間 煮込んだ牛タンは
口の中で とろける。
閉店。
片づけると すぐに翌日の仕込みに入った。
店を出るのは いつも深夜1時を過ぎた頃。
数時間もすればまた ここへと帰ってくる。
今 カレーの新たな定番として大人気の
スパイスカレー。
その代表格といわれる店には 驚くことに
決まったメニューは一切ない。
旬の食材を盛り込んだ
日替わりや月替わりの新しいカレーで→
客の心をつかむ。
休日の この日も自宅で新作を考えていた。
生み出してきたレシピは
20年で1,000を超える。
一度 作ったカレーは 二度と出さない。
早速 試作に取りかかる。
意外な食材とスパイスの組み合わせが
植竹の持ち味だ。
用意していたのは菜の花。
そこに大量の生のハーブなどを加え→
カレーのベースとなる
ソースを作るという。
どれも カレーでは
なかなか使わない食材ばかり。
新作のテーマは 「春の芽吹き」。