して、イランはこれに対して激し
く反発したわけです。
そして軍事的な緊張などが一気に
高まったのは、実は先月からでし
た。
先月、
アメリカはイランの周辺に空母や爆撃機などを派遣します。
そしてこうした事態などを受けて、
イランは、これまではしばらく我
慢してきたわけですけれども、つ
いに核合意の一部の措置を、義務
を停止するということを発表する
わけです。
>>アメリカがイラン核合意から
離脱するのを発表してから、1年
ぐらいあったというわけですよね。
>>イランとしましては、この去
年の5月に、核合意から離脱した
あとも、ヨーロッパ諸国などに対
して、引き続き、なんとかイラン
とビジネスをやってほしいという
ことを訴えてきたわけなんですけ
れども、ただ、イランを取り巻く
ビジネスの環境は変わらなかった
というわけで、
ちょうど核合意から離脱して1年
たったのをきっかけに、イランと
はできないということで、
一部の義務を停止します。
>>これを受けてまたアメリカが
動いたわけですね。
>>さらにこれを受けて、
アメリカはイランの主要な産業の一つである鉄鋼などに対しても制
裁を科したわけなんですね。
そしてこうした事態の中、イラン
は低濃縮ウランの製造を4倍にま
で増やすという措置も今、取り始
めています。
今一つ、今後注目されるのが、
先月の上旬に、
イランは核合意の一部の義務を停止しているわけなんですけれども、
このときに今後60日以内に、
イランを取り巻く環境が改善しなければ、
さらなる核開発の措置を取るとい
うことをいっているわけなんです
ね。
すなわち、今後60日以内という
ことは、来月・7月上旬になるわ
けですけれども、7月上旬までに
今のイランの制裁を取り巻く環境
が変わらなければ、イラン、
今後は本格的な核開発をやるとい
うことを今、
示唆しています。
>>そうした緊迫した、そしてこ
う着した状態だからこそ、今回の
首脳会談、
世界からも注目されているという
ことがいえるわけですよね。
外務省担当の志賀記者に聞きます
けれども、今回の安倍総理大臣の
イラン訪問、中東諸国の中では、
イランと対立する国もあるわけで
すよね。
そうした中でのこの訪問、日本政
府としてはどのように準備を進め
てきたんでしょうか。
>>当然、中東諸国の中には、イ
ランと対立するという国も少なく
ないので、各国が今回の訪問を歓
迎しているわけではないといえる
と思います。
このため安倍総理大臣は、訪問を
前に、イランと敵対するサウジア
ラビアやUAE、それにイスラエ
ルの首脳と相次いで電話で会談し
まして、緊張緩和を目指す今回の
この訪問の意図を説明したという
ことなんです。
政府関係者によりますと、こうし
た電話会談によって、ある程度、
理解は得られているということで
す。
>>そもそもの今回のアメリカと
の対立、今も、これまでの流れの
説明の中で少しあったんですけれ
ども、イラン核合意を巡る問題、
これがそもそものきっかけだった
わけですが、ちょっとこの核合意
に絞って禰津さん、少し内容を整
理していただけますか。
>>アメリカとイランというのは、
40年ぐらい対立しているわけで
すけれども、そうした中で、20
02年にイランの核開発問題とい
うものが発覚します。
それ以来、イランはアメリカなど
と10年以上にわたってずっと交
渉を続けてきたわけなんですね。
そうした中で、流れの交渉の中で、