前のオバマ政権とイランとの間で
は、２０１５年にイラン核合意と
いうものが最終的に合意します。
これはアメリカやイギリス、
あとはロシアや中国などの６か国とイランとの間で結ばれた合意で
して、イランがウラン濃縮などを
抑えたりするなど、核開発を大幅
に制限する見返りに、その見返り
として、アメリカ、
ＥＵなどが経済制裁を解除すると
いったものですね。
２０１５年にこの最終合意を妥結
したことによって、
２０１６年からアメリカ、ＥＵな
どは制裁を解除しまして、
一時はイランは各国とビジネスが
できるような状態になってきたわ
けなんですけれども、この核合意
を去年５月、
トランプ大統領は一方的に離脱し
たというわけで、今、緊張が高ま
っているということですね。
＞＞志賀さん、このイランを巡る核合意なんですけれども、日本と
してはどういうスタンスなんでし
ょうか。
＞＞日本はイランの核合意という
のは、中東の安定につながるとい
うことで、核合意を支持する立場
を取っています。
首脳会談に先立って、先ほど、河
野外務大臣とザリーフ外相の間で
も会談が行われたんですけれども、
この中で河野大臣は、
イランが本格的な核開発の再開も
辞さないという構えを見せている
ということを踏まえて、核合意を
支持する日本の立場を伝えまして、
合意の順守を求めました。
こうしたことから、
首脳会談でも同様に本格的な核開
発の再開を行えないように要請し
たものと見られます。
＞＞それに対するザリーフ外相の反応っていうのはまだ情報として
は入ってきてはいない？
＞＞会談の中では、この核合意に
加えてなんですけれども、イラン
との外交関係の樹立からことしで
９０年となるということで、この
伝統的な友好関係を河野大臣、強
調したうえで、軍事的な緊張は誰
も望んでいない、
偶発的な衝突を避けるために、
緊張緩和が必要だと、このように述べまして、
緊張緩和に向けた対応を働きかけ
ました。
河野大臣はこうした会談の結果に
ついて、
安倍総理大臣に報告しているもの
と見られますので、
首脳会談でも同じようなやり取り
が行われていると見られます。
＞＞時刻はすでに午前０時を過ぎ
まして、日付が変わりました。
６月１３日の木曜日になりました
けれども、この時間、
イランを訪れている安倍総理大臣
とロウハニ大統領の共同記者発表
について、このあとお伝えする予
定です。
まもなく共同記者発表が行われる
予定です。
アメリカとイランの対立で、中東
情勢の緊迫の度合いが増す中で、
イランを訪れている安倍総理大臣、
ロウハニ大統領との首脳会談に臨
みました。
両首脳はこのあと記者発表するこ
とにしています。
日本の総理大臣として、
４１年ぶりにイランを訪問してい
る安倍総理大臣。
テヘラン北部の宮殿で、ロウハニ
大統領との首脳会談を行いました。
＞＞会談で安倍総理大臣は、
エネルギーを依存する日本にとって、
中東地域の平和と安定は死活的に
重要だとして、
偶発的な武力衝突などを避けるた
め、緊張緩和に向け、アメリカと
の対話など建設的な対応を取るよ
う働きかけたと見られます。
またイランを巡る核合意から、ア
メリカが一方的に離脱し、
制裁を強化していることに対し、
イランが強く反発し、
合意の一部を履行しないことを表
明したことを踏まえて、
核合意への支持を伝え、着実な履
行を求めたと見られます。
お伝えしていますように、