思いますね。
≫飯田さん、そのうえで
今回、これだけ
波紋が広がっています。
問題点はどこにあったと思いますか。
≫まず金融庁側の問題点としては
出してきた数字
もともと家計調査という
消費を調べる統計調査です。
その中で、平均的なといいますか
高齢者の使用している支出している額の
平均が26万円ですよ
ということなんですけれども
これは
非常にたくさん使う方も入れて
平均を取ると
やや高めに出てしまうのは
しょうがないんですね。
ある意味では、26万円ぐらい使うことができる収入や
蓄えがある人という
限定的な情報なのに
使えているだけなのに
受け止められてしまったこの問題点が
大きいと思いますね。
≫実際はそれだけ払えてるということに
なるわけですもんね。
メディアの対応はどうだったと思いますか。
≫第一報の段階では中立的な
報道だったんですけれども
そのうち、2000万円
5.5万円不足
年金どうなる、というかなり
センセーショナルな見出しが
つくようになっていきました。
これ、最近のいわゆる新聞報道の
悩ましいところだと
思うんですけれども
ネットで記事を読む方
そういった方に
リーチするため
アクセスしてもらうためには
見出しがちょっと
センセーショナルであったり
きついものが
選ばれやすくなっているんじゃないかと思います。
≫そういう傾向は
あるでしょうね。
≫ある意味で言うと
情報の受け手である
読者であったり
テレビであれば視聴者のほうも
ちょっと一歩立ち止まって
考える、または記事の中身について本当かなっていうふうに
少しだけ立ち止まる
そんな作業が
必要なんじゃないですかね。
≫私たち、伝える側もいろいろな問題取り上げるときに
なるべく多角的に
それから、分かりやすくと思ってはいるんですが
やっぱり、今回の問題を見て
より冷静に伝えなきゃいけないということを
深く感じますよね。
≫次に移っていいですか。
こちらのパネル
ご覧いただきたいんですけれども
こちらは
SOMPOホールディングスが
去年12月に
実施したアンケートなんです。将来の自分の生活において
どの程度、お金が必要か
計算したことがありますかという
質問に対して、考えたことがない
計算したいけど
方法が分からないとか
分からないという方を
合わせまして
およそ73%に上ったと。
イメージがついていない方が
多いかと思うんですが
こういった方々に対して
今回の報告書は
老後の備えについて
考えてもらうきっかけには
なったと思うんですけれども
先生、どうですか。
≫まさに73%の方が将来の
お金の計算をしていない状態。
だからこそ2000万円という
数字にビックリしたんだと
思うんですけれども
70台の高齢者の貯蓄の中央値
つまりは、トップの人から
1位から最後まで並べた
真ん中ぐらいの順位の方は
貯蓄額70代で
700万円です。
それが恐らく一般的な姿。イメージがつきやすい
状況だと思うんですね。
その蓄えのためにどうやって資産形成していくか。
この報告書というのが