ついていくわけではありません。
巣の周りで遊んでいます。
あっ 落ちちゃいました!
爪が 木に
うまく引っ掛からなかったようです。
あっ ケガはないようです。
天敵のカラスが飛んできました。
自分で巣に戻ろうとする子ども。
でも よく見ると巣とは別の木を登っています。
わ~ どうしよう。
忍び寄るカラス。
あっ お母さんが来ました。
子どもがいる隣の木へ。
よかった~! 助けに来てくれたんです。
子どもをくわえて巣に連れ戻します。
好奇心いっぱいの子どもたちを抱えて→
お母さんの気の休まる時はありません。
モモが引っ越しをしてから
1週間がたちました。
木のウロにある モモの巣です。
巣に3匹の子どもを残しいつものように食事に出かけます。
マツの実を 一心不乱に食べています。
子どもに与えるお乳の分も食べなければなりません。
今度は何か別のものを探しています。
ミミズです。授乳中は こんなものもよく食べるんです。
さらに 歩道に出てきました。
おや? 縁石をなめています。
表面についた鉄分や塩分などを
とっているといいます。
さながら授乳中のサプリメント。
街なかで暮らすリスならではの食事の風景です。
(鳴き声)
モモの巣の近くにカラスがやってきました。
どんどん近づいてきます。
うわっ! なんと クチバシにモモの子どもをくわえています。
カラスは そのまま
子どもを奪っていってしまいました。
しばらくして 食事を終えたモモが
巣に戻ってきました。
しかし 中にいた子どもは1匹だけ。
3匹のうち2匹が カラスに連れ去られいなくなっていたのです。
ちょっと待った!
あ ヒゲじい やっぱり来ちゃいましたか。
そりゃそうでしょ! さっき この
新しい巣は安全だと言ってましたよね。
なのに どうして
襲われちゃったんですか?
実は カメラでは
とらえられませんでしたが→
子どもたちが巣の外に出ていたところを
襲われたようなんです。
外に出てた?
こちらは別の巣の様子ですが モモの子どもたちと同じ 生後40~50日ほど。
巣から出て遊ぶのが大好きな時期で
そこをカラスに襲われたようなんです。
はあ~ そうだったんですか。 でも
お母さんは食事に出なきゃならないし→
なんとかならないもんですかねぇ。
そうですよね。
今回は残念ながら
やられてしまいましたが→
それでも 引越しが
エゾリスの天敵対策の決め手なんです。
そうなんですか?
はい。
エゾリスは子育て中 3回から5回ほど
引っ越しを繰り返します。
不衛生な巣を取り替えるだけでなく
頻繁に巣を替えることで→
カラスに場所を特定されないようにも
しているんですよ。
はあ~ なるほどねぇ。
さらに お母さんはこんな努力もしています。
こちらは 実際には使わない…
こんなものまで作ってカラスの目を欺こうとしているんです。
へえ~!
それでも子どもを襲われてしまったモモ。最後の手段が…。
なんと お母さん自ら
カラスに捨て身の攻撃!
うわ~! すごい。
このあと詳しくお伝えしますね。
う~ん
一体 ど どうなっちゃうの?
森を住みかにしてきたエゾリス。
自分の体の10倍もの距離を→
秘密は 長くて鋭い爪です。
爪をスパイクのように立てて滑り止めにしながら→
枝から枝へと大ジャンプするんです。
民家の壁に はりつくリス。
こうした爪を使ったワザは
街なかでも見られます。
人が作った環境も上手に利用しながら
暮らしているんですね。
このエゾリスが 帯広の街で
たくさん見られるのには理由があります。
その一つが この…
リスの大好物です。
戦後 帯広では
成長が早く 寒さや風に強いマツが→
たくさん植えられました。