若手芸人Aさんにとっては
ギャラの問題は深刻で
闇営業に関しては
諦めの部分もあるという。
≫営業での出演料、2000円。
これもある程度の
実績と人気がなければ
もらえない金額だという。
≫今回の騒動を受けてか最近、変わった部分も
あったという。
渡辺≫なぜ、反社会的勢力と若い世代が
近づかなければいけなく
なってしまうのか。
その背景に何があるのか。
さまざまな問題の背景に何があるのかを
3日間かけて探っているんですが
今日も少し話を進めていこうと思います。
解説していただきますのは
大衆芸能史を研究していらっしゃいます
江戸川大学、西条昇教授です。
よろしくお願いします。
菅原≫今回
お話をしてくださったのは
30代の若手芸人
Aさんなんですけども
去年1年間の給料が
8万円。1年間で8万円ということです。
本当に過酷な
環境なんですけれども。
ですから、今回
闇営業を行っていた
ベテランの
芸人さんだけではなくて
若手の間でも生活のために
当たり前に
闇営業は行っていると
話していました。
仮にその中に反社会的勢力が
混ざっていたとしても
分からないというふうに
言っていたので
今回、謹慎処分を受けている
芸人さんを
擁護するわけではないけれども
決してひとごとではないと
話していました。
では、こうした苛酷な環境の中で
なぜ芸人を
続けるのかなんですけれども
Aさんは
兄さん方の舞台を見ていたら格好いいなって。
兄さん方というのは
先輩芸人のことなんですが
親しみを込めて。
その先輩たちが
一瞬でうねるぐらいの爆笑を
さらってくる。
自分もそうなりたいなと。
こうした憧れや
夢があるから
こうした環境の中でも
芸人を続けていくことができると
話していました。
こうして、若者たちと
お笑いの世界の距離を
縮めてきたのも
吉本興業ということで
その功績も
見ていきたいと思います。
まず、1982年。
芸人の養成所である
NSCが開校されました。
これが大きなきっかけになっていると。
西条≫大きなきっかけでしたね。
この1期生がダウンタウンでその才能を見いだしたのが
大崎さんということが
ありましたけども、それによって
今までは師匠に弟子入りしないと
芸人、プロになれなかったのが
学校に入学すれば
プロになれるということで
だいぶ敷居が下がりましたよね。
入る気持ちが
覚悟を決めなくても逆にいえば
入ることができることになったので
だんだん
圧倒的にダウンタウンに
憧れる若手が増えていって
結果的に芸人が
激増したということですね。
芸人が増えて、その中から売れっ子もいっぱい出てきて
テレビの中で、今、吉本の
芸人さんがあふれていますよね。
番組もお笑い番組が増えるし
芸人さんが出られる番組も
増えたっていうことが
ありますよね。
菅原≫若手の芸人さんも
非常に多く番組に
出演していることが