倒壊寸前の危険な空き家。
なぜ今も放置されたままなのか。
真実の行方を追った。
6月18日に発生した
新潟・山形地震。
≫地震発生翌日
山崎アナウンサーは
特に被害の大きかった
鶴岡市の小岩川地区を
取材していた。
山崎≫今も爪痕生々しく残っています。
ブロック塀が根こそぎ倒れまして
歩道に半分程度、出てしまって道を塞いでいる状態です。
≫先月、再び現場へ行くと…。
山崎≫ここですね。
僕が来たのはここで
1か月前はここに
ブロック塀があったと
思うんですけど
それが道のほうに倒れてしまって
この歩道を半分程度塞いでいたんですけれども
片付いたというよりは
まだ処理がしきれていませんね。
≫いまだに
復旧作業が進まない場所も多く
屋根をブルーシートで
覆ったままの家も。
山崎≫ご覧のように
今も至るところに
爪痕が残っています。
それに加えてこの地域には住民を悩ます
ほかの問題も起きていたんです。
≫傾いた空き家と住宅の間には足場が組まれていた。
≫家の正面に回ってみると…。
≫地震で空き家が傾いてしまったため
応急処置として、自治会が
チェーンを巻きつけたのだ。
空き家の隣に住む女性は
おびえながら暮らしていた。
≫地震によって
今にも倒れそうな空き家。
おととしには、考えられない
出来事が起きたという。
ある日、トイレに行くと…。
≫なんと、空き家の瓦が崩れ落ち
窓ガラスを突き破って
トイレの中に。
≫今回の地震で
空き家の屋根は更に崩れ
危険な状態。
女性は余震が起きるたびにおびえているという。
≫そこで女性は
瓦が落ちてこないか心配と
自治会に相談。
応急処置として、チェーンを張り足場を組むことに。
≫近所によると
問題の空き家には
およそ20年前まで
40代の夫婦と娘の一家3人が暮らしていたが
ある日突然、姿を消したという。
≫自治体は、所有者の居場所を把握しているのか。
鶴岡市に取材を申し込むと
今は被災地の復旧作業で時間が作れないため
カメラ取材は難しいという。
しかし、短時間ならと担当者が取材に応じた。
≫実は、鶴岡市では
今回の地震で被害に遭った家屋の
修復を補助する制度を
スタートした。
しかし、問題になっている
空き家は対象外。
空き家の所有者は
修復費用や解体費用を
全額
負担しなければならないのだ。
≫現在、小岩川地区だけでも
25戸の空き家があるため
予算を捻出することは難しいが
今後、解体費用に対する補助制度を提案し
所有者が早急に
取り壊せるようにしたいという。
≫一方、新潟県にも
地震の影響で倒壊寸前の危険な空き家が
震度6強を観測した
新潟県村上市の府屋地区。
ここにも…。
≫更に、その向かいには
ネットにすっぽりと覆われた
空き家が。
≫空き家の所有者は誰なのか。
近所を取材すると…。
≫長年、府屋地区で暮らす
女性によると
この空き家は以前、民宿で
50年ほど前は人気の宿だったという。
≫しかし、およそ30年前
後継者がいないため民宿をたたむことに。
ここ府屋地区は、高齢化が進み
空き家が急増している。
今回の地震後