次々と　飲み込んでいきます。
この勝負　フラの勝ち！
何度も頭を出して　魚を食べたあと→
フラは　いつの間にか　姿を消しました。

人の打ち出す作戦に見事に対応する賢さと　柔軟さ。
海の王者　ザトウクジラに秘められた
知られざる能力です。
第２章では　リックさんが　繁殖期の
ザトウクジラを追って　南太平洋へ。
クジラたちは　ここで


さらなる驚きの能力を発揮します！
♪♪～
巨大クジラの知られざる姿に迫る→
水中カメラマン
リック・ローゼンタールさん。
これまでも　世界中の海で→
数々の大物に挑んできました。
リックさんの　こだわりは→
空気タンクを使わず素潜りで撮影すること。
呼吸の音で　相手を
驚かさないように　するためです。
警戒心が強い　生きものも→
リックさんの前では思わぬ素顔を見せます。
シャチを撮影していた時のことです。
ふいに　エイが近づいてきました。
尾の付け根に毒針を持つ
危険な魚です。
その時　なんとシャチが→
エイに気付いてそばに　やってきました。
シャチは
エイを慎重に確認している様子。
すると　突然！
うわっ　尾びれで　たたきました。
もう一度。
２頭で　かわるがわる攻撃。
食べるつもりのようです。
ことが起きているのは　まさに→
リックさんの　目と鼻の先でした。
やがて　シャチは動かなくなったエイをくわえて→
深い海へと　消えていきました。

素潜りだから迫れる海の生きものたちの素顔。
リックさんの挑戦は続きます。
こちらは南太平洋の真ん中クック諸島。
冬　ザトウクジラは
繁殖や子育てのために→
こうした暖かい海にやってきます。
クジラの賢さに迫る　リックさん。
ここには　頼もしい長年の相棒がいます。
南太平洋で　２０年以上→
ザトウクジラの調査を続けています。
ザトウクジラの群れが　現れました。
豪快な　ジャンプ！
激しく潮を吹き上げています。
尾びれで水面をたたいて
派手な水しぶき！
これは　繁殖シーズン特有の→
オスの行動です。
オスたちは　荒々しく　ふるまうことで→
メスを争う　ライバルたちに自分の強さを　見せつけているんです。
一方　こちらは　お母さんと
生まれて間もない赤ちゃん。
メスたちは　冬の間→
こうした暖かい海で　子育てをしています。
おや？
奥のほうから　もう１頭やってきました。
お母さんに求愛しようと　チャンスを
うかがっているようですが…。
でも　お母さんは→
若いオスのことなど眼中にない様子。
恋は　実りそうにもありません。

（クジラの音）
ザトウクジラの繁殖シーズン→
海の中では不思議な音が　鳴り響きます。
（クジラの音）
音の主は　ザトウクジラ。
神秘的ですよね。
（クジラの音）
まるで　クジラたちが
歌を歌っているかのよう。
（クジラの音）
いったい　どんな歌なのか→
ナン・ハウザー博士をはじめとする
研究者によって→
詳しく調べられてきました。
（高い音）
こちらは高い音。
（低い音）
今度は
ずいぶん低い音です。
クジラたちは　さまざまな音程や
リズムを複雑に組み合わせ→
３０分にもなる　長い歌を歌っていました。
実は…
メスを引き付けたり→
強さを示したりする目的があると言われています。
研究を進めると
同じ海域に住むオスたちは→
皆　共通の歌を歌っていることが
明らかになりました。
さらに南太平洋の各地で調査を進めると→