今後の治療について丁寧に説明した。
自分は なんかちょっと
変な言い方したら ちょっと→
気が違ってきてるのかなぁぐらいに
思っていたので…
40歳を過ぎた女性の10人に1人が
発症すると言われる病気がある。
突然 ギューッと心臓をつかまれるような
痛みに襲われるが→
しばらくすると何もなかったかのように
痛みが消える。
女性ホルモンの減少で
引き起こされる この病気。
心電図や心臓カテーテルの検査をしても
異常が見つからないという。
そこで天野さんに
微小血管狭心症かどうかの→
チェックポイントを教えてもらった。
1つは 更年期前後の女性に多い。
40代の中頃から60代より前。
放散痛というものがあって…
特に安静時に
こうした症状が見られる場合は→
女性外来を受診した方がいいと
天野さんは勧める。
今 天野が人生を懸けて向き合う病がある。
4年前 仕事帰りに突然 歩行が困難となり→
翌日には 起き上がれないほどの
疲労感に見舞われた。
その後 天野によって
1つの診断が下された。
その患者数は 30万人とも言われる。
慢性疲労症候群は→
全身の激しい けん怠感や
関節痛 微熱が続く。
重症になると 寝たきりになる。
天野がこの病気を知ったのは 10年ほど前。
いまだに発症のメカニズムも
効果的な治療法も見つかっていない。
そして この病気の苦痛は
それだけではない。
原因不明の病に
患者の悲痛な叫びは 後を絶たない。
今回 取材する中で
1通の手紙が番組に寄せられた。
「症状を伝えると
『疲れただけで寝込むものなのか』→
「高校は どうしても病気をする前のように
学校に通いたくて→
週2日通って卒業しました」。
手紙を送ってくれたのは…
1年前から天野のもとに通院している。
慢性疲労症候群を発症したのは 9歳の時。
症状は 一進一退を繰り返している。
宮良さんは 体調の変化を見るため1日の生活の様子を記録し続けている。
卒業後の生活のリズムが乱れていた。
今 この病気に対する特効薬はない。
せめて ふさぎ込みがちになる生活に→
何か楽しみを見つけられればと天野は思った。
そう声をかけることが 精いっぱいだった。
原因不明の病に立ち向かうのは容易なことではない。
自分が無力なことは 分かっている。
だからこそ自分ができることは たった一つ。
あ 分かりました。
(笑い声)
2週間後。 宮良さんは天野の勧めを受け
週1回 施設に通い始めた。
1日4時間 大好きな切り絵をして過ごす。
プレゼント用のものには 決まってカンパニュラの花の絵を入れる。
花言葉が気に入っているそうだ。
♪♪~
ストレス発散…
基本的に やっぱりね…
100歳まで現役でいたいという天野さん。
2年前から始めたことがある。
加圧式トレーニングだ。
今年 77歳になる天野さん。
毎週1回 1時間半。
腕と脚の筋肉 そして体幹を鍛え上げる。
開きま~す。
原因不明の病に苦しむ患者にどこまでも向き合い続けたい。
そう考えている。
天野さんが 医者を目指そうと思ったのは7歳の時。
きっかけは 友達のおばあちゃんが
亡くなったことだった。
自分のことのように悲しんでいた
天野さんに 母親が言った。
医師になろう。 本気でそう思った。
1967年 東京大学医学部を卒業。
その後 アメリカに留学し
最先端の医療を学んだ。
帰国後 東大医学部附属病院で
循環器の専門医となった。
1つの野望があった。
しかし 男性医師が幅を利かせる時代。
天野さんは
活躍する機会に恵まれなかった。
そんな天野さんが 40歳の時
ある症例に出会った。
女性特有の病気の存在を知り この時から