自分流っていう形で→
それをアレンジして使う。
自分だったら この素材こんなふうにアレンジするのになっていう→
そういう発想のもとに
アンティークを楽しんでいく。
そういう2つの使い方
楽しみ方があると思いますよね。
ここは あるアーティストの
ジャケット写真が撮影された→
世界一有名な横断歩道。
おお~。
実は この歩道と その横にあるスタジオは
国の重要文化財。
イギリスには 歴史的に重要な建物を守る
制度がある。
そのおかげで 今も至る所に
古きよき町並みが大切に残されている。
自宅が 国の保護リストに
載っているというご夫婦。
大規模修繕中だな。
イギリスでは 築年数が古いほど家の価値が上がる。
リフォーム中の家に
お邪魔させてもらった。
外観や内装を少し変更するだけでも
国の許可が必要。
更に 建てられた頃と同じ年代の資材を
使うという厳しい決まりも。
ええ~ 難しい!
暖かな暖炉は 家族の安らぎの象徴。
家と共に時を重ね この先も
心地よさを与えてくれるモノ。
少しずつ集めたパーツを眺めては→
どんな家にしようかと2人で相談しているそう。
バイヤー歴30年の樋口さん。
モノを大切に受け継ぐイギリスの精神を新たな形で伝えたいと考えている。
そこで 異業種の人の中にこそ
ヒントがあると考えた樋口さん。
友人で 大のアンティーク好きの
ダン・レパードさんと待ち合わせた。
ダンさんは 星付きレストランの
メニュー開発なども手がけてきた→
有名なベーカー。
独創的な発想力で知られている。
やって来たのは ダンさんオススメの
アンティーク専門のレンタルショップ。
地下1階から地上4階まで
店は まるで迷路のよう。
所狭しと並ぶ品々を ドラマや映画の
撮影にも小道具として貸し出している。
店の壁にも 無造作にアンティークが…。
この辺の… 何ですか これ。
ダンさんいわく 大切なのは
それが「好き」と思えるかどうか。
イギリスの人々にとってアンティークは
とても身近で大切なモノ。
樋口さん ダンさんに
アンティークの取り入れ方を聞いてみた。
シンプルなシュガーポット。
これをどうやって楽しむのか?
これをライトにした時にね。
型にハマらない発想が暮らしを豊かにするヒントになる。
最上階の部屋には 古い布が。
布と椅子を使い 何かできるかも。新しいヒントをもらった。
新たな取り組みのために まずは布探し。
樋口さんが訪れたのはロンドン郊外にある とあるギャラリー。
19世紀後半に活躍した
ウィリアム・モリスの作品が展示されている。
「生活の中に芸術を」と→
自然の美しさを表した壁紙をデザイン。
誰もが手が届く美を追求し→
インテリア業界に大きな影響を与えた。
今も人気の代表作。
「インディゴ抜染」という技法を駆使し美しい色合いに。
いちご泥棒。
布や壁紙などの印刷に使われた木版が残っている。
機械化による大量生産が進む中でも→
モリスは 手仕事が生み出す芸術性の高い美しいモノにこだわり続けた。
すごいね。
モリスの有名な言葉がある。
目指すのは 美しくて長く愛されるモノ。
樋口さん モリスのデザインを使おうと決めた。
布に合う素敵な椅子を探すために
ロンドンから1時間半。
アッシュフォードという町にやって来た。
頼りにしていたのはロバート・ウィットフィールドさん。
業界歴は 50年以上。
樋口さんにアンティークのいろはを教えてくれた人。
ロバートさんの工房では 販売だけでなく
使えなくなった椅子の修理も行っている。
例えば…
ロバートさん自慢のコレクションの中から→
イメージに合う椅子を
一緒に選ぶことに。
樋口さんが目を向けたのは
捨てられるはずだった1脚。
早速 専門の職人が木をくりぬき
座面にぴったりの板を切り出してくれた。
あとは板に 選んだ布を張れば
椅子の座面が出来上がる。
こうやって古いモノが修復され