2019/12/16(月) 22:50〜23:20 落語ディーパー!〜東出・一之輔の噺(はなし)のはなし〜・選「あたま山」[字]


成長の過程 難しいよね。
いつもウケる噺をやってると
自分の勉強にならないから。
やっぱり どっかで
「今日は これを聞いてくれ」→
っていう日もないと…。

「あれ?」って。
「今日は全く笑いがなかったなあ」
って お客さんが…。
でも それが また
新鮮に映ればいいんであってね。
でも そういう出し入れは
するでしょ 僕らもね。します。
でも
客席に 東出さん 座ってて→
例えば 噺家が
今日 こんな噺やるかなとか→
楽しみに行ってて
聞けない時とかも→
あったりなんか
するじゃないですか。
そういう時って 何か こう…
どうなんだろう?
本と一緒で 何だろう…
この師匠の得意な噺じゃなく→
全く この師匠から
聞いた事ない噺でも→
聞いて むだになったって事は
ないというか→
そもそも… ごめんなさい→


言葉を誤解せずに捉えてほしいんですけど→
そもそも
むだを楽しみに行ってるので。
だから 僕は
全然関係なく好きです。
いいですね。 「むだを楽しみに」。
(笑い声)
ぶっちゃけ むだですかね?
むだです?
でも こっちも むだです。
衣食住に関係ないので 俳優も。
(笑い声)
でも やっぱり頑張んないと作り手はとは思うんですけれど。
むだな事を頑張るっていう 何か
よさみたいのある気がします。
むだな事を頑張る…。
<やっかいなしかし 奥深い噺「あたま山」は→
異分野のクリエーターたちをも
刺激している>
<2002年に公開された
短編アニメ映画…>
<アメリカ アカデミー賞の
候補になった>
<荒唐無稽な物語を
どう映像化したのか>
<頭の上の花見客に
いらだった男が→
桜を引き抜いてしまう場面>
やがて見事な桜がうわさになり→
花見客が押しかけた。

あ~駄目… 我慢できない。ここにしよう ここに。
やだな これすげえ やだ
こんな事されたら。
たれてくる…。
で 自分はカップラーメン食ってる。
(笑い声)
これがね これがね…。
お~い! 俺の靴
どこ行っちまったんだ おい。
ねえよ!
えっ どこ行ったんだよ!
<さすがに男も頭にきた>
背中に下りてく感じ…。
ぬう~! くそ~!
ところが今度は 桜を抜いた穴に→
水が たまっちまって…。
うっ! たあ~!
(花火の音)
あ~!
待て~! 逃げるな 池~!
はあ はあ はあ…。
ん~?
お~?
(池に飛び込む音)
すさまじい。
すごいな。 アニメーションも
また すばらしいですね。
これは あれですよね
逆に落語じゃ描けない→
オチのしかたですよね。

アニメで こうね 繰り返していく。
落語の方が もうちょっと言葉でね
あっさり言ってるから→
さっき 東出さんが
おっしゃっていたように→
悲惨さが あまりないっていうか
それでも ちょっと→
おかしい感じがするっていうのは
ちょっと怖いですもんね 今の。
ちゃんと絵にしてしまうと