どんどん 結構 陰鬱な感じにも→
この場合なるんだなとか
思いましたけど。
あの… 彼が 夫婦じゃなくて→
独り者でいるっていうところが僕も 何か 吝嗇兵衛さんはね→
幸せか不幸せか 家庭がないような
気がするんだよね。
どっちにしてもね。 何か 彼が
ごく華やかなところが→
この頭に桜の木が生えた時なのよ。
多分 人生最大なの。
みんなに称賛を浴びて
すごく どのぐらいの時間帯か→
分からないけど
うわ~って脚光を浴びて…
あの時は
みんなに喜ばれたっていう。
何かね そういうの
すごく よくって。
僕は その
芝居もそうだと思うんですけど→
虚と実ってあるじゃないですか。
その間を行くんですよね。
うまくね。 だから 見ている方が
ありそうもないけど→
どっかリアルだから
だんだん はまっていくんだけど→
これは虚と実の間 行ってるけど
虚が多いんだよ すごくね。
その うその せめぎ合いも
ギリギリまで この作家さんは→
挑戦したんじゃないかなと
思うんですよね。
どこまで ごまかせるかっていうか
その落語のうそを。
<ここで
東出昌大の探求心が うずく>
これほどまでに 荒唐無稽な噺
っていうのは結構あるんですか?
結構あります。 「胴斬り」とか。
お侍さんにね 胴斬られちゃって→
こっちは 番台で…
銭湯の番台で働く。
下は こんにゃく屋さんで
こんにゃくを踏む仕事に→
就くっていう。
上 下 別々で働いてっていう。
分かんないでしょ。
分からない。
うそだと思うでしょ。
それ 上半分は分かるんです。
あの… 演じ方。
下半分って足ですよね 要は。
足って どうやって…。
こんにゃく踏む時は手で ドンドン ドンドンってやる。
下向きながら…
「はい 何ですか?」みたいに→
やってる人いますね。
正座してやると→
こうやってやる人いるんですよ。
足が…。
「本当に…」
っていうようなのとか。
指でやりますね。
そう 指でやる。
あれ どうやってんだ?
ドンドン ドンドン。
そこだけ急に
もう ここだけでやるみたいな。
これも すごいね。
これで言われてもね。
あと まあ「二階ぞめき」っていう
ネタとかだと→
うちの二階の部分に
吉原のあった場所を→
丸ごと作るっていう噺なんです。
好きすぎてみたいな。
そんなのも 普通
大きさが違いすぎるけども→
落語だったら
一応 できちゃって 実際に。
二階に吉原が出来るみたいな。
あれって実際には建物だけだからね 作ったのもね。
そこに花魁もいなければ
誰も吉原に→
働いてる人はいないんですよね。
若旦那が一人ファンだから→
だから 言ってみると
ディズニーランドオタクが→
その外観を作っちゃったみたいな。
ディズニーランドの。
自分でミッキーがいる所とか
全部想像で「今 出てきたよ」とか。
やってんのは自分なんですよ
そのミッキーをね。
さみしいですね。
「さみしいですね」って…。
さみしいね。
そういうふうな捉え方ある?
だから これは やっぱり