加工される。
そして 日本に届けられた鮭は 工場で→
ごはんに載せられ…。
お握りになっていた。
具の鮭は 指定した大きさで届くため生産効率が上がる。
1時間に2,000個が作られていく。
5時間後 鮭お握りはコンビニに並んでいた。
私たちが 24時間 いつでも
お握りや弁当を食べられる生活は→
コンテナのおかげである。
大手コンビニチェーンでは→
この棚の およそ70%が
海外から届けられたものである。
衣料品も同様だ。
このチェーンでは 店全体の95%が→
中国やベトナムで製造されている。
しかも 店舗ごとに仕分けされた状態で→
コンテナで届く。
東京港が取り扱うコンテナの数は→
1970年からの半世紀で
実に85倍に増えた。
コンテナの中は 品物ごと 行き先ごとに
仕分けされているため→
僅かな荷物しか入っていないこともある。
海外依存と多品種少量生産が→
東京港を パンク寸前の事態に
追い込んでいる。
届いたモノを
東京だけが消費するわけではない。
これは 東京港にコンテナで運ばれてきた
輸入品の その後の動き。
7万個以上の輸入品が
東京 首都圏だけでなく→
北陸や東北 更には北海道にまで
届けられている。
東京港はまるで
血液を体中に送り出す→
心臓であるかのようだ。
東京港を パンク寸前のところで食い止めているのが→
職人の熟練の技である。
コンテナの積み降ろしを行うガントリークレーン。
その操縦者は
ガンマンと呼ばれる。
長田吉治 55歳。 ガンマン歴20年。
高さ50メートルのガントリークレーン操縦席。
動きますよ。
そこから 船の上や地上に置かれたコンテナをつり上げる。
コンテナの四隅にある
直径 僅か10センチのポイントに→
クレーンのフックを
寸分の狂いなく入れ込む。
コンテナは 出荷の順番どおりに
詰まれているわけではない。
時に まだ船底にあるコンテナを
取り出すために→
船の蓋を開け
コンテナを全て動かさなければならない。
どうしても時間はかかる。
最も酷使するのは 目。
一日の仕事が終われば
目から疲労を感じるという。
東京港では 年間457万個相当のコンテナを
210人のガンマンで取り扱う。
国家資格が必要な仕事。
簡単に人は増えない。
東京港の目詰まりの現象。
それはターミナルの外にまで広がっている。
延々と続くトラックの列。
ターミナルでコンテナを出し入れするため専用の待機レーンで順番を待つ列だ。
すごいですよ これ。
コンテナドライバー歴36年 折笠幸雄。
ここ10年
特に混雑はひどくなっているという。
トイレや食事がままならないことも
少なくない。
ドライバーの多くは
コンテナを1つ届けていくらの歩合給。
待つ時間は金にならない。
大きなコンテナの中に僅かな荷物しか入っていないこともある。
それでも 黙々と運び続ける。
荷主に指定された届け時間は厳守だ。
遅れると
ペナルティーを課せられることもある。
お握り。
(取材者)ああ そんな…。
俺 バナナ食うから。
到着は約束の時間を僅かに過ぎていたが→
渋滞の激しかったこの日
ペナルティーを免れた。
そして
中国に輸出する古紙を積んで 港に戻る。
そこでも渋滞が待っている。
建設中の海底トンネルは→
東京港から流れる
血液の目詰まりを解消する→
いわば バイパス手術としての役割が
期待されている。
モノであふれかえる俺たちの生活。
いつでも食えるお握りや弁当を誰が作り 誰が運んでいるのか→
考えたことあるか?