最も重要な政策であった。
ところが一方で アメリカは→
軍国主義者や戦争指導者の多くをひそかに温存していた。
2007年に公開された
大量のCIA文書。
占領軍の諜報機関は→
ソビエトや中国の情報を入手するために→
一部の戦犯容疑者を利用する
秘密工作を行っていた。
文書によれば 占領軍の諜報機関に
いち早く協力した軍人は→
マッカーサーを出迎えた
陸軍中将 有末精三である。
有末の働きかけで→
大本営の参謀が次々と スカウトされた。
占領軍から
多額の資金提供を受けて→
対ソビエトのスパイ活動に従事→
戦犯として裁かれる事を免れた。
戦時中 軍の特務機関に
雇われていた児玉誉士夫も→
占領軍に日本軍の情報を提供した。
CIA文書によれば 敗戦後児玉は アメリカの反共政策に協力。
戦時中に中国で手に入れた
金やダイヤモンドなどを→
右翼団体や政治家にばらまいた。
タケシ おめえ楽器ぐらい できねえのか?
えっ? 楽器ですか?
ラッパとかさ。
いや まあ…
ちょっと かじった事ぐらいは。
進駐軍が楽隊 探しててな。
お前 バンドマンやれ。
えっ 俺がですか?
バカ野郎 ヤミ屋よりはいいだろ?
進駐軍に食い込みゃ
飯が食えるぞ。
(みゆき)心配ないわよ タケシさん。
私が話をつけてあげる。
あいつはな みゆきっていう
キャバレーのダンサー。
<ひょんな事から
銀座のキャバレーへ通い→
にわかバンドマンとして
働く事になった>
<廃虚の銀座にキャバレー? 驚いた>
敗戦の年の秋 銀座には→
占領軍専用のキャバレーやダンスホールが
矢継ぎ早に誕生した。
占領軍相手の売春施設を作った→
RAA 特殊慰安施設協会が→
経営に当たった。
<潜り込んだ所は 別世界だった。何でもあった>
♪♪~
<占領軍専用のキャバレーは オフリミット。日本人立ち入り禁止だ。→
でも バンドマン バーテン ダンサーは
日本人が雇われる>
<ダンサーは 激しいジルバを踊り狂う。→
驚くほど いい金になる>
♪♪~
敗戦直後に占領軍に雇われた経験を持つ バンドマンがいる。
日本ジャズ界の大御所。
戦争中は 海軍の軍楽隊で軍歌をたたき込まれた。
敗戦直後 食べていくため
進駐軍クラブに職を求めた。
そこで初めて ジャズに出会った。
オフリミットの世界は 日本に→
エンターテインメント産業という
副産物を生んだ。
江利チエミや 雪村いづみ。
占領軍に雇われた10代の少女歌手が一世を風靡。
戦後の芸能界に君臨したプロデューサー
渡邊 晋。
進駐軍クラブの
バンドマンとして→
ショービジネスを学んだ。
後に 芸能プロダクションを設立。
進駐軍クラブで活躍していた
クレイジー・キャッツなど→
新しいスターを
次々と世に送り出した。
♪♪~
あっ みゆきさん。お世話になってます。
どう? もう慣れた?
いや… 自信ないです。クビにされそうで。
大丈夫よ。
死んだつもりになれば何だって できるのよ。
(みゆき)
ジルバってね アメリカの兵隊さんが→
思いっきり振り回すもんだから
本当 くたびれちゃう。
私たち 人間扱いされてないの。
だから みんなで相談して組合 作る事にしたの。
組合って 労働組合ですか?
タケシ君 これからは民主主義の世の中なのよ。
当時 ダンサーの仕事は
極めて過酷で→
体を壊す女性が
後を絶たなかった。
屈辱的な性病検査も