久しぶりにマンガを描いてみたくなった>
<東京の中に咲いた 消え入りそうで
決して消えない希望の物語だ>
<小雪さんに見てほしかった>
こんにちは。あっ ケンジ君。
小雪さんは?
ゆうべからいないのよ。
どこ行ったのかしら…。
<胸騒ぎがした>
「高度経済成長に忍び寄る黒い影
企業の倒産→
昨年の2倍半 史上最高を記録した」。
建設ブームに沸いたオリンピック景気が終わり→
深刻な不況が始まった。
不況の長期化を恐れた政府は戦後初めて 赤字国債の発行に踏み切った。
しかし これが
国債に依存する体質を生むこととなった。
農村では 離農が その後も続いた。
農家人口は 10年前より600万人減少した。
後継者不足 嫁不足で
農村は疲弊していく。
過疎と過密。
農村と都市の所得格差。
今も日本が抱える大きな課題は
この時 あらわになった。
オリンピック直前 社会のひずみを
放置しているという批判に対して→
池田首相は こう答えた。
<店を畳むことになった>
すまんな ケンジ君
随分 金策に駆け回ったんだけどな。
もう 貸本屋の時代でもないしな。
おやじさん お世話になりました。
闇市の頃から始めて 15~16年か…。
よう頑張ったんだけどね。
おはようございます。 辰巳運送です。
あ… ご苦労さん。
あっ そうそう。
ケンジ君に 手紙が来てたんだ。
「拝啓 賢治様
いろいろお世話になりました。→
ようやく父の居所がわかりました」。
「過労で倒れたらしく木賃宿のようなところで寝ていました」。
「悪い業者にお金を持ち逃げされて
血を売って暮らしていたそうです」。
「ずいぶん弱っています」。
「父を連れて 秋田に帰ることにしました」。
「みじかい間でしたが
賢治さんと出会えて しあわせでした。→
賢治さん 夢を捨てないで下さい」。
「キタローと一緒に応援しています。→
小雪」。
♪♪~
<小雪さんに会えるわけでもないのに
上野駅へ行ってみた>
<東京は 若者たちの夢を食いながら
太り続けているように見えた>
<どれだけの人が夢をつかめただろうか。→
幸せを見つけただろうか>
<1964年を支え
報われることのなかった人たちに→
金メダルを>
ケンジさん 夢を見ましたか?
夢?
<間もなく2度目のオリンピックがやって来る。→
東京には 再びブラックホールが
生まれているのだろうか。→
だとすると 何を飲み込み
何を覆い隠そうとしているのだろうか>
<俺たちは もう55年前と
同じ夢を見ることはできない>
<新しい夢の形。→
俺は 探した>
<2020年春
一冊の作品を世に問うことができた>
<夢を諦めてなかったんですね>
<俺も…。→
あなたに出会えたおかげです>
<年老いた小雪さんは 美しかった。→
年老いた東京は… どうだろうか>
♪♪「見上げてごらん 夜の星を」
♪♪「小さな星の 小さな光が」
♪♪「ささやかな幸せを歌ってる」
♪♪「ささやかな幸せを歌ってる」
2019/12/29(日) 01:25〜02:25
NHK総合1・鹿児島
NHKスペシャル選「東京ブラックホール�U 破壊と創造の1964年」[SS][字]
山田孝之さん演じる現代の若者が、最新デジタル技術で過去を追体験する新感覚ドキュメンタリーの2弾。今度は1964年、前回の東京オリンピックの年にタイムスリップ!
詳細情報
番組内容